まとめ:宮﨑健太郎/写真:南 孝幸
(初出:月刊『オートバイ』2025年4月号)

伊藤真一(いとうしんいち)
1966年、宮城県生まれ。1988年、国際A級に昇格と同時にHRCワークスチームに抜擢される。以降、世界ロードレースGP(MotoGP)、全日本ロードレース選手権、鈴鹿8耐で長年活躍。2025年は監督として「Astemo Pro Honda SI Racing」を率いて、全日本ロードレース選手権や鈴鹿8耐などに参戦。
竹川由華(たけかわゆうか)
1999年滋賀県出身。バイク一家で育った竹川さんは、バイクがあるのが自然という環境で成長した生粋のライダー。BDSバイクセンサーイメージガールとしても活躍中で、現在は愛車としてホンダCBR250RR(2020年型)などを所有。
百戦錬磨の伊藤さんもHonda E-Clutch初体験は驚きの連続

私事ですが身内の者が最近、Rebel 250のE-Clutch搭載車を買おうかなと言っているので、今回のCB650R E-Clutchの試乗はとても楽しみにしていました。
まず発進ですが、自動でクラッチが切れているので、車体が前に飛び出すことはないと頭では理解してはいるのですが、クラッチレバーを握らずにシフトペダルを1速に踏み込むことは勇気が入りますね(苦笑)。
1速に入れた状態でスロットルを開ければ、自動でクラッチがつながって発進できます。HondaのDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)の極めてスムーズな発進感覚に比べると、E-Clutchの発進はバッと前に出る感じがあります。
タンデム走行で竹川さんを後ろに乗せているときは、竹川さんを驚かせることのないように気を遣いました。次第にE-Clutchの発進感覚には慣れましたが、もうちょっと穏やかな発進の方が自分の好みには合いますね。