いよいよ明日、7月27日から鈴鹿サーキットで鈴鹿8耐の走行がスタートします。まずあす木曜は午後から4耐出場チーム、8耐出場チームのフリー走行が2回ずつあって(午前は選手受付や車検があるんですね)、金曜から公式スケジュールがスタート。ちょっと英文で見にくいけど、下のような感じです。いよいよ本番ですねぇ、あさって金曜には公式予選が終了、土曜のトップ10トライアルに出場できるチームも決まってしまうんです!
ここまで、Webオートバイのカウントダウン企画で、ヤマハ勢、ホンダ勢のインタビューと動向をお伝えしてきましたが、きょうは7月11日から3日間にわたって行われた公式事前テストの模様をお伝えします。これで戦力分布が見える、いやそんな単純なものでもないんですけどね。
まず11日/テストDay1。トップ10の顔ぶれは以下の通りです。
①MuSASHi RT ハルクプロホンダ CBR1000RR 2分07秒783
②ヤマハファクトリーレーシング YZF-R1 2分08秒126
③ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000 2分08秒179
④MuSASHi RT ハルクプロホンダ02 CBR1000RR 2分08秒289
⑤カワサキTeamグリーン ZX-10RR 2分08秒372
⑥F.C.C. TSRホンダ CBR1000RR 2分08秒419
⑦カワサキTeamグリーン ZX-10RR 2分08秒528
⑧ヤマハファクトリーレーシング YZF-R1 2分09秒017
⑨ホンダ鈴鹿レーシング CBR1000RR 2分09秒228
⑩ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000 2分09秒287
同じチームのマシンが2台とかあるのは、スペアマシンにも計測器を積んでいるからですね。初日はハルクプロホンダが首位につけました。
12日/テストDay02。
①F.C.C. TSRホンダ CBR1000RR 2分07秒700
②ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000 2分07秒954
③ヤマハファクトリーレーシング YZF-R1 2分08秒039
④カワサキTeamグリーン ZX-10RR 2分08秒114
⑤MuSASHi RT ハルクプロホンダ CBR1000RR 2分08秒150
⑥ヤマハファクトリーレーシング YZF-R1 2分08秒221
⑦MuSASHi RT ハルクプロホンダ CBR1000RR 2分08秒424
⑧ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000 2分08秒426
⑨モリワキMOTUL CBR1000RR 2分08秒731
⑩モリワキMOTUL CBR1000RR 2分08秒842
TSRホンダが、初日から0秒4、縮めてきました。しかし、残念なお知らせもあります。出場予定だったWSBKレギュラーのステファン・ブラドルが、中耳炎でフライトにドクターストップ! ブラドルの代わりに、ジョシュ・フックが起用されます。
13日/テストDay03
①モリワキMOTUL CBR1000RR 2分07秒346
②MuSASHi RT ハルクプロホンダ CBR1000RR 2分07秒592
③ヤマハファクトリーレーシング YZF-R1 2分07秒603
④カワサキTeamグリーン ZX-10RR 2分07秒805
⑤ヤマハファクトリーレーシング YZF-R1 2分08秒039
⑥モリワキMOTUL CBR1000RR 2分08秒094
⑦F.C.C. TSRホンダ CBR1000RR 2分08秒184
⑧MuSASHi RT ハルクプロホンダ CBR1000RR 2分08秒251
⑨カワサキTeamグリーン ZX-10RR 2分08秒386
⑩F.C.C. TSRホンダ CBR1000RR 2分08秒559
最終日には、初日と2日目にトップ10入りしていたヨシムラの名前がありませんね。こういうのは、かえって不気味なのです。
そして3日間の総合順位がコチラ。
①モリワキMOTUL CBR1000RR 2分07秒346
②MuSASHi RT ハルクプロホンダ CBR1000RR 2分07秒592
③ヤマハファクトリーレーシング YZF-R1 2分07秒603
④F.C.C. TSRホンダ CBR1000RR 2分07秒700
⑤カワサキTeamグリーン ZX-10RR 2分07秒805
⑥ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000 2分07秒954
⑦ヤマハファクトリーレーシング YZF-R1 2分08秒039
⑧モリワキMOTUL CBR1000RR 2分08秒094
⑨MuSASHi RT ハルクプロホンダ CBR1000RR 2分08秒150
⑩ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000 2分08秒179
重複を除くと、このトップ10に入っているのは、6チーム。ここが、実質的に優勝争いをするチームと考えて間違いないでしょう。さらに総合結果で13番手につけたYARTヤマハ、14番手のホンダ鈴鹿レーシング、15番手のチームカガヤマといったあたりも上位につけてくると思います。
世界耐久チャンピオンを狙うスズキエンデュランスは42番手、そのS.E.R.T.を1ポイント差で追うGMT94ヤマハは33番手と、まずはじっくり走ってます。この2チームは、極端にいえば優勝や表彰台なんて狙っていないのかもしれません。直接対決で、相手よりひとつでも前の順位でゴールすれば、それでいいんですね。
もちろんこの事前テストの目的は、タイム出しじゃないことは明らか。もちろん、タイムアタックも重要ですが、あるチームはタイヤテストを、あるチームは燃費チェックや燃調セッティングを、そしてあるチームは1ライダー走行分の走行ペースのチェックを、というのがテーマ。逆に言えば、タイムアタックばっかりがんばってるチームなんていない、というのが事前テストなんですね。
全日本では積んでいない耐久用の灯火類装備やデカい24Lタンクを積み、耐久用の省燃費燃調マップで、路面温度が50度を超えるようなコンディションでも1時間走れるような固い固いタイヤを履き、かつ1時間走りっぱなしでペースを落とさない練習が、この事前テストです。ちなみに24Lタンクを使用する鈴鹿8耐では、フルタンクで鈴鹿サーキットを27周する「6.5km/L」という燃費が優勝できるマシンのひとつの目標燃費目安です。
次、カウントダウン⑥では、レースタイム・シミュレーションのお勉強を。