KTM・1290スーパーデュークRは、リッタースーパースポーツモデル同等の軽快な車体に、排気量1301ccのVツインエンジンを搭載。妥協なきハイパフォーマンス化を図り、誕生以来エキサイティングな性格は一切ブレることなく引き継がれ、まさしく「ビースト」といえるキャラクターとなっている。そんな1290スーパーデュークRをベースに、セミアクティブサスペンションテクノロジーを搭載したアップデートモデルが「1290スーパーデューク R EVO」だ。
文:山口銀次郎、ゴーグル編集部/写真:柴田直行/協力:KTM JAPAN

KTM「1290 スーパーデューク R EVO」インプレ(山口銀次郎)

画像: KTM 1290 SUPER DUKE R EVO 総排気量:1301cc エンジン形式:水冷4ストDOHV4バルブV型2気筒 シート高:835mm 車両重量:200kg(半乾燥) 税込価格:249万9000円 カラー:ブルー/ブラック、シルバー/オレンジ

KTM 1290 SUPER DUKE R EVO

総排気量:1301cc
エンジン形式:水冷4ストDOHV4バルブV型2気筒
シート高:835mm
車両重量:200kg(半乾燥)
税込価格:249万9000円

カラー:ブルー/ブラック、シルバー/オレンジ

シンプルなネイキッドに新テクノロジー満載!

一級品の獰猛さと過激さを誇るネイキッドモデルの1290スーパーデュークRは、一見荒々しくも扱いづらいと思うかもしれないが、積極的に最新技術を搭載することで、ストリートでもそのポテンシャルを楽しめるパッケージとなっている。そんな1290スーパーデュークRに、WPセミアクティブサスペンションテクノロジーを採用したアップデートモデルが「1290スーパーデュークR EVO」だ。

WPセミアクティブサスペンションテクノロジーは、「コンフォート」「ストリート」「スポーツ」の3種類のダンピングモードを備え、「レイン」「ストリート」「スポーツ」といったそれぞれのライドモードと併用することで、様々なシチュエーションにおいてベストな走行を可能にしている。

SSマシンを彷彿させるコンパクトな車格に、バーハンドル採用のアップライトな乗車姿勢で、走行前は「とてもフレンドリー」な印象。だが一度走り出すと一変、「エキサイティング」というシンプルな感想を持つことになる。Vツインならではのパンチの効いたパワーは低回転域からお構いなしに発生し、戸惑いの意識を置き去りにするかの様な過激な面を持ち合わせている。言わば、SSマシンのポテンシャルを中低速領域に振ったストリートスペシャルであり、足回りやブレーキもそれに応えるフルスペックパーツを備え、スタート直後から激アツな走りを提供し応えてくれるのだ。

画像1: KTM「1290 スーパーデューク R EVO」インプレ(山口銀次郎)

とはいえ、公道メインの使用環境ではいつでもホットな走りを求めているわけではない。その点、スタンダードのスーパーデュークRにも備わっているライドモードや、トラクションコントロールに加え、EVOに搭載されているWPセミアクティブサスペンションテクノロジーを合わせることで、ストリートを走行する上で繊細な要望に応えてくれる手応えがハッキリとあった。

冷えて湿った朝駆けの峠道や、突如現れる落ち葉や砂利が撒かれたポイントや、雨に濡れた高架橋のカーブ等々、自らのハイパフォーマンスが仇になり兼ねないシチュエーションでも落ち着いていられる包容力は嬉しい限りである。加えて、多くの電子機能の介在や、それぞれの機能作動時にバランスを崩す様な不自然さがないのも素晴らしい。

画像2: KTM「1290 スーパーデューク R EVO」インプレ(山口銀次郎)

任意であるものの状況に応じたセレクトだったり、好みの足回りのに設定を可能にすることは、出力特性の変化に頼らない悪環境化での「乗りやすさ」や「扱いやすさ」を得るのに大きな意味を持つということを実感することができた。

このEVOは、レーシングパーツや高価な部品によるピンポイントで能力を高めるのとは異なる、ビーストをより身近に、よりフレンドリーに、より手の内に出来る革新的個性といえるだろう。  

KTM「1290 スーパーデューク R EVO」注目ポイント

フロントサスペンション

フロントフォークはWP製Φ48mm APEXフォークを採用。電子制御のダンピング機構を搭載する。手元のスイッチ操作のみで、リアショックと連動し「コンフォート」「ストリート」「スポーツ」の3種類からダンピング設定が可能。オプションのサスペンションPROパッケージでは、標準の設定に加え「トラック」「アドバンスド」「オート」の3種類のダンピングモードが追加され、さらに3段階のプリロード自動調整やアンチダイブ機能を搭載する。


画像: KTM「1290 スーパーデューク R EVO」注目ポイント

リアサスペンション

リアショックはWP製で、オプションのサスペンションPROと組み合わせた自動プリロードアジャスターを搭載。フロントショックと合わせ3種類からダンピング設定が可能としながら、0%~100%までの11段階(最大20mm)のプリロード調整が可能となっている。操作はダンピング同様に手元のスイッチで行う自動調整式。

KTM「1290 スーパーデューク R EVO」主なスペック・価格

全長×全幅×全高NA
ホイールベース1497±15mm
最低地上高160mm
シート高835mm
車両重量200kg(半乾燥)
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒
総排気量1301cc
ボア×ストローク108×71mm
最高出力132kW(180PS)/9500rpm
最大トルク140N・m/8000rpm
燃料タンク容量16L
変速機形式6速リターン
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17・200/55-17
ブレーキ形式(前・後)Φ320mmダブルディスク・Φ240mmディスク
メーカー希望小売価格249万9000円(消費税10%込)

文:山口銀次郎、ゴーグル編集部/写真:柴田直行/協力:KTM JAPAN

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