全日本モトクロス選手権第4戦では、AMAスーパークロス/モトクロスで活躍する下田丈がIA1クラスにスポット参戦。多くの注目が集まった今大会の模様をレポート

D.I.D全日本モトクロス選手権第4戦 近畿大会
日時:2022年9月10日(土)〜11日(日)
場所:名阪スポーツランド(奈良)

世界 vs. 日本、IA1クラス

D.I.D全日本モトクロス選手権第4戦 近畿大会が2022年9月10日(土)〜11日(日)に奈良県にある名阪スポーツランドにて開催された。予選が行われた土曜日の前夜に降雨。予選時にはある程度回復したものの、一部マディが残る対応の難しいコンディションとなった。一転して決勝が行われた日曜日は快晴でドライコンディションに。名阪スポーツランドはサンドコースかつアップダウンも激しいため、ライダーには周回する度に荒れていくコースへの対応力と体力が求められた。

また、今大会のIA1クラスにはAMAスーパークロス/モトクロスで活躍をする下田丈がスポット参戦。AMAのトップを走る彼が、日本のモトクロス最高峰となるIA1クラスでどのような速さを見せてくれるのか、多くの注目が集まった。一方、レディースクラスは2ヒート制で開催。2st125ccクラスも設けられるなど、トピックの多いラウンドとなった。

画像: 下田丈(#30)

下田丈(#30)

今回、IA1クラスは30分+1周の2ヒート制で行われた。ヒート1、ホールショットを決めたのは下田。1コーナーをトップで抜けると、そのまま後方を離していく。続いて、好スタートを決めた小方誠、内田篤基、大倉由揮が下田を追いかける展開。下田は1周目中盤ですでに独走状態となり、2番手と4秒以上の差をつけて走行する。その後もケタ違いのスピードが衰えることはなく、終盤には最後尾から11番手のライダーまでが周回遅れとなる事態となった。

一方、2番手争いも激しい内容となった。1周目に内田、大倉という順番で小方をパスすると、4周目に大倉が内田との差を縮めて2番手に浮上。さらに、その後ろから富田が迫り、中盤で2番手に上がる混戦となった。3番手を走っていた大倉は最終周に転倒し、結果は下田/富田/内田という順位で下田の圧勝。内田はIA1クラスで初の表彰台を獲得した。

画像: 富田俊樹(#2)

富田俊樹(#2)

ヒート2は、富田がホールショットを獲得。池本凌汰、大塚豪太、下田と続くが、下田が3コーナー目でコースアウトをし、リカバリー後最後尾からの追い上げの展開となった。しかし、1周目の後半で16番手に上がると、着実に前のライダーをかわし続けて4周目には早くもトップに浮上。そのまま独走状態へ持ち込んだ。なお、下田はIA1クラスで唯一1分36秒のラップタイムをマーク。2番手を走る富田の最速ラップとは4秒以上の差があり、最終的に1分ほど差を付けてチェッカーを受けている。結果は1位下田、2位富田、3位能塚。下田が総合優勝を果たし、世界で戦うAMAプロモトクロスライダーの速さを見せつけた。

下田丈コメント

「こうして日本に帰って来れて、7年ぶりにレースをしたのですが、ヒート1とヒート2ともに勝つことができて嬉しく思っています。ネイションズでも頑張るので、応援よろしくお願いします!」

画像: 世界 vs. 日本、IA1クラス

ジェイ・ウィルソンが対応力を見せる、IA2クラス

画像: ジェイ・ウィルソン(#16)

ジェイ・ウィルソン(#16)

IA2クラスも30分+1周で開催。ヒート1、ジェイ・ウィルソンがスタートから前に出ると、浅井亮太が粘り強く追いかけていく。3番手には横澤拓夢がつき、ほぼ等間隔でレースは進んでいく。結果は、1位ウィルソン、2位浅井、3位横澤とそのままの順位でフィニッシュ。

画像: 鳥谷部晃太(#4)

鳥谷部晃太(#4)

ヒート2では、神田橋瞭がスタートで良い反応を見せホールショットを獲得。2番手には鳥谷部晃太、柳瀬大河が続くと、1周目で鳥谷部が神田橋を抑えてトップに出る。一方、ウィルソンはスタートで出遅れて追い上げの展開に。周回を重ねる毎に順位を上げていき、レース中盤で鳥谷部とトップ争いを繰り広げる。しかし、鳥谷部がウィルソンからのプッシュを受ける中で転倒。結果ウィルソンが1位、浅井が2位、3位に横澤拓夢と、ヒート1と同じ結果となった。

ジェイ・ウィルソンコメント

「金曜日(予選日の前日)に食中毒になってしまって、今大会は体調的にかなり厳しいレースでした。最速ラップタイムを記録するなど、目標は様々ありましたが、今回は体調が悪化しないようレースマネジメントに集中しました。ヒート1ではかなり疲労を感じて、あまり良いレースができませんでしたが、ヒート2はヒート1よりも良く、マネジメントがしっかりとできたなと思います。結果、2ヒートとも優勝ができてよかったです」

画像: ジェイ・ウィルソンが対応力を見せる、IA2クラス

This article is a sponsored article by
''.