画像: 画面に20台くらいいますねw 鈴木は4番手、佐々木は14番手あたりにいます

画面に20台くらいいますねw 鈴木は4番手、佐々木は14番手あたりにいます

イタリアGP moto3クラス、まさかの展開!

いや、スゴかったですね、イタリアGP。もちろん、MotoGPのアンドレア・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)地元優勝は素晴らしかったし、moto2のマティア・パシーニ(イタルトランス)8年ぶりの優勝もスゴかった!
しかし、何がスゴいって、今回はmoto3でしょう! もう、スタートからフィニッシュまで、ずーーーっと20台ものトップグループ! ちなみに、オープニングラップではトップから1秒以内に7台しかいなかったのに、3周目には10台、4周目に13台に! まぁ、特にmoto3クラスでは序盤からグチャッとトップグループにたくさんいることは珍しくないんですが、10周目にも12台、14周目には15台、19周目に16台、最終ラップの20周目に入った瞬間でさえ10台もいたんですから!
元々マシンの差が少ないmoto3クラス、さらにメインストレートが1kmもあるムジェロサーキットですから、最終コーナーからちょっと上りつつ立ち上がるストレートで、スリップストリームを使いながら、2台3台4台と密着しながらストレートをスッ飛んでいくシーンは圧巻でした! ムジェロっていうのは、ほら中野真矢さんがカワサキMotoGP時代にタイヤがバーストしてストレートで大転倒を喫した、あのコースです。

画像: 写真右端にタツキ なんとか前車をパスしようとラインを変えつつアタックしていました!

写真右端にタツキ なんとか前車をパスしようとラインを変えつつアタックしていました!

レースは、とにかくメインストレートごと、コーナーひとつでポジションがくるくる変わる展開。そこで、日本人ライダーが光りました! それが、予選10番手の鈴木竜生(タツキ SIC58スクアドラコルセ)でした!
鈴木は3列目9番手グリッドからのスタートでするするとうまく前に出て、あわやホールショット! グリッドからスタートして、1コーナーへ、多くのライダーがイン側かアウト側から進入するかの選択を迫られるなか、鈴木はセンターからスーッと1コーナーへ。このルートがスバリ決まって、ほぼ2番手にポジションアップしてレースをスタートするんです。
鈴木はそれからもトップグループで周回を重ね、抜かれたら抜き返す、でもまた抜かれる、そしてまた抜き返す、というファイトあふれるレースを展開。メインストレートでのスリップ合戦で、10番手を走っていたライダーがトップに立ったり、なんて展開さえ珍しくない中、鈴木もきちんとその集団から脱落することなくレースします。もう、スタートからずっと国際映像に映っていたので、興奮絶叫、また絶叫、という力の入る展開でした。
レース中盤、上でお伝えしたように、トップグループは10台~15台。鈴木がトップ争いをする後方で、もうひとりの日本人ライダーがひたひたと順位を上げ始めます。それが、2016年レッドブルルーキーズカップチャンピオンの佐々木歩夢(SICレーシング)! 佐々木は24番手スタートからレース中盤あたりまでは、トップから2秒半ほど後方の15番手あたり、を走っていたんですが、このポジションでも実はセカンドグループw そこから14周目にグンとトップグループとの差を詰めると、15周目には13番手だったのに、16周目には一気に3番手にアップするのです!

画像: バトルでのポジション争いでの強さが光ったタツキ! 勝負強さは大事!

バトルでのポジション争いでの強さが光ったタツキ! 勝負強さは大事!

画像: 歩夢は「いつの間にか」って表現がピッタリ来るレースぶりでした ただし、この後は激しいマークが予想されます ここで抜け出せ、歩夢!

歩夢は「いつの間にか」って表現がピッタリ来るレースぶりでした ただし、この後は激しいマークが予想されます ここで抜け出せ、歩夢!

