iPhoneは、発売当初新しかったか。様々なところで言われている話だが、実際にはスマートフォンそのもの自体iPhoneよりも先んじた製品が多かったし、その昔はPDAたるプロダクトも存在した。それでもiPhoneが、スマートフォンのなかでもイノベーティブだと言われ続け、故ジョブズは神格化されている。ものごとのスマート化、つまりは真の情報化は、仕組みをつくればマーケットで受け入れられるのではない。情報をいかに整理・編集し、大勢に理解できるアプローチで動的なプロダクトに結びつけるか。iPhoneでいうなら、ヌルヌル動く使い勝手や、育ててきたiTunesなどがそれにあたるんだろう。モトクロッサーは、スマート化できているだろうか? その答えは、欧州で発表された21モデルのSXシリーズにあるような気がする。
KTM
450SX-F MY2021
4年単位でフルモデルチェンジをしていくKTMの通例どおり、この21MYは19MYから3年目にあたり、外観はグラフィック以外、旧モデルと大きく変更がないのだが、リリースによるといくつかに目標を絞って開発されたものだとのこと。1つは、最軽量。そして、もう一つが「ウェル・エキップド」よく仕立てられたマシン構成だ。
21モデルからは、SXシリーズはスマートフォンと無線接続してセッティングが可能になったという。これだけなら、はっきりいって今までもあったし、ロードバイク達はマシンについたフル液晶を駆使して、ユーザーセッティングができるから新しくはない。
モトクロッサー、スマート化のインパクト
だが、メディアプレゼンテーションとして公開された映像は、もしかするとこれはモトクロッサーのセッティングの概念を塗り替えるものかもしれないな、と思えるものだ。このスマート化は、21モデルにおいて250SX-F、350SX-F、450SX-Fに取り入れられている。