バイクを旅先で降りてトレッキングする場合や、キャンプツーリングに行く際に、オフロードブーツではちょっとおおげさだし、重い。こいつはちょっとした林道なら不安を感じず入って行けて、ヘビーデューティ。そして、何より育て甲斐がある。
ゴロー
ブーティエル
¥31,600(税抜)
ふとしたことで、愛用していたトレッキングブーツを紛失してしまって困っていたときに、山を歩く人から教わったのが、ゴローのブーツだった。「最新のトレッキングブーツと比べたら重いし、履き心地も固い。でも、あなたがきっと気に入るブーツだと思う」と言われて、駒込にあるゴローへと足を運んでみた。狭い店内に、先客が2名。平日の昼間でも、繁盛している。
何を履くべきか、教えてくれる
おしゃれなTOKYOガイドブックを持った初老の男性が、「この靴は売っていますか」と尋ねていたのが記憶に残っている。
店員さんは、まずどんな時に履くのか、事細かに聞いてくる。一番主な使用用途は、取材で山に分けはいっていく時。仕事道具なのだ。どのくらい機材を背負うか、20kg? 結構背負うんだね、と事つぶさに分析が始まる。山を縦走するような人からすれば、自分の履くべきものは自ずと決めているだろうけど、僕のような人間には結構だいじなことだ。「背負う重さで、決めるといい」と教えてくれる。下調べしたとおり、店員さんはゴローのラインナップの中でも、ライトなブーティエルを勧めてくれた。
サイズは、0.25cm刻みで用意されている。丁寧に足形をとってもらうと、大体のサイズを出してくれる。左右違うサイズの人も、少なくないらしいが、ゴローでは左右違うサイズでも売ってくれる。僕は左右ほとんど変わらなかったけど。
足首をしっかり締め込める安心感
シューレースの締め込み方まで、教えてくれた。
ブーティエルの場合は、下3つがハトメで上3つがフックだ。下をしっかり決めてやると、足首はさほどしっかり締めこまなくてもホールド感が出る。それまで履いていたトレッキングブーツは、適当に締めていたから、足に不安があった。バイクに跨がってエンデューロ会場を走るには、ちょっと怖かったのだけれど、ブーティエルにしてからバイクトレッキング程度なら十分こなせる安心感があることにびっくりした。
正直重いし、使い始めはあまり格好良くない。革の処理が、いかにも作業靴っぽくて、はやくオイルを塗り込んでいきたいと思っていた。今は、つま先とブーツの内側に味が出てきて、ようやく自分のブーツになってきたなと思っている。