アジアクロスカントリーラリーを増田まみが走るに当たって大事にしていたことは、市販車でほぼそのまま参戦して、難しいラリーのコースをこなし、必要最低限のメンテナンスで全日程を乗り切ることだ。CRF250RALLYのポテンシャル、しいては現代の「市販車」の強さを実戦でテストするもくろみがあった。ラリーを走りきることは、簡単なことではない。世界最高峰、ダカールラリーに比べれば短く、ルールもある程度イージーな部分があるにせよ、2000kmのルートは伊達ではないのだ。
![画像: 弾丸ママ、アジアのラリーへ行く vol.16 祝・完走](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/08/18/15e28c9d3dadb9fdfa4c9cc0f7c4057aa3007129_xlarge.jpg)
もう走りきれないことがわかったバイクは、トラックに積み込んで運ぶ。ラダーもないので、神輿のようにしてかついで載せるのだ。んーアジアスタイル。
25kmのSSを走りきれるか
![画像1: 25kmのSSを走りきれるか](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/08/18/4ba61ee72802ebe10b8f6f8b20ff9ee29843c0f3_xlarge.jpg)
朝一、シャワキャップをマップケースから外す増田。たとえばNOGUCHIシートでは、このマップカバーを造っていたりするけど、現場ラリーで使われるのはこのシャワーキャップが多い。雨で濡れることを防いでくれるには、十分。
前夜の雨で、25kmしかないSSといえど多分に難しさを含んでいる、最終LEG6。
![画像2: 25kmのSSを走りきれるか](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/08/18/8235745a2c8939d5d515d5fe7e71f4df25c8a8bc_xlarge.jpg)
ホテルからスタートする増田の表情は明るい。きっと舞台が、最終目的であるダカールラリーになっても、この明るさは変わらないに違いない。前日は、マッサージもしっかり受けて、体調は万全とのことだ。
![画像3: 25kmのSSを走りきれるか](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/08/18/93252b98ce090e792b868c31411cce1b722a7964_xlarge.jpg)
最終SS、泥しぶきがあがるようなシーンもあるけど、難易度は低め。さすがに今年はボーナスステージだった。
![画像4: 25kmのSSを走りきれるか](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/08/18/0c3da232aeed2d65eda80ead077cce9d319a1fc3_xlarge.jpg)
フィニッシュ直前。天国のような美しいカンボジアの農村地帯を駆け抜ける増田。
「実は、序盤迷ったりもしてるんですよ。わりとルーティングが難しくて」と。途中からランデブーで最後まで辿り着いたという。
無事、完走しました!
![画像1: 無事、完走しました!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/08/18/3621cfa3821b1143831f23de2843552c5504fa1f_xlarge.jpg)
見事、ラリーを完走。SSを全部はしっていなくてもペナルティがつくが、最後のフィニッシュを抜けない限り、完走にはならない。報道陣に気を遣ってか、ここで告白。「実は、クラッチ以外に爆弾抱えてたんですよ…」
![画像2: 無事、完走しました!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/08/18/a0fa5a10d7f05478c07c294e32a5218b28173fa4_xlarge.jpg)
「まずは、リアブレーキがまったく効かなくて」というパッド、完全にゼロ。鉄になっていた。赤土が多いのだが、砂岩の地域も多い。おそらく後者で削れてしまったのだろう。同じCRF250Lの熊田さんも、同じく鉄パッドになっていたし、多くのライダーが途中でパッドを変えているそうだ。
![画像3: 無事、完走しました!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/08/18/15da381625d3334467160acd1b5842aace5401ab_xlarge.jpg)
「あとサイレンサーが、ぐらぐら」たしかにボルトが抜けている…。
クラッチのことや、諸々の準備で不足していることが、少しずつわかってきたと増田。来年や、ダカールのいい勉強になったことだろう。ぜひ、メンテナンススキルを上げてもらいたい。
そして。この連載じゃが、もうちょっとだけ続くんじゃ…。