5日飛びで更新している鈴鹿8耐カウントダウン。
先週末は、長野県・白樺湖の白樺リゾートで行なわれた「Feel the 鈴鹿8耐」ってイベントに行ってきました。これは、ツーリングコースのメッカとしても知られる長野県・ビーナスライン入り口の「ローソン 白樺湖蓼科」の協力のもと、白樺リゾートの敷地をお借りして大型ビジョンカーを設置。ツーリングライダーの休憩にお邪魔して8耐をアピールしてしまおう、というイベントでした。
イベント会場では、特になにをするわけではなく、ビジョンでずっと鈴鹿8耐の紹介VTRが流れていたり、鈴鹿サーキットクイーンの内山愛優ちゃん、森江由衣ちゃんがパンフレットとステッカーを配っていたり、チームグリーンの2015年8耐マシンの展示があったり--。
そして、イベントMCのレースアナウンサー・辻野ヒロシさんが8耐トークをするのですが、そのトーク相手にご指名を受け、トークショーゲストとして参加してきたのです。うへへ、慣れないしゃべり仕事でしたが、しゃべくってきました^^
辻野さんは、レースアナウンサーとして、鈴鹿に来たことがあるレースファンならおなじみでしょう。ピエール北川さんの後輩にあたるのかな、今は鈴鹿サーキットで行なわれるレース(クルマもバイクもね)のアナウンスを担当していて、そらぁもう、勉強熱心で、特にただのレース実況じゃなくて、このライダーは予選日から何があったのか、前のレースはどうだったのか、去年の同じレースはこうだった、という「タテの解説」をしてくれる、僕らメディアも一目置く存在なのです。
その辻野さんと、今年の鈴鹿8耐の予想というか、展開というか、そんなトーク。覚えている限り、こんなハナシしてきた、って内容を公開しますね。
辻野「中村さん、今年の8耐ですけど、どんな展開になりましょう」
中村「やっぱりヤマハファクトリーがド本命でしょう。去年の優勝チームからライダーがひとり変わりましたが、マシン戦闘力、チーム力は健在。どこも、このチームをターゲットにしてくる」
辻「1回目の公開事前テストには参加していませんでしたが、その前の週にポル・エスパルガロが来日して占有テストしていましたね。レース日程の関係上、エスパルガロのテスト日程が取れないと、すぐに占有テストをするって、ヤマハのヤル気を感じます」
中「辻野さん、事前テストを2回、計6日間ご覧になって、有力チームは?」
辻「ヤマハに対抗するライバルが各メーカーにいる、という状況ですよね。スズキはヨシムラとチーム加賀山がいて、カワサキはチームグリーン、ホンダはハルクプロとTSRですよね」
中「ハルクプロは、事実上ホンダのトップチーム。でも、ちょっと出遅れ感ありますよね」
辻「そうですね、全日本で高橋巧選手がマシンの新仕様を仕上げられていませんし、ニッキー・ヘイデンの合流が遅れて、テストは2日間だけでした。目立ったタイムは出していませんでしたが、優勝候補には上げられると思います。本田監督にお話をうかがったら『ニッキーに特別扱いはしない、とは伝えたよ。8耐はチームプレイが重要なレースだから、そこを認識してくれ、と言ったら、きちんと理解してる、って言ってくれた。やっぱりいいヤツだよ、ニッキーは」と言ってましたからね」
中「ヨシムラは津田拓也をエースに、ジョシュ・ブルックスというスピードスターを揃えて、3人目に芳賀紀行を起用しました。このバランスがイイ。スピードスターを3人そろえても勝てないレース、往年のスピードはないでしょうけど、芳賀のマシンを作る力、勝ち方を知っている経験、そして芳賀という存在は大きい。コーリン・エドワーズとヤマハで鈴鹿8耐を勝って20年目だしね」
辻「あとは、地元鈴鹿のTSRも面白いですね。今年は、世界耐久の開幕戦ル・マン24時間に出場して3位表彰台、第2戦ポルトガル12時間にも出場して、第3戦の鈴鹿にも出るため、おそらく最終戦も出て、世界耐久チャンピオンを狙ってくる立場にいると思うんですよ。これまでみたいに、なにがなんでも8耐優勝っていうより、今年はヨーロッパから来る耐久レギュラーチーム、ってイメージです。もちろん優勝を狙いつつ、本当の狙いは耐久レギュラーチーム最上位だと思います。日本のチームが世界耐久チャンピオンになるという、史上初めての大事件が起きるかもしれません」
中「あとは、僕カワサキに注目してますね。セミファクトリー体制での鈴鹿8耐の3年目で、柳川明/渡邉一樹に加え、第3ライダーにレオン・ハスラムを加入させました。3人体制を発表したのがいちばん早かったように、早くから準備に入ってますね。3年目ともなると、戦い方、勝ち方がわかってきてる。そこに、オレがオレが、って前に出るわけじゃない、オレはふたりのサポートしっかりするよ、っていうハスラムが入るわけですから、チーム力として高いと思います。去年、おととしは渡邉がやらかしてますから、彼は今年はしっかり準備してくるはずです」
辻「では本命は? 決勝はどうなります?」
中「わかりません。それが鈴鹿8耐だもん」
辻「そうですよね、それが面白いんですよね」
中「でも、今年って台風がぜんぜん発生してないから、8耐のころヤバい気がするんです」
辻「お、天候に翻弄されるレースになると」
中「それもわかんないんだけどね(笑)」
ざーっくり、こんなトークでした。その何倍もしゃべったんだけどね。
サテ、いよいよ8耐まであと10日です。あんまり暑くならない、雨も降らないレースで、大きな事故なくクリーンな8耐になることを願うばかりです!