「あくまでコンセプトモデルとして制作しております」本田技研工業株式会社の二輪事業本部ものづくりセンター、モデラーの鳥山英二氏は語る。クロスカブに比べて、圧倒的にダートへの対応力があり、イメージだけではない本気度がビシビシ伝わってくる、このコンセプトモデルの真意はなんなのだろうか。
ロードクリアランスを確保したいが、シート高も低く設定したい
まず、鳥山氏が苦労した点としてあげるのは、車高だ。オフロードバイクとして、最低地上高を確保したいという命題があり、そこに対してベースのC125から長めのサスペンションを前後に取り付けた。当然、それではシート高が上がってしまう。
![画像: ロードクリアランスを確保したいが、シート高も低く設定したい](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2019/10/23/3227b17e6b81d2e15595c8b1cc0699d605c17244_xlarge.jpg)
「バランスを抑えながら、昔のCT110の良さを取り入れたスタイリングを目指しております。リアタイヤの隙間が少し大きいのも、演出の一つですね」と鳥山氏。
![画像: リアタイヤのフェンダーとのクリアランスが、だいぶ空いているのも、演出なのだ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2019/10/23/dd92097564da304209f33877f84738df752c26e4_xlarge.jpg)
リアタイヤのフェンダーとのクリアランスが、だいぶ空いているのも、演出なのだ。
「既存のモデル、クロスカブはかなりシティよりの車体です。それに対して、CT125はトレイルを意識しています。ハンター、つまり狩猟はどうかと思いますが、釣りや、アウトドアの相棒的な感覚ですね。踏み混んだ自然に入れるものだと言えます」つまり、いわばイメージだけのSUVではなく、ジムニーのような「本当に走れるオフロードバイク」をコンセプトに掲げているわけだ。
![画像: シートの設計で、シート高を抑えている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2019/10/23/67c8b9298dc31e001630f055a0af88854ae7e13d_xlarge.jpg)
シートの設計で、シート高を抑えている。