すでに下のエントリでも触れていますが、大事なことなのでエントリ、もう1本上げます。
GP参戦111戦目、Moto2クラス参戦77戦目、中上貴晶がやってくれました。
MotoGP第8戦オランダグランプリMoto2クラスで、タカは2010年カタルニアGPで高橋裕紀が優勝して以来、日本人として6年ぶりのGP優勝を達成! 本当に久しぶりに、表彰台のセンターポールに日の丸をはためかせ、君が代を全世界に流してくれました。
いやぁ、泣いちゃった、感動したなぁ。ウィニングランでも、パルクフェルメでチームスタッフと喜んでいるシーンを見ても、タディ監督の一瞬の力強いガッツポーズも、すべて感動した。長い間、待たせやがって、ころやろー!

画像: 初めてのナンバー1プレート。雨のアッセン、忘れられない瞬間!

初めてのナンバー1プレート。雨のアッセン、忘れられない瞬間!

レースは、8番グリッドからのスタートで、スタートでの大混雑をスルスルかわして3~4番手に浮上。Moto2の序盤3~4周って、本当にガチャガチャとぶつけあいがある大混乱で、もうアタマがキレてるライダーが前に出てきます。
もちろん、フレッシュタイヤでフルタンクでペースを上げるっていう技術的な問題もあるんですけど、そんなのは「いやぁ、気合ですよ」ってタカが言っていたことがありました。
そう、今までのタカは、予選順位がよくても、スタートダッシュを素晴らしく決めても、この序盤でポジションを落として、まわりのみんながペースが落ちてくる終盤にかけて、タイヤマネジメントを上手く仕上げて、終盤でもペースを落とさないスタイルに磨きをかけていたんです。去年のミザノがそうでしたよね。今年も、第7戦カタルニアで3位表彰台に上がっていますけど、あれも4番手グリッドから、2~3周目くらいには10番手あたりまでダウンしての、追い上げの3位でしたからね。

画像: #21モルビデリはイタルトランス時代の後輩だよね この時点では、ベテラン#12ルティが怖い存在でした

#21モルビデリはイタルトランス時代の後輩だよね この時点では、ベテラン#12ルティが怖い存在でした

その、本人も課題としていた序盤のペース、レースはルティ、エガーター、ロウズ、モルビデリが前に前に出てくるんですが、タカは抜かれても、そのあとそのライダーの背後でじっくり、なんて作戦じゃなく、抜かれたら抜き返しました! 10周目にモルビデリを抜いてからは、もう一段ペースを上げて、引き離しにかかりましたからね。すばらしい、強いライダーの、強い勝ち方でした。
レースは残り2周になって雨が降り始め、赤旗提示から、そのままレース成立。ただし、これを「赤旗に助けられた優勝だな」なんて言う人なんていません。本当に強いライダーの勝ち方でした!
これはきっと、アッセンの不順な天気も考えて、いつ降雨→赤旗になっても、その時点で優勝を決められるように前に出ておこう、ということまで考えて先頭に立ったのだと思います。そんなこと、タカはとっくに考えてます。それだけのライダーです。
タイヤマネジメントのうまさ、それにトップスピードからのブレーキングの鋭さにかけては、タカはすでに超一流のライダーです。ただし、マシンのことを知りすぎているだけに、繊細過ぎてイケイケで行けないんですね。それがタカの長所であり、欠点なんです。MotoGPでいえば、ダニ・ペドロサタイプなんじゃないかな。

画像: 中盤以降、2番手以下を引き離したタカ。終盤、ザルコが追い上げてきましたが、逃げ切った!

中盤以降、2番手以下を引き離したタカ。終盤、ザルコが追い上げてきましたが、逃げ切った!

タカは2012年からMoto2に参戦し、5年目。Moto2にレギュラー参戦をしているライダーの中では、すでに古株に属します。それでもまだ24歳、でもマルク・マルケスは23歳ですから、もう時間はない。それは本人もよーく自覚しています。
長い間、待たせやがって、な初優勝。もちろん、これがゴールじゃないんだから、これからバンバン勝ってもらって、目指すは2016年のMoto2ワールドチャンピオン!来年、再来年…… 早くMotoGPで、今日と同じ見出しのニュースを書きたいです!
タカ、おめでとう! この後もチョーがんばれよーっ!

画像: 長い間待たせやがって…おめでとう!
<中上貴晶 世界GP初優勝!>

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