2021スーパークロス開幕、下田丈が自己最高4位へ
「緊張してしまって…」

必勝か、下田のマル秘テク「片足スタート」

「オフシーズンにスタートはたくさん練習しました。ヤニング（下田のコーチ）と一緒に、納得できるまでやりましたね。ヤニングのアイデアも取り入れて」という下田。実は、昨年から下田は片足スタートに変更している。特に足台が使えるAMAでは、あまり一般的ではない片足スタート。バランスを崩しやすく、ミスを誘発するテクニックだが、左足をのせたままなのでシフトアップタイミングが早い。また、トラクションもミスがなければかかりやすいのだという。

このスタートが、まさに決勝でも決まった。今度はホールショットとはいかずとも、2番手スタート。混戦で6番手まで追い下がるものの、前との差は少なくまずまず。一時、マイケル・モシマンにパスされてしまうが、下田も食い下がり、執拗に攻め立てた。「何度か抜ける場面もあったんですが、今回のコースは90度ターンばかりでパッシングが難しかったです。それと、緊張してしまって、序盤のペースがあまりよくなかったですね」と言うが、5位以内にアプローチできるポジションを早めに確立できるペースはまずまずだと言えるだろう。

「ちょっとマディ気味で、コーナリングも滑りやすかったんです、今回。全体的に、難しかった。普通、1戦目ってイージーなコースになるんですが、今回は違いましたね」と下田。そのせいもあってか、モシマンは攻め立てられたプレッシャーに敗れたのか、180度ターンの前にスリップダウン。これを横目に下田は6番手まで浮上した。

後半、ジェット・ローレンス、RJハンプシャーが転倒したことで、5−4位へとジャンプアップ。下田は初戦を自身最高位の4位で終えることとなった。「結果はよかったんですけど、スタートがよかったのもあって、緊張してて、自分の思うようには乗れていなかったんです。5位でも、自分の好きなように乗れてたほうが自己評価は高いかもしれませんね」と下田は振り返る。

3日後には、また同じヒューストンでレースが開催される。「ヤニングとは、3戦目くらいから100％をだしにいくプランだったんですよ」と下田。もちろん、開幕だって結果をとりにいくレースをするつもりでやってきているわけだが、手応えは十分。下田も「ポディウムには乗れるとおもいます。去年より、全然スキルも準備もできていると思いますよ」と話す。

RESULTS 250SX

450SX