待ちに待った2022シーズンイン。ダカールラリーからはじまり、例年通り1月初旬にスーパークロス。今年は、コロナ禍に避けられていたアナハイム1が復活し、観客も超満員に。日本人に下田丈は、事前情報通りウエストでの参戦で、このアナハイムから長い1年のシーズンが始まった。
ヒートレースから波乱の展開に
万全のコンディションで臨むはずの開幕に、まずタイトル候補のジェット・ローレンスが事前練習でクラッシュしてしまい、急遽アナハイム1にはホンダ勢からハンター・ローレンスが参戦。
予選のヒート1では、やはりタイトル候補のコルト・ニコルズが前回りにクラッシュしてしまい、隙を突いたマイケル・モシマンが勝利。下田丈の走るヒート2は、ジャレク・スウォルの転倒で赤旗中断。再スタートを3番手で成功した下田だったが、クリスチャン・クレイグが先頭を引き、リードを拡大されてしまう。2番手まで順位を上げた下田だったが、クレイグまで届かず2位でのフィニッシュとなった。
下田、最下位からの追い上げ
ラストチャンスで。アナハイム1は、圧倒的にイン側スタート有利で、ヒートレースを2位で通過した下田にとってグリッドチョイスはかなり有利に働いた。イン側から2番目を選んだ下田、しかしスタートゲートが降りる一瞬前、下田の身体が動いてしまうのが中継でもわかった。下田は、スタートゲートに引っかかってしまい、最下位スタートを喫する。先頭は、フレイズで、セス・ハマカー、クリスチャン・クレイグらがトップを伺う序盤の展開に。クレイグは、そのまま1位を奪ってから理想的なリードを築き上げ、盤石なレース運び。オープニングレースを華々しく飾った。
下田は、怒濤のおいあげをみせるものの、中盤でさらにミスがあったか21番手まで後退。再度追い上げを強いられ、7位まで順位を回復してレースを終えた。強烈な向かい風に逆らい、シーズンの立ち上がりを強引に上向けた。その鬼神のような追い上げに、次戦以降の奮闘を期待したい!