熱心なレースファンが青山に集結
今年の鈴鹿8耐の開催がいよいよ近づく中、7月15日には東京・青山のホンダウェルカムプラザ青山で「鈴鹿8耐Hondaファンミーティング」が開催され、平日午後にも関わらず多くの熱心なレースファンが駆けつけた。
このイベントのために、8耐に参戦するホンダ系トップチームから5人のライダーが来場。
今年は世界耐久選手権にも参戦、ル・マン24時間では3位表彰台を獲得したF.C.C. TSRホンダからは渡辺一馬選手と、P・ジェイコブセン選手の2人。
2013年・2014年と8耐を連覇しながら、昨年はリタイアに終わってしまい、雪辱を狙うMuSASHi RT ハルクプロは、高橋 巧選手とマイケル・ファン・デル・マーク選手という連覇を支えてきた2人に加え、13年ぶりに8耐に参戦を決めた2006年MotoGPチャンピオン、ニッキー・ヘイデン選手という、チーム3人全員がこのイベントに姿を現した。
ニッキー、8耐への想いを激白
まずは、鈴鹿サーキットのサーキットアナウンスでおなじみの辻野ヒロシさんの司会のもと、5人のトークショーが進行。それぞれのこれまでのレースやテストなどでの興味深いエピソードが次々と登場。
ヘイデン選手は「8耐へ出場するのは2003年以来だから13年ぶり、このあいだのテストで走ったけど、シケインとかいろいろ違ってるね。小さい時からテレビでも見て憧れてたし、僕にとっても特別なレースだからまた走れて光栄だ。ただ、これまでMotoGPやスーパーバイクなど、いろんなレースで優勝してきたけど8耐では勝ってない。だから、今度こそ8耐の優勝トロフィーを僕のコレクションに加えるつもりで来たんだ」と8耐への熱い想いを語った。
渡辺選手のジェイコブセン選手の第一印象が「思ったより小さいな」と思ったという話から出た渡辺選手の英語力の話題では、ジェイコブセン選手に「彼の英語はいつも“I don`t know”だ」と言われた渡辺選手が、「PJ(ジェイコブセン選手の愛称)にも日本語を喋ってほしいね」と逆襲。ジェイコブセン選手が「彼の英語の方が僕の日本語より上手だ」というやりとりなど、会場どころか選手たち同士も笑いが何度も起こっていた。
また会場からの質問コーナーでは、マイケル選手に対して「チームの中で飛び抜けて身長が高いけど、ライディングポジションは大丈夫?」という耐久レースならではのマニアックな質問から(ちなみに回答は「身長差はあるけど、アジャストできるから違和感ない」だとか)から、全員に対しての「何歳からオートバイに乗ってますか」という質問があったか(こちらの回答は渡辺選手・5歳、ジェイコブセン選手・3歳、高橋選手・3歳、マイケル選手・12歳、ヘイデン選手・3歳)と思えば、今月誕生日を迎えるヘイデン選手に会場全体で「ハッピーバースデー」を歌うなど、終始フレンドリーな雰囲気。
ニッキー、じゃんけん大会にも参戦?
サイングッズをかけてのじゃんけん大会では、渡辺選手、高橋選手だけでなく、外国人3選手も自ら参加者とじゃんけんにチャレンジ。8耐参戦経験が長くファンイベントの経験も豊富なマイケル選手は難なくこなしていたが、じゃんけん初体験(?)だったジェイコブセン選手、ヘイデン選手はぎこちないながらも、初めての日本式ファン交流を楽しんでいた。
そして、それぞれが8耐本番への意気込みをコメント。
TSRの渡辺選手は「8時間、天候とかいろいろある難しいレースで、ライダー3人とチームで力を合わせて優勝を目指します! ぜひ応援もお願いします」、ジェイコブセン選手は「もちろん1位を狙いたいけど、鈴鹿のファンの応援は凄いと聞いてるので実際にその中で走るのが楽しみ」。
ハルクプロの高橋選手は「昨年のことは忘れて、3人で1位を目指します」、マイケル選手は「必ず勝ちたい、ファンのサポートも大事なので応援をよろしく」、ヘイデン選手は「鈴鹿から帰る時は優勝トロフィーを持って帰りたいので、ぜひ応援してください」と、それぞれがコメント。最後には集まってくれたファンたちと共に写真に収まって終了。7月28日に開幕する8耐本番が、さらに楽しみになるイベントだった。