2023年2月初旬、ENEOSマルチモビリティステーションが駒沢大学駅前で営業開始した。今話題の電動キックボードに加え、電動アシスト自転車、超小型EV、電動二輪スクーターを選べる、文字どおり“マルチ”なモビリティをラインナップするステーションである。
レポート:スマートモビリティJP編集部
※この記事はウェブサイト「スマートモビリティJP」で2023年4月15日に公開されたものを一部編集し転載しています。
画像: ▶▶▶2023年4月にサイトオープン、次世代モビリティの情報は「スマモビ」で! smart-mobility.jp

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マルチモビリティステーションとは?

エネルギー大手ENEOSと言えば、誰でもガソリンスタンドをイメージするだろうが、実は次世代の環境配慮型エネルギー事業として、電動モビリティメーカーと協力し、移動手段を提供するビジネスも行なっている。

画像: 駒沢大学駅から徒歩3分。太陽光パネルが貼られており、モビリティの充電に使われている。

駒沢大学駅から徒歩3分。太陽光パネルが貼られており、モビリティの充電に使われている。

今回開業した「ENEOSマルチモビリティステーション」は、「シェアサイクルの利便性を他の電動モビリティにも拡大していくこと」がコンセプト。今後も都市圏や観光地など、すでにシェアモビリティが普及しており需要も高い地域を中心に順次展開される予定となっているそうだ。

このサービスは、モビリティシェアサービス各社が出店する形で提供されるため、マルチモビリティステーションから同じブランドの他ポートに返却、または他のポートで借りてマルチモビリティステーションに返却といった便利な使い方ができる。

ちなみに、今回試乗したシェアサイクル(HELLO CYCLING)は、駒沢大学前~三軒茶屋駅の一駅間に5箇所のポートが存在する。電動キックボードのLUUPの場合はなんと20箇所もあるので、目指していたポートに機体がない、または駐車スペースが埋まっていても、すぐそばの別のポートを選ぶことでスムーズに対応できるのだ。

近い将来、ENEOSの計画どおりにシェアサイクルの各ポートに別の電動モビリティが追加されて、どこでも利用できるようになり、ユーザーからの認知と利用が高まっていけば、レンタカーという概念が根本から覆される可能性もあるだろう。

レンタカーは、基本的に借りたところで返さなければならない。しかし、シェアリングであれば、目的地そばのポートに返却なので借りる前後の行動の自由度、特に観光での移動の自由度が飛躍的に向上するからだ。

画像: コンビニ前にあるポートに返却。数年後にはコンビニにも超小型EV用ポートができるかもしれない。

コンビニ前にあるポートに返却。数年後にはコンビニにも超小型EV用ポートができるかもしれない。

そんな移動革命の期待がかかる電動シェアモビリティ。駒沢にある、このステーションでは4種類のモビリティから選べるが、一体どのようなものなのだろうか。

電動キックボード

まずは緑と白の車体が特徴的なLUUPブランドの電動キックボードから。スマホアプリケーションのインストールとユーザー登録することで、利用可能になる。

電動キックボードを利用するためには、運転免許証の写真を撮影し、全12問からなる電動キックボードの特殊交通ルールのチェックテストに合格しなければならない。免許取得時に交通法規の学科試験を受けているのに、どうして追加でテストを受けるのかというと、今年7月の道路交通法改正まで電動キックボードは少々複雑なルールで運用されるためである。

現状の電動キックボードは実証実験段階なので、シェアリング事業者が貸し出せる電動キックボードは、最高速15km/hの「小型特殊自動車」扱いで運用されているため、原付免許では利用できない。一方、個人所有用途で一般販売されるモデルは、50ccの「原付」扱いなので原付免許で運転ができ、最高時30km/hまで出せる。

見た目は同じキックボードでも、レンタル用と個人所有用で実はこんな違いがあるのだ。

画像: 中央にデジタルスピードメーターとスマホホルダー、左にはウィンカーとホーンが配置される。右のノブを押し下げてアクセル開度を調節する。

中央にデジタルスピードメーターとスマホホルダー、左にはウィンカーとホーンが配置される。右のノブを押し下げてアクセル開度を調節する。

ちなみに、電動キックボードは安全制御のため、0km/hからの自力発進はできないモデルが多い。LUUPの場合も同様で、一度地面を蹴って初速を与えてから右ハンドルにあるレバーを使用してアクセルを調節する。減速にはハンドル左右にあるブレーキを用いる。

電動キックボードの一番のメリットは、電動アシスト自転車と異なり速度維持のために足を動かす必要がない点である。確かに、発進時は足で蹴り出さなければならないが、あとは立っているだけでスイスイと進める。

返却時には、アプリを通じて手続きを行い、駐車スペース内にきちんと返却したかのチェック用に写真を撮れば完了となる。

画像: 駐輪スペース枠内に駐輪する形式。返却時には、枠内に入っているか確認するための写真を提出する必要がある。

駐輪スペース枠内に駐輪する形式。返却時には、枠内に入っているか確認するための写真を提出する必要がある。

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