ドラレコはほとんどのバイクに装着可能!
走行状況を正確に記録してくれるドライブレコーダーは、人間のあいまいな証言よりも信頼性が高いため、万一の交通事故などのときに役立つアイテム。実際にドライブレコーダーの記録画像によって事故の責任比率が変わったという話も少なくない。自分の身を守るためにもドライブレコーダーの装着をオススメする…なんて話は数多く出回っているので、ドラレコの必要性を認識している人も増えてきているのではないかと思う。
しかし、いざ導入を考えたときに「自分のバイクに取り付けられるのかな?」という疑問が生じることもあるだろう。実はワタクシもその一人。というのも、愛車がFANTIC(ファンティック) キャバレロ・スクランブラー500という割と珍しいバイクなので、ネットでググっても情報が少ないのだ。

250cc並のスリムで軽量な車体に、水冷500cc単気筒エンジンを搭載。スタイリッシュなイタリアンデザインとクオリティの高さが目を引く、FANTIC社の名車だ。
ならば直接デイトナさんに伺って、ドラレコ装着の話を聞きながらフィッティングしてもらっちゃおう、という公私混同はなはだしい企画を実行することに。
装着するのは、バイク専用ドライブレコーダーとして信頼性が高いMio(ミオ)シリーズのスタンダードモデル<MiVue M802WD>だ。

前後に装備されるカメラは高感度なので夜間も鮮明に記録できる。本体ユニットはコンパクトサイズで、防塵・防水性能にも優れている。手元で操作できるGPSアンテナを内蔵したスイッチも付属している。スマホの専用アプリでコントロールできるなど、手軽さも兼ね備えている。パッケージには配線や結束バンド、ファスナーテープなど装着に必要なモノが一式入っている。あとは車種にあわせてカメラや本体ユニットをセットする方法を考えれば良い。
ちなみにメジャーな車種であれば専用のカメラステーなどが発売されている。それらを使えばさらに装着が楽になるので、ぜひチェックしてもらいたい。
スペースが少ないバイクへの装着は工夫が必要になる
<MiVue M802WD>のパッケージ内容は↓こちら↓

本体×1、カメラ×2、手元スイッチ×1、ヒューズ付き配線×1、結束バンド、マジックテープなど
それらを配置するためにキャバレロ・スクランブラー500の外装を外す。シートはボルト1本で外すことができるが、シート下にはバッテリーやABSユニット、ECUなどがビッシリと詰まっている。…ドラレコの本体ユニットを置けるかなぁ。

最近のバイクは補機類が多いので、シート下にスペースが少ないモデルも少なくない。
配線をスムーズに通すため、ガソリンタンクも外す。ちなみにキャバレロ・スクランブラー500のガソリンタンクは樹脂製のアウターカバーとインナータンクで構成されている。また最近のバイクはガソリンタンク内に燃料ポンプが内蔵されている。そのためガソリンタンクを外すときにはホース類のほかに配線も抜く必要がある。

日本車では見られない、イタリア車独特のホースクランプなども使われているので、専用のクランプ外し工具を使うシーンも。
まずはフロントカメラの取り付けを検討。調べてみるとアンダーブラケットの下側にボルト穴があるのを発見した。そこに固定するためカメラのベースの中央に電動ドリルで穴を開ける。

その穴にボルトを通してアンダーブラケットにフロントカメラを固定する。うまい具合に目立たない位置に収まった! もちろんフロントフォークがフルボトムしたときにカメラとフロントフェンダーがぶつからない事も確認済みだ。

キャバレロ・スクランブラーのトリプルツリーは高剛性のアルミ削り出し。これがノーマルなのだが、ちょうどいいところにボルト穴があったので目立たない位置にフロントカメラをセットできた。
リヤカメラの取り付けには、汎用のナンバープレートクランプステーを使用
リヤカメラはナンバープレートの固定ボルトを使って装着する、リアカメラナンバープレートクランプステー(別売)を使用。多くのバイクに使える汎用ステーなので、取り付けの参考になるはずだ。


ナンバープレートの裏側に、リアカメラナンバープレートクランプステー(別売)を共締めする。

カメラベースの裏にある両面テープに加え、結束バンドも併用してリヤカメラを固定。専用サイズなのでピッタリ収まる。

リヤカメラの配線はリヤフェンダーステーに沿わせていき、フェンダーのすき間から車体に引き込む。
コントロールスイッチはオプションのステーでハンドルスイッチ付近に取り付ける
本体ユニットに内蔵しているSDカードのフォーマットやWi-Fiの設定、イベント録画などに使うためのコントロールスイッチをハンドルに装着する。そのためのコントロールスイッチステー(オプション品)をクラッチホルダーのボルトに共締めする。黄色いマスキングテープは工具をぶつけて傷を付けないようにするためのガードだ。


