今回取り上げるのは、小学館サンデーGXコミックスから先月出た、
えのあきら「ジャジャ」13巻。
えー、上の画像ではその13巻が2冊並んでおりますが、
それはどうしてかというと…
こないだ編集部に行ったら福助が近寄ってきて、
「小学館から編集部に送られてきてたんですけど、知ってます?」
と、渡されたんですよ。知ってるも何も…
ジャジャは1巻からずっと読んでるんですけど…
当然、もうとっくに13巻を買ってた。
で、ココで取り上げるかな、どうしようかな、
と思ってた所だったんですって。
ホラ、ちゃんと1〜12巻持ってるでしょ。
こないだ出た傑作選や、以前GX本誌で全プレをやった、
ミニジャジャ総集編まで持ってますよ。
表紙になってたから、普段買ってないサンデーGX11月号まで買っちゃった。
だから何だ? って? それだけ面白い漫画だってことです。
どんな話かっていえば、イタリア旧車メインの
バイクショップ「ゴブリン」のオーナーのレナと、
バイク便ライダーのミヤギによる、周囲をやきもきさせるラブコメ…? を軸に、
ゴブリンに関わるさまざまなライダーたちとの日常や、
ドゥカティ、MVアグスタ、ジレラは当たり前、
モルビデリ、デム、ルーミなんて超マニアックなイタ車を中心とした
旧車にまつわるエピソードを巧みにバランスさせた話…だよなぁ。
どんなんやねん? と言われても、ホントにそうだから仕方ない。
だからって、バイクや旧車に詳しくない人でも、
ちゃんと楽しんで読めるストーリーとして成立してるのが凄い。
単行本には、えのさん自身による登場バイク解説もあるしね。
あとね、えのさんの描くバイクと人のバランスがいい。
バイクそれぞれの個性的なディテールをきっちり描きつつ、
適度にディフォルメされたバイクの絵が上手いだけじゃなくて、
それを操るライダーとのサイズのバランス、
車体の挙動の表現やライディングフォームも実に自然。
そのあたりが変なバイク漫画は何か萎えるんだよね…
これは単にえのさんの絵が上手い(ホンダでデザイナーしてたってんだから)
というだけじゃなく、バイクが本当に好きで、
走るのもいじるのも好き、ということの現れなんだろうなぁ。
で、最新13巻は、11巻あたりから続いてきた
「サンエイモータース」倒産、レアなバイクのコレクターだった
社長が失踪した事件が、ミヤギたちの周囲にも余波を…
という話が中心なんだけど、解決編は14巻ということみたい。
そんな中でも、超マニアック旧車話がガンガン織り込まれてるのがさすが。
ラブコメ成分がやや不足してたのが、少し物足りなかったかも…
小学館 (2010-10-19)
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