この16周目の1コーナーは、アンドレア・ミーニョ(SKYレーシングVR46)、鈴木竜生と並びかけるように1コーナーに入って行ったので、見ようによっては、一瞬だけですが、鈴木-佐々木がワンツーの位置! そのあともミーニョに続いて鈴木が2番手、佐々木が3番手というラップがあり、それでもまだ大混戦が続いたため、佐々木はやや順位を下げ、鈴木はラスト3周あたりにダリン・ビンダー(プラチナムベイKTM)に押し出されてしまい、ポジションを下げてしまいます。
結局、鈴木はその後にアルベルト・アレナス(アスパーマヒンドラ)に当てられて転倒、リタイヤ。佐々木は大混戦の中で8位でフィニッシュしました。この8位というポジション、佐々木の自己最高順位なのはもちろん、トップとの差がわずか0秒710だったのが素晴らしい! GPデビュー6戦で、トップとの差が1秒以内のレースができるなんて、それこそが大事件なのです!

画像: 鳥羽は#27 小さな展開で大きな順位変動がくる、っての勉強中でしょう!

鳥羽は#27 小さな展開で大きな順位変動がくる、っての勉強中でしょう!

「今日はバイクがすごくいいフィーリングでした。コースも上手く攻略できて、これは攻められる、って思っていました。レースでは表彰台争いもできるかも、って思っていました。トップグループでレースできたことで、自分に足りないもの、その対策もつかめました。すごく大きなきっかけのレースになったと思います。8位になったことはすごくうれしいけど、もっと上に行きたい。次のカタルニアはよく知っているコースなので、楽しみです!」と佐々木。
予選27番手スタート、25位フィニッシュの鳥羽海渡(ホンダTeamアジア)は、スタートこそ前に出られたものの、序盤の数周、それから中盤でポジションを上げられず、遅いグループでのレースになってしまいました。ほぼ同じポジションからスタートした佐々木が、序盤、中盤とポジションを上げて、それを終盤のトップグループ進出につなげたことを考えると、鳥羽だって紙一重。鳥羽は予選でセッション中のスロー走行でペナルティを取られ、最後尾グリッドからのスタートとなっていましたから、これがなければまた違う展開になっていたかもしれませんね。佐々木、鈴木、そして鳥羽と、moto3のサムライたちのレースがガゼン楽しみになってきました!

画像: ガマンの時が続く長島 ここを乗り越えて、もうひとつ大きくなれ!

ガマンの時が続く長島 ここを乗り越えて、もうひとつ大きくなれ!

画像: 巻き添えを食らうの、何度目だ… 「そこにいるにが悪いんです」って本人は言うけど…タカは悪くない!

巻き添えを食らうの、何度目だ… 「そこにいるにが悪いんです」って本人は言うけど…タカは悪くない!

moto2クラスでは、日本期待の中上貴晶(IDEMITSUホンダTeamアジア)が、なんとオープニングラップでロレンゾ・バルダッサリ(フォワードレーシング)の巻き添えを食らって転倒! だって、コーナリングの最中に、直前でハイサイドで転ばれては避けられないよね……。アンラッキーきわまりない、今シーズンの中上は過去最高にツイてないシーンが見られますが、もうそろそろアンラッキーも終わりにして欲しいもんです。タカ、厄年かなんかなのかな……w
もうひとりのmoto2日本人ライダー、長島哲太(テルルSAGチーム)は予選28番手/決勝24位と、ポイント圏外ながらキッチリ完走。本人も歯がゆい位置を走っているでしょうが、これが男の修行です! そうそう、長島は、先ごろ帰国した時に少しインタビューできているので、あらためてお伝えしますね!

画像: レース中盤にトップに立って、そのまま引き離す完璧な展開 ドビツィオーゾの速さ、再確認!

レース中盤にトップに立って、そのまま引き離す完璧な展開 ドビツィオーゾの速さ、再確認!

画像: 「ムジェロで勝つのは夢だった」というドビ 母国GPって、それほど大事なんですねぇ

「ムジェロで勝つのは夢だった」というドビ 母国GPって、それほど大事なんですねぇ

MotoGPでは、イタリア人が、イタリアで、イタリアンメーカーのマシンで優勝しました。もともと熱狂的なロッシファンばかりで知られるムジェロですが(なにせ表彰式にロッシがいなくてもロッシコールが響き渡るw)今回ばかりは、勝者ドビツィオーゾを祝福していましたね。いつもは「バーレ、バーレ、バーレ、バーレ」ってロッシコールが「ドービ、ドービ、ドービ、ドービ」に替わってましたもんね。
今年の日本グランプリでは、もてぎの表彰台の日本人ライダーに向かって、大声で声援送りたいねぇ! その場に立っているのは、誰になるんだろう……って、ちょっと気が早いすね^^

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