※この記事はウェブサイト「スマートモビリティJP」で2025年10月17日に公開されたものを一部編集し転載しています。
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「リーン3」プロトタイプ試乗レビュー記事
2026年にリーン3の量産を開始
Lean Mobility(リーンモビリティ)は2022年に元トヨタエンジニアの谷中壯弘によって設立された日台連合のモビリティ・スタートアップである。同社は、平均乗車人数1.3人に対して、4~8人乗りの車両を使用しているという「過大装備」の現状を背景に、「効率的かつ無駄のない(Lean)モビリティが豊かな生活につながる」という理念を掲げ、都市交通の効率化と脱炭素化に挑戦している。
「リーン3」は前2輪操舵・後1輪駆動の3輪構造を採用した最小クラスのEVであり、独自の「アクティブ・リーン・システム」を搭載している。この技術により車体を最適な角度に制御し、コーナリングや荒れた路面でも安定した走行を可能にしている。航続距離は100kmで、エアコンを標準装備するなど従来の小型EVの課題を大きく改善している。

コーナリング時は速度と舵角に応じて自動で車体が傾く「アクティブ・リーン・システム」を搭載している。
同社は2025年6月に日本本社を愛知県豊田市に設立。グローバル戦略を統括する役割を担い、金融機関や戦略的パートナーとの連携を通じて資金調達と国際展開を加速させる方針である。また、台湾子会社はサプライチェーンを活用した生産体制を担い、豊田市のR&Dセンターは商品・技術開発に特化している。この三拠点体制により、効率的な事業展開を図るという。
また、法人向けのプレオーダーも2025年夏から台湾で開始され、初日で500台を超える法人予約を獲得した。個人向けでは、2000件を超える調査結果から短距離移動ニーズの強さが示されており、通勤や子育て世帯、高齢者利用など幅広い生活シーンでの活躍が期待されている。日本・台湾では2026年年央から納車を開始し、欧州市場には翌年から展開する予定だ。

全幅1m未満と非常にコンパクトなEVで、ドアは左側のみ設置している。
今回調達した資金は総額約4.5億円で、「リーン3」の量産化、開発・サービス体制強化、開発・人材採用に充当される。
同社は将来的な成長戦略として、車両から収集した走行データを統合管理プラットフォーム「LeanX」に集約し、料金最適化や車体機能の維持向上、OTAアップデートを推進する方針である。これにより、単なる車両販売にとどまらず、利用価値を基軸とした「Car Lifetime Value」モデルへ進化し、都市交通のMaaS化や自動運転モジュールの導入、ロボタクシー運用を視野に入れている。
リーン3は、都市交通の未来を見据えた革新的なモビリティとして普及していくのか、今後の展開にも注目である。
【主要諸元 リーン3(日本国内ミニカー仕様)】
全長×全幅×全高:2470×970×1570mm
ホイールベース:1800mm
トレッド:850mm
最小回転半径:3.6m
タイヤサイズ:前90/90R14、後150/70R14
乗車定員:1名
駆動方式:RWD
モーター:インホイールモーター
最高速:60km/h
バッテリー:リン酸鉄リチウムイオン
バッテリー容量:8.1kWh
充電時間:AC100V/約7時間 AC200V/約5時間
航続距離:100km(WLTCクラス1)
※暫定値
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