
ホンダがXL750 TRANSALPの26YMモデルを公開しました。電子制御クラッチ「Honda E-Clutch」を新たに選択可能とし、オンロードとオフロード、双方で扱いやすさと変速性能を向上させています。前後サスペンションは減衰調整式となり、オフ向けに2.5mm厚のアルミ製スキッドプレートがE-Clutch仕様に標準装備されました。従来から継続する755ccパラレルツインエンジンは67.5kWと75Nmを発揮し、5インチTFTディスプレイやHonda RoadSyncなどの装備も引き続き採用されています。
先進機能E-Clutchを選べるように
26年モデルでは、変速操作を電子制御化するHonda E-Clutchが選択肢に加わりました。スロットルバイワイヤと連携した制御によって、発進や停止でクラッチレバー操作を必要とせず、シフトアップ・ダウンいずれの変速でも滑らかな作動を実現します。半クラッチ領域を自動で制御することでシフトショックが抑えられ、未舗装路で後輪が滑る状況でも挙動が安定。ご存じの通りホンダCRF1100LアフリカツインではDCT搭載車をノンクラッチのタイプとしてラインナップしてきましたが、オフロード車へのE-Clutch採用は初めてのこと。

全3色のグラフィックが刷新され、外観も新しくなっています。
755ccパラレルツインと電子制御
エンジンをより詳しく説明すると、755ccの8バルブ並列2気筒で、最高出力67.5kW/9500rpm、最大トルク75Nm/7250rpmを発生します。Vortexフロー吸気ダクトや270度クランクを採用し、低中回転域の扱いやすさと高速域での伸びを両立しています。WMTCモードでの燃費は23.0km/Lで、16.9Lタンクと組み合わせて長距離走行に対応します。
電子制御はSPORT、STANDARD、RAIN、GRAVELの4モードにUSER1/USER2を加えた構成で、エンジンパワー4段階、エンジンブレーキ3段階、HSTC5段階(OFF可)、ABS2段階から選択できます。USER設定では後輪ABSをOFFにすることも可能。
スチール製ダイヤモンドフレームは18.3kgで、剛性バランスを最適化して軽快な旋回性を確保しています。ホイールは21/18インチのスポーク仕様で、Showa製43mm SFF-CA USDフォークとリザーバー付きリアショックが200mm/190mmのストロークを持ちます。ブレーキは310mmダブルディスクと2ピストンキャリパー、リア256mmディスクの構成です。
USB Type-C、ESS、HISS、オートウインカーキャンセルを備え、シート高は850mmです。820mmのローシートも利用できます。
主要スペック(26YM XL750 TRANSALP)
| 項目 | 内容 |
| エンジン形式 | 水冷SOHC4ストローク並列2気筒 |
| 排気量 | 755cc |
| ボア×ストローク | 87.0×63.5mm |
| 圧縮比 | 11.0:1 |
| 最高出力 | 67.5kW/9500rpm(A2仕様34.5kW/5250rpm) |
| 最大トルク | 75Nm/7250rpm(A2仕様66Nm/4750rpm) |
| 燃料供給方式 | PGM-FI |
| タンク容量 | 16.9L |
| 燃費(WMTC) | 4.3L/100km(A2仕様4.2L/100km) |
| 全長×全幅×全高 | 2325×838×1455mm |
| ホイールベース | 1560mm |
| キャスター/トレール | 27°/111mm |
| シート高 | 850mm |
| 最低地上高 | 210mm |
| 車重 | 210kg(E-Clutch仕様216kg) |
| フロントサスペンション | Showa 43mm SFF-CA USD/200mm |
| リアサスペンション | Pro-Linkショック/190mm |
| ホイール(F/R) | 21×2.15 / 18×4.00 |
| タイヤ(F/R) | 90/90-21 / 150/70-18 |
| フロントブレーキ | 310mmダブルディスク/2ピストン |
| リアブレーキ | 256mmディスク |
| ABS | 2チャンネル(後輪OFF可) |
| 走行モード | SPORT、STANDARD、RAIN、GRAVEL、USER1、USER2 |
| HSTC | 5段階+OFF |
| ディスプレイ | 5インチTFT |
| USB | Type-C |
| その他装備 | HISS、ESS、オートウインカーキャンセル |



