早ければ今夏頃までには原付二種免許が取得しやすくなる?

画像: 早ければ今夏頃までには原付二種免許が取得しやすくなる?

クルマの普通免許に50cc以下の原付免許が付帯されているのは、ご存知のとおりだ。だけどこれを原付ニ種、つまり125ccまでにしようとする案が取り沙汰されて、すでに久しい。現在、この話はどこまで進んでいるのか、はたまた否なのか。また施行されるとすれば、いったいどんなことが起こり得るのか、ちょっと考えてみよう。

原付一種は道路交通法の法令テストで合否が決まる。数時間かけての実技は問われないのだが、これが125ccまでの小型二輪限定免許となると、さすがに事情が違ってくる。同じ125ccでも、お使いバイクのスクーターから、GSX-R125のような硬派なスポーツモデルまで、カテゴリーは様々。これが一律にクルマの免許でOKになるのか? というと、さすがに疑わしい。教習所でもクラッチ操作が必要な小型二輪限定と、クラッチ操作なしのモデルに限ったAT小型限定免許では、どちらも他の運転免許証を所有していない場合で、技能教習時間に3時間の差(MTで12時間、ATで9時間)がある。

現実的に考えれば、教習所でクルマの普通免許を取れば、無条件に125ccなら何でも乗れます、というのは、どう考えてもムリがある。仮にそうなったとしたら、許されるのはAT小型限定免許で乗れるものであり、それも希望者が一定の技能教習を受けた場合、ということに限られるのではないだろうか。

画像: 各メーカーから様々な車種が続々とリリースされる125 ccクラス。同じ125ccでも、お使いバイクのスクーターから、写真のGSX-R125のような硬派なスポーツモデルまで、カテゴリーは様々。

各メーカーから様々な車種が続々とリリースされる125 ccクラス。同じ125ccでも、お使いバイクのスクーターから、写真のGSX-R125のような硬派なスポーツモデルまで、カテゴリーは様々。

入門モデルが50ccである必然性は、すでにない

そして運転免許証には、制度が改訂されるたびに「既得権」が生じることはよくあった。ビックリするかも知れないが、旧くはクルマの免許で自動二輪が運転できた時代もあったのだ。だから、もしこの制度が施行されれば、既存のクルマ免許保持者は(あくまで先の仮定の話の上で)125ccスクーターが(技能教習なしのまま)無条件で乗れるようになる可能性はある。

どうして、こんな話が浮上しているのか? これは改めて原付一種と二種の違いを比べてみると、原付一種の50ccが、いかに交通弱者の扱いを受けているかが、よくわかる。法定最高速度は二種の60km/hに対して、まず交通の流れに乗ることのできない30km/hまでだし、右折レーンが設けられた大きな交差点で右折する場合、2段階による右折を強いられる。2人乗りも、もちろん許されない。

だから一種とニ種では、現道路交通法の上で「雲泥の差」があると言っていい。走行車線がはっきりせず、しかも流れの速い道路で、30km/hをキープして走らなければならない50ccの怖さは、乗ってみた人でないとわからないだろう。決して肯定はしないが、流れに乗ろうと、速度違反を承知でアクセルを開く気持ちも同様である。
 

画像: 1前2輪と独特なスタイルと安定性のある走りを実現しているトリシティ125。

1前2輪と独特なスタイルと安定性のある走りを実現しているトリシティ125。

これが原付ニ種となればまさに天国で、指定された速度で走ることなど何でもないことだし、他の交通と一緒に右折レーンにも乗れる。2段階右折の違反者を捕まえてやろうと、手ぐすねを引いているオマワリさんにも、軽く会釈できる余裕が生まれる。さらにスクーターなら、タンデム用のヘルメットをシート下のトランクに格納しておけば、誰かを運んであげることもできるというわけだ。

これらが法規上できない原付一種は、もはや悲劇の主人公である。山坂のある地域を除けば、交通手段の利便性では、電動アシストがママチャリを中心に普及しつつある自転車に軍配が上がる場面もある。そんなシーンが垣間見られるようになると、特に交通量が多く、二段階右折が必要になる交差点が多い都心での50ccの役割は、すでに終わったのでは? と思ってしまうのも無理は無い。

バイクの原点は125ccという時代は間近に!?

125ccのメリットを、もうひとつ挙げよう。それは任意保険だ。所有するクルマに任意保険をかけていれば、これにはたいてい「ファミリーバイク特約」が設けられている。そのファミリーバイクの定義は、125ccまでをカバーしているから、単独で加入するより、はるかに安い。保険会社によっては、125ccバイクなら台数が何台でもOKというものもあるから、これを利用しない手はない。

2人乗りができるということは、緊急時の利便性ばかりでなく、バイクの世界を大きく広げることにもなる。もしクルマの免許に125ccバイク免許が付帯されるとしたら、大型ニ輪免許同様、やはり最初の1年間は、2人乗りはダメ、というシバリは出るだろう。いずれにせよ、バイクの原点が50ccであった時代は終わりを告げ、125ccがその座を奪う日は、もうそこまできているのかも知れない。

125ccのマシン達がオートバイの未来を救う

ここまでの話はあくまでも予想の域を出ないので、実際のところ、現段階で「原付二種免許改訂」について、どこまで進んでいるのかを、国交省や某運転免許センターなどに電話で問い合わせてみると、意外にも興味深い答えが帰ってきた。
 

画像: 生産終了してしまったモンキーが125となって帰ってきた! 国内販売が予定されているこれも125ccクラス。

生産終了してしまったモンキーが125となって帰ってきた! 国内販売が予定されているこれも125ccクラス。

原付二種免許取得に必要な実技教習の回数を緩和し、今よりも少ない時間で取得ができるようにするための実験教習が、早ければ今年の夏頃からスタートできるように準備を進めているという。原付一種のように、普通自動車免許にオマケで付帯される可能性は低いが、これまで最短3日かかっていた時間が、例えば土日の2日間で取得出来るようになるかもしれないのだ。

期待どおり、クルマの免許に125ccバイク免許が付帯、あるいは取得しやすくなれば、バイク界に大きな波が押し寄せるだろう。これは、それまでバイクに無縁だった人たちにも、より広くバイクの世界を知ってもらう機会が到来するからだ。

現在の125ccクラスは、海外モデルを含めると、かつて70年代の50ccクラスのように、あらゆるカテゴリーが存在する。明日のバイク界が賑わうためにも、是非とも制度の改訂が実現してほしい。

画像: ホンダから発売されたCB125Rは125ccクラスとは思えない車格で、この春、話題の一台。

ホンダから発売されたCB125Rは125ccクラスとは思えない車格で、この春、話題の一台。

                                    リポート:船山 理

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