ついに!スズキが!マーベリックが!
フランスGPが終わりました。ヨーロッパラウンドの第2戦、今年から新しくタイヤサプライヤーとなったミシュランのおひざ元、ル・マンで、ポールポジションから独走で優勝を飾ったのは、モビスター・ヤマハのホルヘ“ハンマー”ロレンソでした!
序盤に2番手を走っていたアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)が転倒し、予選7番手からぐいぐい追い上げてきたバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)が2番手に上がり、その後方にいたマルク・マルケス(ホンダ)とアンドレア・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)が、前後2台ほぼ同時に転倒するという珍プレーののち、独走するロレンソ、どうがんばっても差が縮まらないロッシの後方、いつの間にか3番手に浮上していたのが、チームスズキ・エクスターの、マーベリック・ビニャーレスでした!
ビニャーレスは予選8番手と、開幕4戦よりちょっと勢いが落ちてきたかな、ってレースウィークだったんですが、決勝ではグイグイ上がってきましたね。もちろん、上位陣の転倒に助けられたという面はあるにせよ、GP復帰後2年目のスズキが、MotoGP2年目のマーベリックが、なんとスズキに08年のチェコGP以来、約8年ぶりの3位表彰台をプレゼントしました!
ライダーはもちろんうれしい! ファンももちろんうれしい! けれど、今回ばかりは、チームスタッフをベタぼめしてみません? 世界的不況の中で会社がGP参戦休止を発表し、いつ再開するかも分からないなか、3年のブランクを越えての復帰というGPって、チームスタッフのみなさんのプレッシャーがスゴかったと思うんです。
マシンの調子は悪くない、戦闘力も高そう、ライダーも光るもの持ってる、でも結果を出すってことはそんなに簡単じゃない、そう痛いほど知っているからこそ、ギリギリの精神状態で戦ってるチームだと思うんですね、チームスズキは!
プロジェクトリーダーの寺田さん、テクニカルマネージャーの河内さん、テストライダーの青木ノブ選手をはじめ、チームスズキのみなさん、本当におめでとうございます! いやぁ、今回ばかりはチームスタッフをめっちゃ持ちあげたい!と思ったフランスGPでした!
■コメント集
優勝:ホルヘ・ロレンソ モビスターヤマハMotoGP
このレース、ぜんぶが上手くいって、チョーうれしいです。マルケスと僕が勝つチャンスがあると思ってたし、もしマルケスが優勝するまで仕上がってなくとも、2位とか3位になってポイントリーダーはそのまま、って思ってたのに転んじゃったからね。これで3人のライダーとも、1回はノーポイントかそれに近いレースをしたわけで、またゼロからチャンピン争い、って感じになって来たからね!
2位:バレンティーノ・ロッシ モビスターヤマハMotoGP
3列目からスタートもよくなくて、難しいレースだったよね。でもペースは良くて攻められたし、スピードもよかったけど、無理するとすぐ転んじゃうようなレースだった。徐々にポジション上げて行って、マルケスとドビツィオーゾの後ろに届いたころには、ふたりよりちょっと速かったね。7番手スタートで2位になれたんだからうれしいよ! 20ポイントは貴重だよね! これでホルヘに12ポイント差、マルクに7ポイント差だから、チャンピオン争いは強烈になってきたってことだよね。ここから1戦も落とせないし、ムジェロで戦えるように準備しないとね!
3位:マーベリック・ビニャーレス チームスズキ・エクスター
実はル・マンって、2011年に(125ccクラスで)初めて優勝したラッキーなコースで、ついにここでMotoGPの初表彰台にのぼることができたね! 昨日までは、あまり思い切って攻められなかったけど、スズキが復帰して初の表彰台だもん、この結果はうれしいなぁ! 昨日まではレースのこと、すごく心配してたんだけど、チームスタッフ、それにスズキのエンジニアみんな、夜の間じゅうマシンを改良してくれて、それが当たったんだ。この結果は僕の力だけじゃなく、チームみんな、オールスズキの努力の成果だよ!