エンデューロIAライダー、GAMMyこと大神智樹のエンデューロGPチャレンジ連載第3段。今回は番外編。大神がマインダーとして参加した、トライアルIAS小川毅士のトライアルGP参戦についてお届けします。大神のイタリアGP参戦も今週末に迫っており、大神本人はレースに集中しているため、編集部の代筆でお送りします

小川毅士、まずはポイントゲット
「日本のみなさんに世界の空気を感じてもらいたい」

画像: 小川毅士、まずはポイントゲット 「日本のみなさんに世界の空気を感じてもらいたい」

これまでの連載でもお伝えしている通り、大神のヨーロッパ行きはトライアルライダー小川毅士のマインダーとしての意味も持っています。まずは大神のエンデューロGP参戦に先駆けて、小川のトライアルGPが2戦行われました。

トライアルはモトクロスやエンデューロとは異なり、スピード競技ではありません。各セクションを通過する制限時間こそありますが、成績は基本的に「足つき(足に限らずマシンを支えるために身体の一部が地面や岩などにつくこと)」や「転倒」、「コースアウト」といった定められたミスに対する減点方式で採点され、0点が「クリーン」と呼ばれ、一番高得点となります。

まずは開幕戦、スペインGP。小川はDAY1の1周目セクション1〜3をクリーン! セクション4では5点を出してしまいましたが、後半はペースを取り戻し、最終的にクリーン9つ、24のセクションを減点44でまとめ、19位。またDAY2もクリーン9つ減点47で、14位と成績を上げ、まずは最初の目標であったポイントを獲得することに成功しました。

そして第2戦アンドラまでの移動中、ピエラでのトレーニング中にサスペンションの不具合が判明したものの、急遽スペインのアンドレアーニへ持ち込み、リペアに成功。

第2戦アンドラのDAY1では序盤のセクション2で右手小指を負傷してしまいましたが、その状態でも8つのクリーンを出し、18位。DAY2ではDAY1よりも調子を上げ、14のクリーンを記録したものの、順位は17位とポイント獲得はなりませんでした。

小川は今回のトライアルGPフル参戦について、自身のFacebookで以下のようにコメントしています。

「スペインに来ているのは6/10・11に開催される世界選手権開幕戦のTRIAL2クラスへ参戦する為です。1大会のみの参戦ではなく2022シーズンの世界選手権全戦に参戦します。それに伴い日程の被ってる今年から全日本になったシティトライアルは欠場します。
当初のカレンダーでは全日本と世界選手権を全戦参戦する予定で計画していましたが、世界選手権のカレンダーが変わった事でどちらかを少なくとも1戦欠場しなければならなく散々悩んだ結果世界選手権を優先するとこにしました。
若い頃にイタリアを拠点に参戦していましたが、それから15年ぶりの参戦です。そんな経ったのになぜ今更?と思われる方が沢山いると思いますが、参戦の動機はシンプルに今の世界選手権を「見たい、走りたい、感じたい」と、私欲です。(ほんと我儘)そしてその僕を通して日本の皆さんが世界の空気を感じてもらえたら良いなと思ってます。
今回参戦するTRIAL2クラスは最上位クラスではなくセカンドクラスですが、ポイントを取るのも難しいと思われるほど高レベルな選手ばかりです。そんな所にどれだけ食い込めるのか?ネガティブな条件は沢山ありますが、今持てる力のベストを尽くして走ってきます。
こんな私の我儘に背中を押してくれた妻、マインダーを引き受けてくれた智樹、理解してくれたチーム、親、現地で受け入れてくれたヒッペルレーシングチーム、支援者の皆さまには感謝しかありません。ありがとうございます」

画像: スペインを拠点に活躍し、2004年には日本人唯一のトライアル世界選手権チャンピオンを獲得、そして昨年は41歳にして優勝も果たしたフジガスこと藤波貴久と3ショット。現在は選手を引退し、監督としてトライアルに関わっている

スペインを拠点に活躍し、2004年には日本人唯一のトライアル世界選手権チャンピオンを獲得、そして昨年は41歳にして優勝も果たしたフジガスこと藤波貴久と3ショット。現在は選手を引退し、監督としてトライアルに関わっている

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