執筆者:海波爽(ライター)
17歳頃に原動機付自転車の免許を取得し、18~19歳頃に普通自動二輪車の免許を取得。以降バイクの楽しさに目覚め、気の向くままにゆったりと流すように出かけています。チェーンの掃除やプラグ交換など、簡単なメンテナンスは自分でしますが、オイル交換のような後始末に手が掛かるものは少し苦手です。最近は車にも興味を持ち、スポーツカーの情報を追う日々です。
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突然のゲリラ豪雨に見舞われたり、雨の日のバイク走行で視界が悪くなったりして不安になった経験はありませんか? そんなとき、撥水スプレーは単に濡れないだけの快適用品ではなく、安全対策にもなります。衣類用の撥水スプレーなら、運転時に支障がでないようにできますし、ヘルメットのシールド用撥水スプレーなら、視界不良を改善することが可能です。
本記事では撥水スプレーの選び方について徹底解説。おすすめ商品を紹介するとともに、撥水スプレーの上手な使い方についても触れているので、最後までお付き合いくださいね。
撥水スプレーの必要性について考えてみよう
さて、撥水スプレーとは、バイクウェアやヘルメットのシールド、スクリーンなどに塗布することで水を弾く薄い膜を形成させる商品です。撥水性のある膜が繊維や表面にできることで、水滴が対象物に触れても広がる前に流れ落ちていきます。商品によってはバイク用品に限らず、衣類や靴、傘やアウトドア用品に塗布できるものもあります。

撥水スプレーの必要性はかなり高いです。その理由として、主には以下の3点が挙げられます。
- 水濡れによる操作ミスの軽減
- 素材の保護
- 視界不良の改善
まず水濡れによる操作ミスの低減が可能です。特に撥水性や防水性の低いグローブを使っていると、突発的な雨で水が中まで浸透してきてしまいます。そうするとグローブの中で手が滑り、アクセル操作やブレーキ操作を誤ってしまうことがあります。
次に素材の保護です。雨水がバイクウェアやグローブなどの繊維の奥まで染み込むと、素材を傷めたりカビの原因になります。撥水スプレーを塗布することで雨水が内部へ浸透するのを防ぎ、素材を保護してくれます。
最後に視界不良の改善です。近年増加傾向にあるゲリラ豪雨のような突然の強い雨に見舞われると、視界が著しく悪化します。実際筆者も夜間にゲリラ豪雨のなか、バイクで帰宅したことがありますが、前がほとんど見えず非常に怖い思いをしました。
そのため、あらかじめ撥水スプレーを塗布しておくと、視界がクリアになり路面状況や前方の自動車などを認識しやすくなり、事故のリスクを低減できます。
撥水スプレーの選び方 ①用途・素材に合わせて選ぶ

撥水スプレーの選び方
撥水スプレーは多くの場合、用途や対象素材に合わせていくつかの種類に分かれています。具体的には以下の3つです。
- 衣類や布製品用
- 革用
- ヘルメットのシールド用
衣類や布製品用は通気性を損なわず、撥水性を付与することが重要になります。肌に触れるものなので、通気性が悪くなると蒸れてしまうからです。素材によってはシミになったり、風合いが変わったりするので初めは目立たない場所で試してみると良いでしょう。
革用は、革の油分や柔軟性を損なわないように配慮されているかが重要になります。革は水に濡れると硬くなったり、ひび割れの原因になることがあるためです。そのため、必ず革用の撥水スプレーを選びましょう。
ヘルメットのシールドは、ポリカーボネートやアクリルが使われてます。そのため、視界を遮らないようにムラになりにくく、クリアな仕上がりになることが重要です。成分もプラスチックを劣化させにくいものが選ばれます。視界の確保は、安全のためにもっとも重要です。そのため、ヘルメットのシールドには必ず専用のものを選びましょう。
また、シールドの内側には、曇り止め加工がされている場合が多いので、必ずメーカーの説明書を読んで、指示に従ってください。
撥水スプレーの選び方 ②予算に合わせて選ぶ
撥水スプレーの金額は後述している成分や容量、種類によっても異なります。そのため、あくまでも目安になりますが、価格帯としてはだいたい800円〜3,000円といった感じです。
基本的な傾向としては、1,000円前後の金額帯は成分としてシリコン系が多くなっています。応急処置的な撥水効果は得られますが、対象素材の幅は限定的な場合が多いです。一方、2,000円前後以上になってくると、フッ素系が多くなってきます。価格と性能のバランスが良いのが特徴です。(このあたりの成分による違いは、次項で詳しく解説していきます)
また革用や多くの用途に対応している撥水スプレーも、この辺りの金額帯から多くなってきます。
撥水スプレーの選び方 ③成分を見て選ぶ

