80年代のシンプルなフォルムと最新規格適合の安全性・快適性を融合
ライダー用ヘルメットの黎明期には紙の帽体にコルクの緩衝材を組み合わせた製品もあったが、1960年代には樹脂製帽体に発泡スチロール製緩衝材という構造が主流となり、機能性や快適性を高める方向で進化してきた。
近い将来、インカムやカメラ、ディスプレイを備えた「スマートヘルメット」も登場するだろうが、ライダーを守るという点で現在のヘルメットは完成の域にあるだけに、余計な物は要らないと考えるライダーも多いだろう。
そうしたシンプルさへの回帰というニーズに応えたのがアライのラパイド・ネオ。
![画像: [サイズ] 54、55-56、57-58、59-60、61-62(㎝) [カラー] フラットブラック、赤、白、モダングレー [規格]スネル・JIS 価格:4万9680円](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/02/22/82128619947364545b7fc74ee83d2b04fb7bb588_xlarge.jpg)
[サイズ] 54、55-56、57-58、59-60、61-62(㎝)
[カラー] フラットブラック、赤、白、モダングレー [規格]スネル・JIS
価格:4万9680円
最新モデルでは当たり前に装備されているディフューザーやベンチレーター類をあえて廃し、シンプルなデザインにまとめた新製品だ。
80年代ヘルメットのようなフォルムながら、構成は最新のもの。
帽体はアライ独自の特殊FRP製で、世界で最も厳しいとされるスネル規格をクリア。

デュフューザー類がないので絶対的な換気性能は弱めだが、衝撃吸収ライナーに空気の通り道を設け、走行中の負圧を利用して頭部にこもる熱気を効率的に抜くインナーベンチレーション機構が見ため以上に効いていて、市街地走行の速度域でも換気性能を実感できる。
シールド交換は80年代モデルと同様にホルダーのビスを外す必要があるので一手間掛かるが、ベテランにとっては懐かしい作業だ。
被り心地は同社のレース指向モデルに比べると頬から顎に掛けてのホールド性がソフトで、長時間ライディングでも圧迫感がないためインカムを装着しての会話も楽。

風切り音の小ささ、被り脱ぎのしやすさ、眼鏡の差し込みやすさなど、普段使いからツーリングまで使いやすい仕上がりになっている。
Photo:南 孝幸 Model:梅本まどか