今や国家公認、世界に冠たるマンガ大国であるわが国では、雑誌、単行本、同人誌からWeb上までのさまざまなメディアを通じて、膨大な量のマンガ作品が日々発表されてるワケです。
その中で、オートバイをメインテーマに据えた作品というのは、全体の中で見れば非常に少ないわけですよ。しかし、描いている作品のテーマが直接オートバイに関係なくても、作者自身がオートバイ好きで、それが作品上に現れてるケースが結構あるようで。
ということで、私が独断で選んだ“オートバイ愛溢れる(と思われる)非オートバイテーマ作品”を
紹介してみましょう。手元にある本の中で探しただけでもいくつかあったんですが、まずは木村紺さんの「神戸在住」(講談社アフタヌーンKC 全10巻)。
これは、東京から神戸にやってきて大学に入った主人公・辰木桂(女子ね)の日常を、
淡々としたエッセイ的な語り口で描く…という作品。
とかいうと、もうオートバイが入り込む余地はありませんね。しかし、たまに描かれるバイクやスクーターがえらくキッチリ描かれてる。主人公の弟が乗ってるのがZZR250で、大学の先輩のスクーターが初代ビーノの「ハローキティ・バージョン」だ、なんてのは序の口。
背景としてハンドル周りがチラっと描かれてるだけのスクーターでも、よくよく見ると「あ、これジョーカーだ」と判別できたり、NSRアッパーカウルを装備したモンキーRがしれっと描かれてたり。
背景の資料写真にたまたま居たというレベルじゃないよ、これは確信犯でしょう。
あと、自転車(屋)マンガなんだけど、
けっこう頻繁にオートバイが出てきてストーリーに絡んでくる
宮尾岳さんの「アオバ自転車店」(少年画報社ヤングキングコミックス
ヤングキング/ヤングキングアワーズ連載中)とか。
なんとも独特な絵柄とキャラクター、大阪弁のセリフがクセになる
「誰も寝てはならぬ」(講談社ワイドKCモーニング 週刊モーニング連載中)
を描いているサラ・イネスさんは、旧作の「大阪豆ゴハン」(講談社漫画文庫 全6巻)や
「水玉生活」(講談社漫画文庫 全1巻)もバイク濃度は通常レベルよりかなり高め。
各作品、あくまで、私がそう思ってるだけなんですけど。
そういう作品を自分で探して、アレコレ考えるのも楽しいもんです。
少年画報社
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