開幕ほどキレイに展開しなかったRd.2
下田丈は、中2日をチームの方針もあって休息に充てる。ヒューストン付近にはダイナミックなアウトドアコースもいくつか点在しているものの、すでにはじまっている過酷なレースシーズンではレストデイも大事な要素だ。前日にはコースを見たりもしたようだが、ゆったり宿で時間を過ごしたという。
第1戦では、ヒートレースで抜群のホールショットを決めた下田。今回もタイムプラクティスこそ6番手と同じような立ち上がりだったものの、ヒートレースでは若干出遅れてしまったことで8番手からの立ち上がり、KTMのルーキーであるマックス・ボーランドをパスできず5位に甘んじた。セグメント別のタイムでみると、コース序盤、終盤に若干タイムをつめきれない部分がめだつ。
共に分析してくれるコーチであるヤニングが、たまたま不在だったこのRd.2。メインイベントでは、やはりスタートで集団にのまれてしまい、10番手からの立ち上がりだった。
前半は、ヒートレースと同様ボーランドとの接戦。パッシングに手こずり、5周目にようやく仕留めて7位までジャンプアップ。中盤では、チームメイトのオースティン・フォークナーが他車と絡んでクラッシュすることで下田もこれをパス、単独5番手へ浮上する。
開幕でも目の上のこぶであった、モシマンが離れて4番手。目下モシマンを追う下田だったが、その距離なかなか縮まらず、後半は膠着。1-3番手も各々が離れて単独走行となり、終盤を迎えても展開が変わることはなかった。圧倒的だったのは、下田と同期でワールドミニでも戦ったことのある、ジェット・ローレンス。むらっけが多いものの、ハマルととてつもないスピードを発揮し、このRd.2を他を寄せ付けずに優勝。自身、初のスーパークロスにおける勝利であった。ルーキーイヤーの初戦に勝ってしまうアダム・シアンサルーロのようなライダーもいるから、「早い初優勝」とまでは言えないものの、現250イーストにおけるスピードキングで派手な展開が持ち味。ファンも多く、勝利に歓声が上がった。
下田の結果は、昨年の最高位タイであり決して悪くはない。開幕が4位だったから、次は表彰台と求めてしまうが、シーズンを通してみればまずまずのリザルト。2日前にインタビューした下田によれば「フルで結果を出せるようになるのは、3戦目くらいから。もちろん、開幕から勝つつもりでいってはいますけどね」とのこと。緊張がほぐれた頃の、ヒューストン3にまた期待しよう。