※この記事はウェブサイト「HondaGO バイクラボ」で2025年9月3日に公開されたものを一部抜粋し転載しています。
まとめ:宮﨑健太郎/写真:南 孝幸
(初出:月刊『オートバイ』2025年8月号)

伊藤真一(いとうしんいち)
1966年、宮城県生まれ。1988年、国際A級に昇格と同時にHRC ワークスチームに抜擢される。以降、世界ロードレースGP(MotoGP)、全日本ロードレース選手権、鈴鹿8耐で長年活躍。2025年は監督として「Astemo Pro Honda SI Racing」を率いて、全日本ロードレース選手権や鈴鹿8耐などに参戦。
低速時のクラッチ操作感が非常に洗練されていました!

E-Clutch搭載車を試乗するのは、今年の4月号の連載で取り上げたCB650R E-Clutch以来です。レブル250はお気に入りのモデルのひとつなので、そのE-Clutch採用版はどのような仕上がりなのかとても興味がありました。私事ではありますが、身内の者が購入したいと言っているので、自信を持ってE-Clutch仕様をおすすめできるかチェックしたかったのです。
CB650R E-Clutchの試乗は初めてのE-Clutch採用車での公道走行体験だったこともあり、いろいろ戸惑うことがありました。E-Clutchの自動制御が有効になっているときにクラッチレバーを握ると自動制御は無効になります。クラッチレバーの遊び量は、自動制御の有効時と無効時で変化するので、CB650R E-Clutchの乗り始めのころは遊びの変化に慣れず、何度か低速でクラッチを操作したときにエンストさせてしまいました。
このE-Clutchの「特性」である、クラッチレバーを操作したときの自動制御の有効と無効の切り替わりに慣れることが、E-Clutch採用車を上手に扱うためには必要になります。今回レブル250 E-Clutchも、走り出して最初のころに1度エンストさせてしまいましたが、クラッチレバーの遊び量が元の状態に復帰するまでの時間は短く感じられ、その感覚は自分には自然に思えました。