現地時間5月27日(土)、アメリカ・カリフォルニア州のフォックスレースウェイにて、2023AMAプロモトクロスの開幕戦が開催されました。
今シーズンもMonster Energy/Pro Circuit/KawasakiからKX250Fを駆って250クラスに参戦する下田丈。2023シーズンのスーパークロスは開幕直前の怪我により後半数戦のみの参戦となりましたが、その分アウトドアのレースに照準を合わせていると思われ、活躍に期待が持たれます。
ジュニア時代からのライバル、ジェット・ローレンスは今シーズンより450クラスに移りますが、その兄でAMA 250SX EASTチャンピオンのハンター・ローレンス、250SX WESTランキング2位のRJハンプシャー、そしてルーキーシーズンながらスーパークロスで既に頭角を表しているヘイデン・ディーガンなど、ライバル勢もベテランからルーキーまで勢いのあるライダーが揃っています。
下田は計時予選1を8番手、計時予選2を5番手で通過し、両レースともセンターボックスすぐ隣のグリッドにつきます。レースは30分+2周を2レース。
モト1では、下田はスタート後アウトバンクを上手く利用して2番手でコーナーを抜けると、1周目のうちに前のハンプシャーを抜いてトップに立ちます。そしてすぐにハンプシャーとの間に1秒ほどの差を築きますが、5分経過したあたりで連続コーナーにて軽いミスがあり、ハンプシャーに前を譲りました。
その後、下田の目の前でハンプシャーが転倒、下田もストップを余儀なくされます。幸い2台ともすぐにリスタートして再び激しいトップ争いを繰り広げるものの、これがデビューレースとなるトム・ビアレが先ほどの2台のトラブルによりここに追いつき、3台の集団となります。
ですがその直後、下田は連続ジャンプでバランスを崩し転倒してしまいます。リスタートはできたものの、トップから12秒遅れの5位まで順位を落とします。
転倒後下田は前を追いかけ、チームメイトのライダー・ディフランチェスコ、そしてビアレを抜いて表彰台圏内まで戻ってきます。しかし、計時が終了し残り2周のところで、同じく後方からの追い上げを見せていたハンター・ローレンスとの差が縮まり、バックマーカー処理に苦戦した下田はファイナルラップでローレンスに先行を許し、独走優勝のハンプシャー、マックス・ボーランド、ローレンスに次いで4位でゴールしました。
続くモト2。スタートの加速で僅かに遅れた下田は、20番手前後でスタートの混沌を抜け出すと、そこから追い上げを開始します。レース中盤には10番手ほどまで順位を回復し、さらに順位を上げた後半、マイケル・モシマン、ボーランドと3台で6位争いを展開します。モト1と同じく周回遅れの処理に苦しみますが、ボーランドの転倒により7番手、そして残り2周でモシマンを抜いて6位でゴール。優勝はスタート直後からトップを走り続けたローレンス、2位にディーガン、3位にはビアレが入りました。
下田はオーバーオールでは4ー6で、7位で開幕戦を終えました。
また、2回のプロモトクロス250クラスチャンピオンとスーパークロス250SXクラス東西制覇を果たし、満を持して450クラスに昇格したHRCのジェット・ローレンスは、クオリファイ1、2共にトップで予選を通過。そしてモト1、モト2共にホールショットを取った後誰にもトップを明け渡さず、モト1では独走で、モト2ではチームメイトのチェイス・セクストンから逃げ切ってデビューレースにして2勝を挙げました。
下田丈(Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki)
「1日のスタートは良かったのですが、良いポジションでゴールすることができませんでした。フィーリングは良かったので総合7位というのは悔しいですが、ポイントを見ると全員まだ近くにいるので、ポイントランキングでトップに立てるように頑張ります。今週はスタートにもっと力を入れて、週末にいいレースができるように調整していきます。」