日本全国を巡って旅の風景を撮影する写真家・関野温 氏。この連載では、撮影旅でのエピソードや動画をお届けしていきます。定番の絶景エリアはもちろん、ツウ好みの道やスポットをぜひお楽しみください。今回は、瀬戸内海の旅情を満喫できる「安芸灘とびしま海道」をめぐります。
以下、写真・動画・文:関野 温
▶▶▶click!4K動画で観る、安芸灘とびしま海道の絶景(撮影:関野 温)

しまなみ海道の西隣、橋を使って島旅を楽しめる安芸灘とびしま海道

皆さんこんにちは、フォトグラファーの関野です。今回は、瀬戸内の「安芸灘とびしま海道」を紹介します。

長くなるので前編として最初の3島をまわります。

安芸灘とびしま海道って、もしかしたらご存じない方もいらっしゃると思います。都道府県でいうと、広島県と愛媛県にまたがるかたちになります。本州と四国を結ぶ、有名な「しまなみ海道」の西側の隣といえばイメージいただけるしれません。

橋を使って島旅ができるのが、なんといっても魅力なルートです。7つの島を駆け抜けられる豪快な道となっています。

最後の島からフェリーを使えば、しまなみ海道や四国にもアクセスできるので、より楽しいルート選びができますよ。

スタートは広島県の呉市にある安芸灘大橋です。

画像1: しまなみ海道の西隣、橋を使って島旅を楽しめる安芸灘とびしま海道

この橋は今回の安芸灘とびしま海道の中で一番大きく、長く、ダイナミックな橋です。橋の長さは1175mもあります。ここだけ有料道路で、125cc超えのバイクは570円、125cc以下は50円です(2023年11月時点)。

画像2: しまなみ海道の西隣、橋を使って島旅を楽しめる安芸灘とびしま海道

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安芸灘とびしま海道|最初の島「下蒲刈島」

さて、安芸灘大橋を渡ると一番最初の島は下蒲刈(しもかまがり)島となります。

安芸灘とびしま海道をそのまま使うとあっという間に次の島に行ってしまうので、島を一周します。

画像1: 安芸灘とびしま海道|最初の島「下蒲刈島」

今渡ってきた安芸灘大橋の下を通ります。

島の西側は県道288号が通っていて、こちらは裏道となるので、交通量が少なく静かな瀬戸内の中を走るという感じです。

渡ってくる前の呉市の陸が見え、「瀬戸内の島を走っているな」としみじみ感じます。

途中でイノシシ用のワナなのか、こんな物を見つけました。さすがみかんの産地なのか、エサが贅沢です。

画像2: 安芸灘とびしま海道|最初の島「下蒲刈島」

しばらくは1.5車線の道を進みます。島の道は狭くて楽しい。海の色はエメラルドグリーンというか、このあたりも本当に綺麗ですね。また、途中で見える島がやはり良い雰囲気です。