撥水スプレーの成分は、大きく分けて以下の2つになります。
- シリコン系
- フッ素系
シリコン系撥水スプレーは、水を弾く効果が非常に高いです。また、フッ素系に比べると金額が安い傾向にあります。反面、油を弾く効果はほとんどないため、油汚れを防ぐ効果は期待できません。
加えて、通気性が悪くなることがあります。ただし商品によっては、ゴアテックスなどの防水透湿性素材にも使用可能と記載されていることがあるので確認してください。
フッ素系撥水スプレーも水を十分に弾いてくれます。また、一度塗布すると効果が長持ちしやすいといわれています。加えて、素材の通気性が保たれやすいのが特徴です。反面、シリコン系に比べると金額が高い傾向にあります。
【衣類、革、ボディ用】おすすめの撥水スプレー
ここからはおすすめの撥水スプレーを見ていきましょう。まずは衣類や革、あるいはバイクのボディ用のものから見ていきます。ヘルメットのシールド用のものは後半で紹介します。
ちなみに撥水スプレーと防水スプレーは、厳密には異なりますが、一般的に防水スプレーとして販売されている商品は、撥水スプレーの性質を持っているものが多いため、本記事では防水スプレーも同様に紹介しています。
モリト is-fit ハイドロスプラッシュ強力防水スプレー
モリトから販売されているマルチ防水スプレーになります。成分はフッ素系で、内容量が60mlと少量ながら一度の塗布で効果が長時間持続します。
また水だけでなく油などの汚れも弾きながら、透湿性も損ないません。そのため、オフロードの泥汚れにも効果的です。衣類や布製品だけでなく、革製品の独特の風合いを変えずに使用できるのが特徴です。ほかにもスニーカーや傘などにも対応しています。

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ラフアンドロード RR5281 ラフウォーターガード2 (撥水スプレー)
ラフアンドロードから販売されている撥水スプレーになります。容量は220mlです。成分はフッ素系で、ジャケットやパンツ、その他ナイロン製品などに撥水効果を与えます。それだけでなくゴアテックスやウォーターシールド、ディアルテックスなどの防水透湿性を損ないません。
ほかにもバッグやグローブなどにも使用でき、防水対策だけでなく防汚対策にも有効です。さらに革製品にも使用できます。

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インフィニクス ヴードゥーライド GO-Xコート
インフィニクスから販売されているコーティング、撥水スプレーになります。内容量は473mlです。バイクのボディやホイールに使用可能です。
酸化グラフェンを含むセラミックコーティングにより、施工48時間以内に還元グラフェンのフィルムが形成されます。その結果、表面が非常に滑らかになり水を弾き、水垢がつくのを防ぎます。また防汚性能も高いです。加えて、高UVカット効果や帯電防止効果もあります。

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コロニル ウォーターストップ オールマイティー防水スプレー UVプロテクション
コロニルから販売されている撥水スプレーになります。内容量は100ml、200ml、400mlの3つです。成分はフッ素で、素材に浸透して防水効果を与えます。
靴、バッグ、ウェアなどほかにも革製品やテキスタイル製品、ゴアテックスなどの防水透湿素材にも使用可能です。水や汚れを防いでくれるので、革製品の美しい風合いを保ったまま通気性と柔軟性を維持できます。

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コロンブス レザーウェア用 アメダス
コロンブスから販売されている、レザーウェア用の撥水スプレーになります。内容量は180mlです。成分はフッ素系で、繊維一本一本に絡みつくので通気性を損なわず、防水性を発揮します。抜群の撥水、撥油効果を与え多くの革製品に使用できます。

