デザインや性能で個性を主張する250アドベンチャー
ミラノショーでついに市販タイプが発表されたホンダCRF250ラリー、そして、突如現れたスズキVストローム250、カワサキヴェルシス-X250。この3機種の登場で、2017年は250アドベンチャー元年になるのではないだろうか。
2016年秋におこなわれたミラノショーで発表されたモデルの中でも、大きな話題となったのが
新型250㏄モデル。狙いは違えど、各メーカー共に、250クラスのアドベンチャーという新しいカテゴリーへのモデル投入だ。
CRF250RALLYはこれまでにも参考車両として発表されていたため、市販バージョンの発
表を待っていた人も多かったことだろう。しかし、スズキファンやカワサキファンは、Vストローム250とヴェルシス-Xの発表で思わず購入を考えた人もいたのではないだろうか。そのくらい、話題性と期待値の高さ、そして、市場との合致があった。
世界的にはアドベンチャーモデルの人気は高く、各メーカーがラインアップしているが、日本という狭い国では極端に大きなアドベンチャーモデルでは、持て余す人も多いと考えるのが自然だ。さら
に、車検を考えると250㏄以上と以下では大きく違うのも日本ならでは。そんな日本にマッチする
250アドベンチャーの登場は、ユーザーの心を躍らせるのは当然だろう。2017年は250アド
ベンチャー時代の幕開けの年となりそうだ。
エンジンタイプも三車種三様
HONDA CRF250RALLY 水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒エンジン
クラストップの燃費性能と扱いやすく力強いパワー特性を持ったCRF250L のエンジンをベースに、スロットルの大径化やテーパー形状のエキパイの採用など、低回転域でのトルク向上。さらに、高速域でもパワーを向上させている。
SUZUKI V-Strom250 水冷4ストロークSOHC2バルブ並列2気筒エンジン
スムーズで滑らかな吹け上がりと、低回転域から豊かなトルク特性が魅力のGSR250と同タイプのパラレルツインエンジンを採用している。車重を気にせず力強く加速してくれるエンジンで、振動も少なく乗り心地も良好だ。
KAWASAKI Versys-X 250 ABS 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒エンジン
ニンジャ250 で使用される実績のあるパラツインエンジンをベースに、ヴェルシス-X ならではのセッティングで搭載。オフロードで走ることも想定しているので、スムーズさと低速回転域の粘り強さを重視した扱い易いもの。
ホイールサイズもシート高も個性のひとつ
CRF250RALLY のシート高は895mm だが、サスがとても柔らかく座るとかなり低くなる。ヴェルシス-X は数値未発表だが未舗装路での走破性もウリにしており、3 車種の中では中間に位置するイメージ。V水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒エンジン ストローム250は780mmと最も低い。