KTMは「READY TO RACE」をコンセプトに掲げている通り、エンデューロレーサー「EXCシリーズ」はそのままレースに使うことができるほど完成されています。はっきりいって、何か不満が出てくることが、あまりないかもしれません。では、凄い「神サスペンション」を装着するといったいどういうことになっちゃうんでしょうか!

濃いノウハウがたくさん詰まった
KTMパワーパーツ

この田中選手のマシンにはサスペンション以外にも多くのスペシャルパーツが組み込まれています。マシントラブルなどでレースをリタイヤしてしまうことのないように、そして更なるポテンシャルを発揮できるようにと考え抜かれて装着されているのです。KTMでは純正オプションのパワーパーツがとても充実しているため、ほとんどのものはパワーパーツで揃えることができるのです。統一感も生まれ、とてもスタイリッシュに仕上がりますよ。

画像1: 濃いノウハウがたくさん詰まった KTMパワーパーツ

マシンはKTMの250 EXC TPIをパワーパーツのボアアップキットで300ccへとボアアップしたもの。エルズベルグロデオをはじめとするハードエンデューロの世界では、300ccの排気量がスタンダードです。

画像2: 濃いノウハウがたくさん詰まった KTMパワーパーツ

FMF
チタニウム パワーコア2.1 サイレンサー
¥67,460(税込)

KTMのエンデューロモデルEXCは、このFMFのサイレンサーに変えるだけで、トルクがアップします。2ストロークですが、チャンバーは純正のまま、サイレンサーだけの交換で済むので、お手軽ですね。さらに、純正サイレンサー装着時の扱い易さはそのままに全体的にトルクアップするので、パワーが出過ぎて乗りにくくなる、と言うこともありません。

画像3: 濃いノウハウがたくさん詰まった KTMパワーパーツ

なお、チャンバーは敢えて純正ノーガード。チャンバーガードをすることでチャンバーの熱が冷めにくくなってしまうことを嫌っての選択。KTMのエンデューロモデルのチャンバーは、元々形状的にも大きく出っ張っておらず、さらにチャンバー表面に刻まれたリブ模様が強度を高めているため、凹みにくい構造になっているのです。

画像4: 濃いノウハウがたくさん詰まった KTMパワーパーツ

フレックスブレーキレバー
¥13,383(税込)

フレックスクラッチレバー
¥13,383(税込)

ブレーキ&クラッチレバーは純正に比べ、レバータッチが格段に向上します。例えば純正で5段階くらいの操作感だった人でも、このレバーを装着することで10段階くらいに繊細なレバー操作が可能に感じるほど。特にブレーキレバーは、細かいタッチが体感できるそうです。また、走行中に手元のダイヤルを操作するだけで簡単に調整が可能になるのも大きなメリットの一つです。田中選手の場合は、樹脂製よりもアルミのレバーを操作性の観点からチョイスしています。

可倒式でそもそもめったに折れづらいだけではなく、このレバーには先端付近に切欠が入っているので、折れる時も先端だけが折れるため、レースでレバーを失うことはほとんど皆無でしょう。

画像5: 濃いノウハウがたくさん詰まった KTMパワーパーツ

クランプ
¥2,210(税込)

マスターシリンダーを留めているクランプでさえも、ただのドレスアップパーツではありません。写真でもよく見るとわかるのですが、内側に樹脂が一枚入っているため、転倒した時に回転し、マスターシリンダーが破損してしまうトラブルを低減してくれます。素材にはCNC削り出しアルミニウムが使われていますが、薄いため、過度な力が加わった時にはクランプ自体が割れることでマスターシリンダーを保護してくれることもあるそうです。

画像6: 濃いノウハウがたくさん詰まった KTMパワーパーツ

ブレーキキャリパーサポート with ブレーキディスクガード
¥21,497(税込)

ハード系のレースではブレーキディスクを岩などにぶつけて曲げてしまいリタイヤ、という話をよく聞きますね。しかしこのCNC削り出しアルミニウム製のディスクガードは頑丈で、しっかりとブレーキディスクを保護してくれます。さらにキャリパーサポートの剛性が高いため、リアブレーキのタッチのフィーリングも良くなるとのこと。田中選手も「このブレーキディスクガードなら圧倒的な強度を持っているので、岩がゴロゴロしている沢を走る時でも、チェーン側だけぶつけないように気をつけてラインを選べばいい」と高評価。

画像7: 濃いノウハウがたくさん詰まった KTMパワーパーツ

アウタークラッチカバー
¥25,554(税込)

クラッチカバーをぶつけて穴が開いてしまうと、ミッションオイルが漏れ出て、走行不能に陥ってしまいます。しかし、社外品のガードパーツの多くが、元のクラッチカバーの上から樹脂製のカバーを被せる形式を採っています。その場合、どうしても樹脂カバーの厚みの分だけブレーキペダルとの干渉問題が起きてしまいます。また、岩などにヒットさせた時に、樹脂カバーは無事だけど中のクラッチカバーだけ割れていた、という話も聞いたことがあります。その場合は発見が遅れてしまい、さらなる重大なトラブルを引き起こしてしまいます。そういった問題を避けるためには、純正のクラッチカバーをこの強度の高いクラッチカバーに変更するのが一番。

画像8: 濃いノウハウがたくさん詰まった KTMパワーパーツ

キックスターターキット
¥37,717(税込)

KTMのエンデューロモデルはセルスターターが標準装備されているのですが、バッテリートラブルだけでなくセルボタン本体や配線、リレーなど、どこにトラブルが起きるかわからないのがレースです。特にハードエンデューロではセルを多用するため、保険としてキックペダルが付いていれば、安心できますよね。

画像9: 濃いノウハウがたくさん詰まった KTMパワーパーツ

ファクトリーレーシング フューエルポンプ コネクション
¥6,630(税込)

こちらはフューエルタンクからガソリンを送る部分なのですが、2020年モデル以降、樹脂製になったこちらのパーツをアルミ製のパワーパーツに変更。ここが樹脂製で壊れてしまうと、レース終了となってしまいます。

このほかにもリブ付きのシートや、バイクのリアを持ち上げる際に利用するハンドル、フロントフォークに装着するスタックベルトも実はパワーパーツなんです。このように、クロスカントリーはもちろんハードエンデューロでも9割方のパーツはKTMパワーパーツで揃えることができちゃうんです。専用設計のため適合の心配もなく、さらに見た目も完璧に美しい仕上がりに。

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