働く人の心強い味方。それがスーパーカブ!
意外と女の子が乗っても絵になることでお馴染み(?)のバイクです。1958年に初代モデル「スーパーカブC100」が登場してから早半世紀。いまや世界中での人気を誇っております。「最初のバイクは家にあったカブ」なんてことを言うベテランライダーも多いんですよね。二輪雑誌業界の中でも。
[車種解説]
伝統の低床バックボーンフレームは、新設計の角断面パイプが採用され剛性をアップ。フロンサスはテレスコピック式となり、より高い路面追従性を発揮する。ボディデザインも一新され、乗り降りしやすい伝統のスタイルを残しつつ、新世代のカブにふさわしい柔らかな曲面で構成されたフォルムにリファインされている。一方、109ccの空冷単気筒エンジンはインジェクションを採用し、低フリクション技術を採用することでスーパーカブ90を上回る63.5km/lを実現。こちらも伝統のクラッチ操作を省いた遠心クラッチは、発進用と変速用の独立したクラッチを持つ2段クラッチシステムを備え、
よりショックの少ない変速操作が可能。また4段ギアを採用していてトップギア巡航時が快適なのも特徴だ。始動はセルスターターとキックの両方が使えるようになっている。
[インプレッション]
僕の世代にとってのスーパーカブとは、中学校の技術工作室に「教材」として置かれていたモノであり、新聞配達のアルバイトで、店長の目を盗んでこっそりエンジンをかけて怒鳴られた、思い出のオートバイ。個人的には、初めて父親に小学校まで乗せて行ってもらったのもカブだったなぁ。
そのスーパーカブの最新モデルは、フューエルインジェクションの110cc、まぎれもなく史上最速だ。このモデルに乗って、ハンドリングだの乗り心地だのを語るのはナンセンスだけれど、フォークがテレスコに、スイングアームが角パイプになって、ものすごいシッカリ感が出た。燃費も途方もないタフさも、時間と距離をかけてじっくり理解したいものだ。仕事の相棒にだけ使うのはもったいない。ちょっとオシャレにイジって、若者よ、カブに乗れ!(中村浩史)
(写真/盛長幸夫)
■スーパーカブ110 諸元
全長×全幅×全高:1830×710×1040mm
シート高:735mm
車両重量:93kg
エンジ ン形式:空冷4ストOHC単気筒
総排気量:109cc
最高出力:8.2PS/7500rpm
最大トルク:0.86kg-m/5500rpm
燃料供給方式:PGM-FI
燃 料タン ク容量:4.3L
変速機形式:常時嚙合式4速リターン
タイヤサイズ 前・後:2.25-17・2.50-17
カラー:コスタブルー、アバグリーン、コンチナホワイト
■ 価格:24万9000円