思いのほか「冒険」できるオフロード性能も魅力

新型のストリートスクランブラーは、ストリートツインと同じく、65馬力になった新型900㏄・270度ツインを搭載する。

そのネーミングの通り、基本的にはストリートを活躍の場として考えられた、アグレッシブなスタイルを魅力とするモデルだ。

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多くのメーカーから出ている「スクランブラー」の例に漏れず、ダートも多少楽しめる。

だが、トライアンフのHPでは、かなり派手にダートを駆けるVTRが流れている。

実際乗ってみると、確かにそんな走りまでできてしまう。

サスストロークは前後とも120ミリで、これはストリートツインと同じトラベル量だが、このスクランブラーの方がずっと衝撃吸収力に優れている。

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どこまでオフを走るかという、程度問題はあるが、このバイクはルックスだけではなく、多少の酷路は平気で走破できる。

前述のサスとともに、乗り越え性能に優れた19インチのフロントタイヤもいい仕事をしている。サイズは110。

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接地面積が広めで、オンオフ系のタイヤではあるが、オンロードでもそこそこスポーティな走りまで耐える。

しかも前後ともスポークホイールなので、衝撃吸収力が良好で、しっとりとした乗り心地も実現。加えて、ワイドなハンドルによるアップライトなライポジも機能的に働く。

引き倒すような寝かし込み方も可能だし、車体も抑えやすい。

これが街中でも、気楽な操作で軽快なフットワークを生むのだ。

だからワイルドな姿に似合わず、ストリートモデルとしても快適で、とても操作しやすい。

エンジンの減速比や特性はストリートツインと同じ。

画像4: 思いのほか「冒険」できるオフロード性能も魅力

デザインのキモであるアップマフラーの音は歯切れのいいもので、音量は大きめ。

このマフラー、常に内股に当るがヤケドするほど熱くはならない。

画像5: 思いのほか「冒険」できるオフロード性能も魅力

また、ライディングモードには、トラコンやABSの解除まで連動で行える「オフロード」モードがある。

これがストリートツインとの大きな違い。

画像6: 思いのほか「冒険」できるオフロード性能も魅力

この威力は大きく、アスファルトの剥がれた、荒れた舗装路を飛ばしたときにも重宝した。

もともとジェントルで扱いやすいパワーなので、確実な制動と自由なパワー制御もできる。

このストリートスクランブラーは、基本的にはオシャレで扱いやすいストリートバイク。

だが、決して見た目だけのスクランブラーではない。

少しスパイスが効いた走りが大きな魅力なのだ。

SPECIFICATION
全長x全幅×全高 2125x835x1180㎜
ホイールベース 1445㎜
シート高 790㎜
最低地上高 NA
車両重量 221㎏
エンジン形式 水冷4ストOHC4バルブ並列2気筒
総排気量 900㏄
ボア×ストローク 84.6x80㎜
圧縮比 11.0
最高出力 65PS/7500rpm
最大トルク 8.15㎏-m/3200rpm
燃料供給方式 FI
燃料タンク容量 12L
キャスター角/トレール量 25.6度/109㎜
変速機形式 5速リターン
ブレーキ形式 前・後 φ310㎜ディスク・φ255㎜ディスク
タイヤサイズ 前・後 100/90ー19・150/70R17

大関さおりの「私も乗ってみました」

サイド出しのマフラーが印象的なスクランブラーは、デザインこそワイルドですが、乗ってみるとマイルドで滑らかな走りで、見た目とのギャップが楽しい!

もっともっと走りたい気持ちにさせてくれるし、ロングツーリングへ行きたい気分になります。

見た目の印象より車重感覚が軽いのもポイント。

ストリートツインよりシート高が高く、アップハンドルなので、私にはこっちの方がポジションは楽でした。

そしてこの季節、サイドマフラーの温もりがとても気持ち良かったです。

でも夏は熱いかな…?

滑らかで、スゥーっと馴染む乗り心地のスクランブラー。

オンロードだけでなく、オフロードや林道も走ってみたくなる楽しさでした。

PHOTO:南 孝幸 TEXT:宮崎敬一郎、大関さおり、本誌編集部 MODEL:大関さおり

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