下田丈ダブル表彰台獲得でランキング3番手へ、AMAプロモトクロス第9戦

現地時間8月12日（土）、アメリカ・ニューヨーク州のユナディラMXにて、AMAプロモトクロス第9戦が開催されました。

2週間のインターバル明けのラウンド。後半戦に差し掛かり残り3ラウンドとなる中で、ポイント数やランキング順位も意識せざるを得なくなる頃でしょう。Monster Energy/Pro Circuit/Kawasakiの下田丈は前戦終了時で首位と31ポイント差のランキング5番手。インターバル前最後のレースは少し苦戦していたため、ランキングの行方とともに、下田の調子も気になるところです。

予選を総合5番手で終えた下田は、モト1をイン寄りの中央からスタート。オープニングラップを6番手で抜け、前を走るヘイデン・ディーガンを抜いて5番手に立ちますが、ジャスティン・クーパー、マックス・ボーランド、下田、ハンター、ディーガンの5台が集団になる中で後ろからきたポイントリーダー・ハンター・ローレンスにパスされ6番手に。ハンターのすぐ後ろについて機会を伺っていた下田は、ハンターに続いてクーパーを抜いて再び5番手に上がります。その後、10分経過時点でディーガンが下田を追い抜き、下田は再度6番手を走行することに。
そのままの順位でレースが進んでいきますが、ラスト10分ほどでボーランド、ハマカー、ハンター、ディーガンが集団を形成し、4台が熾烈な2番手争いを展開します。そのバトルを制したハンターとディーガンが先行しますが、それと同時に、集団から4秒ほど離れた位置にいた下田は、バトルに乗じて集団に追いつきました。ラスト5分ほどでハマカーが転倒し戦線から離脱。そしてその後下田はボーランドをパスして4番手に立ちます。
前との差が開いていたためそのままの順位でゴールするかと思われましたが、計時終了直後、ディーガンがまさかのマシントラブルでリタイヤ。スタート直後からトップを独走しハンターからも逃げ切り優勝したリーヴァイ・キッチン、2位のハンター・ローレンスに次いで、下田は3位でゴールしました。

モト2でもイン寄り中央からスタートした下田でしたが、やや出遅れ、16番手で最初のコーナーを抜けていきます。ところが、オープニングラップでRJハンプシャーが転倒。赤旗が提示され、スタートからやり直しとなります。
リスタート後のレースも同じく30分＋2周。このリスタートを下田は成功させ、3番手でライダー・ディフランチェスコ、クーパーに次いで3番手でコーナーを抜けていきます。
レース開始5分ほどでクーパーがディフランチェスコを抜いてトップに立つと、下田もディフランチェスコをパスして2番手に。ですがその後ろからスタート直後は10番手にいたハンターが追い上げて来てディフランチェスコ、そして下田をパスしていきます。下田は食い下がり、ハンターについていきますが、少しずつ差が開いていきます。
下田と前後の差は開いていき、計時終了時には4秒ほどの差がハンターとありましたが、ラスト2周でハンターのペースがやや落ちたため下田は再びハンターに迫ります。それでもハンターは0.5秒差で逃げ切りゴール。優勝はクーパー、2位にハンター・ローレンス、3位に下田丈が入りました。

下田は3-3でダブル表彰台を獲得しましたが、総合順位は2-2のハンター・ローレンス、1-4のキッチン、5-1のクーパーに次いで4位。
ランキングではトップとの差は35ポイントにやや開いたものの、ハンター・ローレンス、ジャスティン・クーパーに次いで3番手に浮上。1ポイント差の4番手に今回トラブルのあったディーガンがいるので油断はできませんが、ラスト2戦に向けて楽しみな順位となりました。

そして、450に目を向けると、ジェット・ローレンスが2ラウンドを残して早々にチャンピオン獲得。ここまでの9ラウンド18レースで全勝を飾り、圧倒的な才能を見せつけています。残り4レース、チャンピオン獲得のプレッシャーから解放されたジェットが全戦優勝の偉業を成し遂げるのかに注目が集まります。
また、全日本選手権に参戦しているオーストラリア人のジェイ・ウィルソンが今ラウンドからラスト3戦、ヤマハのスターレーシングから参戦しています。結果は23-12で総合15位。残り2戦にも期待しましょう。