コントロールスイッチはステーに両面テープで固定。LEDの色で作動状況などがわかる仕組みだ。

ハンドル部のコントロールスイッチとフロントカメラの配線を整理してメインハーネスに沿わせていく。このとき注意したいのはハンドルを左右に切ったときに配線が無理に引っ張られないようにすることだ。ゆとりを持って取り回すようにしたい。


配線はメインハーネスに添わせると、フロントからリアまで無理なく引き回せる。
次に本体ユニットに電源を送る配線をバッテリーから取る。黒いコードはバッテリーのマイナス端子へ、黄色いコードはバッテリーのプラス端子に接続。赤いコードはアクセサリー電源(メインキーをオンにしたときに電気が流れる配線:例えばテールランプやナンバー灯など)に接続する。


バッテリーにつなぐコードにはクワ型端子(別売)を接続。取り付けには圧着ペンチを使用。

コンパクトな本体ユニットをどこに設置するか。それが問題だ!
ドライブレコーダー<MiVue M802WD>の本体ユニットはかなりコンパクト。しかしキャバレロ・スクランブラーには想像以上にスペースがない。試しにシート下に本体を置いてみるけれど、シートが閉まらない。…う〜む、なかなか厳しいぞ。聞けば最近のバイクは同じようにスペースが少ないモデルが多いそうだ。

車体のまわりをグルグル回ってみるが「ここも無理、あそこにも入らない」とダメ出しの連チャン。本体ユニットの中に入っているSDカードを出し入れすることもあるので、完全に見えなくなってしまうところは避けたい。できるだけアクセスしやすい所に取り付けたいのだが…。ホントにどうしようかと悩んでいるときにふと見つけたのがガソリンタンクの裏側だ!

ここの平面部分にマジックテープを使って本体ユニットを固定。ここならジャマにならないし、アクセスもカンタン。防塵・防水性能が高い(IP65)本体ユニットだからこそ可能な取り付け方法だ。位置的にマフラーからの熱が少し心配だけど、気になるようなら、そのうち遮熱板を自作してガードしよう。ともあれ、良い取り付け場所が見つかって良かった!

そして本体ユニットと前後カメラ、ハンドルのコントロールスイッチをつなぐ。ここのコネクターも防水仕様になっている。全部つないだところでメインキーをオンにして通電することを確認する。
最後にカメラの画角を調整だ。あらかじめ専用アプリをダウンロードしておいたスマホとドライブレコーダーをWi-Fiで接続し、画面を見ながら角度を調節し、良い位置で本締め。



これでドライブレコーダーのインストールは完了だ! 生まれ変わった FANTIC キャバレロ・スクランブラー500を見て欲しい。





「いや、ほとんど変わってないじゃん!」というアナタ、正解。デザインを大きく損ねずにドライブレコーダーが装備できることが重要なのだ。大好きな愛車の外観はできるだけ変えたくないもんね。
唯一、ナンバープレートのところに装着したリヤカメラが、走行時にブレないかどうかだけが気になる。これは走行後に動画をダウンロードして確認してみよう。それがカンタンにできるのも<MiVue M802WD>の良いところなのだから。
MiVue M802WD(定価:4万700円・税込)
・購入日より3年保証
・64Gメモリーカード付属
・セットアイテム内容:本体ユニット×1 / フロントカメラ×1 / リアカメラ×1 / GPS多機能コントローラー×1 / 1.8m延長ケーブル×1 / 12V電源ケーブル×1 / 結束バンド×5 / 本体固定用面ファスナー×1 / ゴムチューブ×1
・最大消費電流:500mA(最大1A)
・電源電圧:DC12V
・動作温度範囲:−10℃〜50℃
・解像度/フレームレート:1,080p/58fps / 1,080p/29fps
・サイズ:本体 - 65.8×64×22.6(mm)(突起部除く)/ カメラ - 36.9× Φ28(mm)(カメラステー・突起部除く)/ コントロールスイッチ - 57.5×26.4×18.6(mm)(突起部除く)
・重量:本体 - 135g(ケーブル含む)/ カメラサイズ - 65g(ケーブル、カメラステー含む)/ コントロールスイッチ - 94g(ケーブル含む)
デイトナ公式サイト
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