画像2: 「生まれて初めて。こんなことが起きるとは」
画像3: 「生まれて初めて。こんなことが起きるとは」

2速スタート、ニュートラルにギア抜け

スタッフ達は、みんなスマホでスタートの動画を撮っていて、何度も繰り返し研究する。原因は、2速からのギア抜けだろうとのことだった。シフトに触れることなく、ニュートラルに入った。下田は人生で初のことだったと言う。「何がおきたかわからなかったですよ」と。悔しがる下田に、チームメイトでライバルのジェット・ローレンスが「スタート前に、2速にしっかり入れて、少しクラッチをつないでおくんだ」と説明していた。レース後、下田はすぐにトレーナーのヤニングとスタート練習場に直行して、スタートの感覚を体に染みこませた。何度も何度も、スタートの所作を繰りかえす。「タイムアタック順で、グリッドしてほしいよ」と下田は漏らす。

画像1: 2速スタート、ニュートラルにギア抜け

下田は、今年から少し変わったスタート方法を取り入れている。というのも、見ての通りホールショットデバイスを思い切り下に下げている。その数値、140mm。フロントが上がってしまうことに対して、姿勢を思いきり前下がりにすることで対処するのだと言う。そもそも、下田はスタートにも定評がある。だが、「毎年、ロレッタリンは最初よくなくて、段々調子を上げていくんだよな」と下田の祖父は言う。

画像2: 2速スタート、ニュートラルにギア抜け

「ローカルレースでは、プロのトップクラスとあまりタイム差はない。でも、いまの段階でスピードが劣っていたら話しにならないですから。プロ(AMA)でどこまで戦えるか、たぶん初戦では一桁には入ると思ってる」と下田は淡々と言う。プロで通用する人間に育つだろう、と思っていたら、完全に認識は甘い。すでに「当然プロで通用する」ライダーだ。だからこそ、この8位は歯がゆい。勝って当たり前、その位置にいま下田はいる。2日目水曜日は、2クラス。ロレッタリンの火ぶたは、切り落とされたばかりだ。

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