水冷90度Vツインをトラスフレームに搭載したロードスポーツ。VTRもツインらしく、なんと言っても軽快です。腕を磨くのにも最適だし、街乗りメインなら400クラス以上に魅力的。以前、本誌のロケでニンジャ250Rとサーキットで試乗したことがあったんですが、立ち上がりはVTRの方が速かったです。それでは、ダイジェストをどうぞ。
[車種解説]
98年に発売されたVTRをベースにキャブレターをPGM-FIとし、パワー特性やスタイリングをリファイン。人気の秘密は、やはりVツインならではのスリムな車体が扱いやすいことで、30PSという限られたパワーを効率よく使うことができる。パワー特性も低速からトルクがあるもので、回転の上昇もスムーズ。もちろん、ワインディングでのスポーティな走りも楽しめる、懐の広いスポーツバイクといっていい。
[インプレッション]
ニンジャ250Rとともに国内軽二輪スポーツに元気を取り戻してくれたVTR。基本は98年に発売され、08年に生産終了となった先代VTRで、環境対策やお色直しを図ってリニューアル。ニンジャよりもストリートでの快適性が高められている。
エンジンはホンダ伝統の90度Vツイン。アクセル開け始めからトルク感があり、軽量な車体の動き出しも早い。エンジンはそのまま1万回転あたりまで回るが、高回転まで引っ張るよりも、中回転域のトルクを使ってスピードを乗せる方が快適だ。
ポジションはアップライトで車体はスリム。しかもスタイリッシュだから、街中での走りがよく似合うモデルだ。(中村浩史)
(写真/盛長幸夫)
■HONDA VTR STYLE Ⅰ/Ⅱ 諸元
全長×全幅×全高:2080×725×1055mm
ホ イールベース:1405mm
シート高:760mm
車両重量:161kg
エンジ ン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒
総排気量:249cc
ボア×ストローク:60.0×44.1mm
圧縮 比:11.0
最高出力:30PS/10500rpm
最大トルク:2.2kg-m/8500rpm
燃料供給方式:FI
燃 料タン ク容量:12L
変速機形式:5速リターン
ブレーキ形式 前・後:シングルディスク・シングルディスク
タイヤサイズ 前・後:110/70-17・140/70-17
カラー:イタリアンレッド(Ⅰ)、グラファイトブラック(Ⅰ)、パールサンビームホワイト(Ⅱ)、
グリントウェーブブルーメタリック(Ⅱ)、パールフラッシュイエロー(Ⅱ)
■ 価格:57万7500円