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【ヘルメットのシールド用】おすすめの撥水スプレー
ヘルメットのシールド用、おすすめの撥水スプレーは以下の5つです。急にゲリラ豪雨が発生したときに慌てないで済むように、あらかじめ塗布して準備しておくと良いでしょう。
デイトナ 62314 くもり止め剤
デイトナから販売されているヘルメットのシールド用撥水スプレーです。ヘルメットのシールドやゴーグルなど、樹脂素材用として開発された商品になります。内容量は27mlと少量ですが、使うのはシールドだけなので問題ありません。使用方法は、ヘルメットのシールドやゴーグルの外側にスプレーして拭き上げるだけです。
また雨天走行時50km/h程度の速度で、雨が吹き飛ばされて視界不良が改善されるのを風洞実験で確認しています。加えて、汚れや油膜の付着も同時に防げます。

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ラベン はっ水剤
ラベンから販売されているヘルメットのシールド用撥水スプレーです。内容量は100mlで、ツーリングにも持って行きやすいです。成分はシリコン系になります。スプレータイプなので塗り込む手間がありません。ヘルメットのシールド以外にもスクリーンなどにも使えるので、急な雨天時にも安心です。

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ガラコ BLAVE (ブレイヴ)
透明樹脂にも使用可能なガラコの撥水スプレーになります。内容量は70mlです。成分はシリコン系なので、しっかりと水分を撥水してくれます。目に見えない凹凸面に撥水成分が浸透して、雨天走行時の視界を確保できます。
また乾燥時間が不要なので、塗り込んで拭き取るだけで簡単に使用可能です。ほかにも自動車のフロントガラスやヘッドライトカバー、テールランプなど多くに対応しています。

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RSタイチ RSO012 | ブローオフ
RSタイチから販売されているヘルメットのシールド用撥水スプレーになります。内容量は50mlです。成分はシリコン系で、耐久性と透明感を両立させる高分子ポリマーが雨水を弾き視界を良好に保ってくれます。ホコリなどの汚れの付着も軽減可能です。
さらにメガネやサングラスなどにも使用でき、汗の付着も防げます。またあらかじめ塗布面を洗浄して、定期的に薄く塗り広げることでより良い撥水効果を発揮します。

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晴香堂 カーオール ヘルメットシールドコーティング
晴香堂から販売されているヘルメットのシールド用撥水スプレーになります。内容量は80mlです。マイクロファイバークロスがセットになっています。
成分はシリコン系で、ワックスや界面活性剤も含まれています。そのため、強力に雨を弾いて視界不良を解消してくれます。さらに虫や泥汚れがこびりつきにくく、落としやすいです。
また夜間時のライトによる乱反射を抑えてくれます。そして、多くの撥水スプレーは雨に濡れたままでは使えませんが、本製品はそのまま使えます。

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撥水スプレーの上手な使い方
撥水スプレーの上手な使い方は、事前準備が重要です。具体的には以下の手順で進めると良いでしょう。

衣類やヘルメットのシールドなどの塗布する面の汚れを落とす
泥や汚れ、虫が付着したままだと撥水成分が十分に定着せず、効果が半減してしまいます。そのため、あらかじめ汚れをしっかり落としてから、撥水スプレーを塗布しましょう。
また革製品やヘルメットのシールドなどは、専用のクリーナーを使用すると綺麗に汚れが落とせます。
適切な距離を空け、スプレーする
商品によって推奨距離は異なりますが、適切な距離を開けることで均一にムラなくスプレー可能です。またこのとき、過剰に吹き付けないように注意してください。やりすぎるとシミになったり、通気性が損なわれる原因になります。
乾燥を待ち、定着させる
乾燥に必要な時間が不要な撥水スプレーもあります。しかし、しっかり乾燥するまで待った方が多くの場合より効果的です。
定期的に塗布し直す
撥水スプレーに限りませんが、効果は永久ではありません。使用頻度や洗濯などによって、徐々に撥水効果は薄れていきます。そのため、定期的に撥水スプレーを塗布し直しましょう。
撥水スプレーの選び方まとめ
撥水スプレーの選び方には多くの種類があります。初めに衣類や布製品用、革用やヘルメットのシールド用など塗布する対象に合った商品を選びましょう。
塗布する対象が決まったら、シリコンやフッ素といった成分に着目してください。多くの場合、シリコン系は撥水効果が高く、金額も安いです。対してフッ素系は、十分な撥水効果を持ちながら通気性も維持できます。
昨今のゲリラ豪雨のなか、何も対策をせずにバイクに乗るのは非常に危険です。そのため、撥水スプレーを上手に活用して、安全にバイクライフを楽しんでください。