NewCBRは登場待ちです!
2017年で2シーズン目を迎えるJP250(=ジャパン・プロダクション250)。「MFJカップ」として、準・全日本選手権みたいな感じで全日本選手権にも併催されている注目のクラスですが、筑波ロードレース選手権の開幕となった3月11日、JP250クラスも開幕しました。
市販250ccスポーツモデルで行なわれるJP250、今シーズンの注目は、やはりNewCBR250RRの登場でしょう。とはいえ、まだ国内発売されていないため、この開幕戦への出場はなし。でも、有力チームなんかでは、すでにインドネシア仕様CBR250RRを輸入して、パーツ開発を行なっているところもあって、あとは日本登場を待つばかり、ってところでしょうか。5月頃にはレースデビューできるかな、なんて言われてます。
このJP250、ここのところ最強を誇っているのはヤマハYZF-R25。アジア選手権版のAP250初代チャンピオン、カワサキNinja250の独走に、ついにストップをかけつつあるR25ですが、この筑波選手権の開幕戦でも、ポールポジションを獲ったのはそのR25でした。
しかも、ライダーは「女子高生ライダー」でおなじみ、小椋華恋(おぐら・かれん)! 昨年のJP250スタートと同時に、キジマKISSレーシングで走り始めたカレンですが、ついにブレイク!という感じですね。JP250では、もちろん初ポールポジション! 15年まで出ていたCBR250Rドリームカップを含めても初ポールじゃないかな。あ、この春に高校卒業したんだね、おめでとう!
予選2番手は2016年の筑波JP250チャンピオンの豊島怜(としま・れい=ドッグファイトレーシング)、予選3番手は梅田虎太郎(ファイヤーガレージ)。梅田は2016年のCBRカップを走っていましたね。4番手は藤村太磯(トリックスタークラブ)、そして予選5番手にCBR300R最上位の豊島レイの弟、豊島智博(ライダーズサロン横浜)。CBRは単気筒ということで、2気筒勢へのハンディキャップとして300ccキット装着が認められていますが、2年目となって2気筒勢の熟成も進んで、ちょっと太刀打ちできないかもしれないですね。ちなみに予選9番手に、元全日本チャンピオンであり、moto3世界選手権へのエントリー経験もある藤井謙汰が入っていますが、藤井もCBR。2気筒登場までガマン…かな。
同着タイム差なしでチャンピオン豊島レイが開幕戦優勝!
決勝は、ポールシッターのカレンがホールショットを獲って、豊島レイ、藤村あたりが一団となってオープニングラップをスタート。12周のレースは、カレン、レイ、さらに田中敬秀(7Cエムズホ-ム)、豊島弟あたりがトップグループを形成し、終盤にはレイとカレン、さらに田中が位置を入れ替えながらトップ争い、この3台が4番手以下を引き離してレースを引っ張っていきました。
そして12周、勝ったのはレイ! 最終ラップのバックストレッチまでカレンがリードしていたんだけど、最終コーナーでうまくレイがインに入って、フィニッシュラインまでの立ち上がりで並んで、ほぼ同着ながらレイが先着して開幕戦優勝を飾りました。
「バチバチのバトルになっちゃいました。バトルしてた分、タイムは上がりませんでしたけど、最終コーナーでインに入って抜くことができました。来月の全日本併催に向けて弾みがつきました!」とレイ。チャンピオンの貫録、ってところですかね。昨年まで所属していたNapsレーシングから、全日本選手権の名門でもあるドッグファイトに移籍して初レースをキッチリ勝ち切りました。レイもこの春、高校卒業したんだってね、おめでとう!
好天に恵まれた筑波サーキットは、ST600=平野ルナ、CBR250Rドリームカップ=幡多智子、そしてJP250の小椋カレンと、3つのクラスで女性ライダーがポールポジションを獲ったり、ST600では、筑波サーキット関係者も「史上初めてじゃないかな」って言う、平野ルナによる女性ライダーポールtoウィンと、若手や女性ライダーの活躍が目立った日でした。CBRカップも、JP250も、トップと2位は同着なんですね! 世代交代どころか、男性ライダーもヤバいっす!
写真/赤松 孝