画像3: 安芸灘とびしま海道|最初の島「下蒲刈島」

向こうに見える島は上黒島という島です。こういう小島を見るのも楽しいですね。

島一周を終えて、次の島に行く蒲刈大橋が見えてきました。

画像4: 安芸灘とびしま海道|最初の島「下蒲刈島」

ちなみに、とびしま海道をそのまま走ると、生活道路になっているので、交通量が多いです。この辺の人はすごく飛ばす感じがするので注意してください。

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安芸灘とびしま海道|2番目の島「上蒲刈島」

さて、安芸灘とびしま海道の2番目の島は上蒲刈(かみかまがり)島です。

蒲刈大橋を渡ります。

島を渡る橋でトラス式なのは、いい味出していると思うのは僕だけでしょうか。こういう橋で島々を駆けめぐれるのが、安芸灘とびしま海道らしいです。

そんな蒲刈大橋を抜けます。

画像1: 安芸灘とびしま海道|2番目の島「上蒲刈島」

さて、上蒲刈島にやってきました。

とびしま海道をそのまま進むと鉱山のような場所が目の前に現れました。

製砂工場のようで、山の向こうに見晴らしがあるので、そこに行きます。

ちなみにとびしま海道の本線には、道に青い線が引かれています。

自転車の聖地でもあり、自転車の誘導用の線で、わかりやすいです。

あの山の上にあるポイントに行きたいと思います。

そのポイントは物見台という場所です。

ここで僕は大ミスをしました。

というか、撮影時には知らなかったポイントで、この物見台と、もう少し上にある物見台展望公園という場所があります。

僕は物見台展望公園に行き、物見台にはこの時は行かなかったのです。
物見台の方がワイルド感があるみたいなので、こちらにもぜひ行ってみてください。

話を戻して、物見台展望公園に行きます。

ここにアクセスする道はふた通りあるのですが、とびしま海道本線から入る方が行きやすいです。もうひとつ、山間から入るルートがあるのですが、こちらは道が荒れていて、ほぼダート状態でした。製砂工場の上を通るので、面白いルートですが。

ただどちらのルートも道は狭く荒れているので、バイクに慣れてない人は注意してください。

画像2: 安芸灘とびしま海道|2番目の島「上蒲刈島」

物見台展望公園です。

展望台があるのですが、今は壊れていて立ち入ることはできません。しかしここからの瀬戸内の眺めは絶景そのものです。

昔は瀬戸内の水軍の見張り台だったようです。

さて、島を一周しましょう。

北部は静かな海岸線を走ります。

画像3: 安芸灘とびしま海道|2番目の島「上蒲刈島」

民家もまばらで漁港とかもひなびていて、自分好みです。

よくある「飛び出し坊や」もこの地域独特のものとなってました。

島の中で僕が個人的にお気に入りなのは「大浦」という集落で、特に観光地ではないのですが民家が立ち並ぶ雰囲気が良かったです。

画像4: 安芸灘とびしま海道|2番目の島「上蒲刈島」

上蒲刈島から離れて、次の島に行きます。

次なる橋は豊島(とよしま)大橋です。

画像5: 安芸灘とびしま海道|2番目の島「上蒲刈島」

この豊島大橋は橋の長さは903mで、かなり迫力があります。

かなり高い所を走るため、ダイナミックな景色を楽しむことができます。

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安芸灘とびしま海道|3番目の島「豊島」

画像1: 安芸灘とびしま海道|3番目の島「豊島」

安芸灘とびしま海道の3番目の島、豊島にやってきました。

豊島はみかんやレモンの栽培が盛んな島です。

豊島も一周します。

豊島には県道354号が通っています。島の南側はとびしま海道から離れ、民家の少ない静かな所を走れます。

画像2: 安芸灘とびしま海道|3番目の島「豊島」

青い海を眺め、小さな島や岩が見える道を走ります。交通量が少ないので、独り占め感がありますね。

豊島でのおすすめの展望台に行きます。十文字山展望台です。

豊島の東側からアプローチします。集落の中を通り、山を上って行きます。

展望台へのルートがかなり狭い道なので、島らしさを味わえますよ。

山頂にサークル状の展望台があります。ここは360度のパノラマが楽しめます。

いかにも瀬戸内の風景って感じで、青い海と島々、まさにこれを見たかったんだよ! という景色が広がります。

以上、安芸灘とびしま海道の旅・前編をお送りしました。

橋で手軽に島旅を楽しむうってつけの場所なので、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。次回の後編では続く4島を紹介します。

旅って本当にいいですよね!

写真・動画・文:関野 温

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関野 温(せきの あつし)|プロフィール

バイク雑誌などで写真を撮る傍ら、ライフワークとして旅の風景写真を追いかけるフォトグラファー。ごく普通の軽自動車ホンダライフにモンキーバハを積み込んで、日本各地をさまよい続ける。モツと牛すじが大好き。

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