ヤマハが2026年モデルのYZシリーズを発表。YZ450Fはエンジンとフレームを一新、ついに油圧クラッチに

2025-06-19

ヤマハ発動機は欧州・北米で2026年型のオフロードコンペティションモデルを発表しました。今回のモデルチェンジでは、フラッグシップモデルの「YZ450F」と2ストロークモデルの「YZ125」に大きな変更が加えられています。全モデルでカラーとグラフィックが更新されたほか、ヤマハ創立70周年を記念した特別仕様車もラインナップしています

エンジン、フレーム、サスペンションを刷新したYZ450F

2026年モデルのYZ450Fは、エンジン、フレーム、リアサスペンションに大きなアップデートが施されました。

新しいエンジンは、吸気ポートの形状が見直されたことにより、高回転域のパワーを維持しつつ、低中速域での燃焼効率を向上。よりリニアなスロットルレスポンスとコントロール性を実現しています。また、排気系にはミッドパイプにレゾネーターが配置され、FIM/AMAレギュレーションに準拠した低騒音化がされています。エアクリーナーにもレゾネーターとダクトが追加され、吸気音を低減しています。

2026年モデルでは新たに操作性はより軽く、遊び部分が変化しにくい油圧式クラッチが採用されました。

フレームは、ダウンチューブの内部構造と厚みが再設計され、左右非対称のエンジンマウントが採用されました。これにより、縦・横・ねじれの剛性を維持して、フロントの安定感や接地感の向上が図られています。

フロントサスペンションは、新しいフレーム特性に合わせてセッティングが変更されました。リアにはKYBと共同開発した新型サスペンションを搭載。ベースバルブピストンが24mmから28mmへと大径化され、圧側と伸側のオイル通路を分離することで、低速域での減衰力が向上しています。また、メインバルブピストンのポート数を4つから6つに増やし、ハードなライディングにおける減衰力も改善しているとのこと。圧側には手動で調整できるアジャスターが新たに装備されています。

画像1: ヤマハが2026年モデルのYZシリーズを発表。YZ450Fはエンジンとフレームを一新、ついに油圧クラッチに
画像2: ヤマハが2026年モデルのYZシリーズを発表。YZ450Fはエンジンとフレームを一新、ついに油圧クラッチに

ほかにも、加速時の体のズレを抑えるハニカムパターンのシート表皮や、スマートフォンアプリ「Power Tuner App」でエンジンをロックできる盗難防止機能（ECUロック機能）などが追加されました。

吸気系を改良し、扱いやすさを向上させたYZ125

画像3: ヤマハが2026年モデルのYZシリーズを発表。YZ450Fはエンジンとフレームを一新、ついに油圧クラッチに

2ストロークモデルのYZ125は、吸気システムの再設計とキャブレターセッティングの最適化が行われました。

吸気システムの再設計に加え、キャブレターのジェットニードル、メインジェット、パイロットジェット、パワージェットがアップデートされました。点火タイミングも最適化され、これにより安定した燃料供給と、リニアなパワーデリバリーを実現しています。エアフィルターの吸気口は拡大・形状が変更され、キャブレターへの空気の流れがスムーズになっています。初心者からエキスパートまで幅広いライダーにとって扱いやすさが向上し、コーナーの立ち上がりでよりパワーを引き出しやすくなったとのこと。

全モデルに新色と70周年記念モデルを設定

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YZ450FとYZ125に加え、YZ250F、YZ250、YZ85、YZ65、PW50も新しい「アイコンブルー」のカラーとグラフィックを採用。また、ヤマハ創立70周年を記念し、YZ450F、YZ250F、YZ250、YZ125には、1990年代のファクトリーマシンを彷彿とさせる白と赤の特別カラーをまとった「70th Anniversary Edition」も用意されています。