3月23日(土)、アメリカのシアトル州にあるルーメン・フィールドにて、AMAスーパークロス選手権第11戦が開催されました。

第7戦から第10戦は舞台を東海岸に移し、250SXクラスはEASTのレースが続いていました。Team Honda HRCの下田丈が参戦する250SX WESTはRd.6グレンデールを最後にしばらくインターバルがあり、今回は1ヶ月半ぶりのレース。シーズン序盤は噛み合わないレースや惜しいレースが続いていた下田丈ですが、グレンデールでは今季初表彰台を獲得しており、後半戦でその勢いを取り戻せるのか期待がかかります。

画像1: 下田丈が今季2度目の3位表彰台獲得、AMA SX Rd.11シアトル

前日に降った雨の影響でプラクティスは中止になり、予選タイムアタックからセッションスタートとなります。計時予選を総合3位で終えた下田は、まずはヒート2のレースに参加し、メインイベントへのチケットを争います。

ヒート2、中央のグリッドから良いスタートを決めた下田はホールショットを獲得し、序盤からトップを快走します。ジョードン・スミスが後を追いますが、下田は好ペースで走行を続け、スミスと共にトップ2台が抜け出す展開に。

そのまま下田が一度もトップを譲らず優勝か、と思われましたが、最終ラップにリズムセクション着地でバランスを崩し転倒。その間にスミスが下田を追い抜き優勝、下田は立て直し2位でゴールしました。

ヒート1は現在250SX WESTランキングトップのリーヴァイ・キッチンがホールショットから独走優勝、2位にRJハンプシャー、3位にルーキーのジュリアン・ブーマーが入りました。

画像2: 下田丈が今季2度目の3位表彰台獲得、AMA SX Rd.11シアトル

メインイベントも中央のグリッドからスタートした下田丈は8番手でファーストコーナーに飛び込みます。ホールショットを奪ったのはキッチン、そこにスミス、ブーマーと続きます。

中盤、下田は7番手を走行し3番手集団に迫っていたところ、リズムセクションで転倒。幸いすぐに立て直し、8番手でレースに戻ると、もう一度前に仕掛けていきます。ラスト5分で6番手争いをするブーマーとモシマンに追いつくとその2台を難なくパス、さらにその前のネイト・スラッシャーも抜いて5番手に上がります。

ラスト3分、2番手を走行していたスミスが転倒し大きく後退。下田はそれにより4番手まで上がり、さらにラスト1分のところでガレット・マーチバンクスをパスして表彰台圏内にまで順位を上げます。

下田はそのまま堅実な走りで3位でゴール。レース前半は少し苦戦していたものの、後半は実況から「インクレディブル・カムバック!」と叫ばれるほど目を引く走りで、今季2回目のポディウムフィニッシュとなりました。優勝はホームレースでホールショットから独走し、後続に20秒もの差をつけたキッチン、2位はハンプシャーでした。

今回のポディウムで下田はトップのキッチンと37ポイント差のランキング5番手に上がりました。

画像3: 下田丈が今季2度目の3位表彰台獲得、AMA SX Rd.11シアトル

下田丈(Team Honda HRC)

「開幕時に比べて、マシンにも慣れてライディングも良くなってきています。短い時間の中でコンディションに合わせないといけなかったのはハードだったけれど、みんな同じ状況だし、そんな中でスマートに判断しながら走れたと思います。

ただ、良いスタートを決められてないから、スタートで前に出たいです。フリープラクティスとヒートレースでは良いスタートを切れたけど、メインイベントではスタートゲートで泥を落としちゃいけないということを知らなくて、それでスタート時にフロントタイヤが少し滑りました。

ヒートレースでもメインイベントでもリズムセクションの着地で同じようなクラッシュをしてしまいましたが、着地のタイミングでフットペグから足が離れていたのもあって、バランスを崩してサイドに倒れてしまいました。

コースはマディでとても難しかったけれど、表彰台に登れたことは自分にとって良い結果になりました。メカニックやチームに感謝したいです」

画像: Supercross Round #11 250SX Highlights | Seattle, WA Lumen Field | Mar 23, 2024 youtu.be

Supercross Round #11 250SX Highlights | Seattle, WA Lumen Field | Mar 23, 2024

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450クラスはヒート1をハンター・ローレンスが独走優勝、ヒート2ではジェット・ローレンスがアーロン・プレシンジャーを下して優勝し、ローレンス兄弟がヒートレースを制します。

画像4: 下田丈が今季2度目の3位表彰台獲得、AMA SX Rd.11シアトル

メインイベントではチェイス・セクストンがホールショットを決め、ケン・ロクスン、ジェイソン・アンダーソンと続きます。ジェット・ローレンスはファーストコーナーでやや埋もれ8番手からレースをスタートし、そこから1台ずつ着実にパスしていって中盤にはセクストン、クーパー・ウェブのトップ2台に追いつきますが、ウェブとのバトル中にタイヤ同士が絡み転倒し4番手に下がります。

先頭を走るセクストンとウェブは後続から抜け出し後半バトルを繰り広げますが、ラスト5分でセクストンがエンスト。ウェブがトップに立ち、今度はセクストンがウェブを追いかける展開に。セクストンがバランスを崩し5秒ほど離れる場面もありましたが、最終ラップで再度ウェブに迫っていきます。接近戦が続きましたがセクストンはわずかにウェブに及ばず。軍配はウェブに上がり、セクストンが2位、ジェット・ローレンスが3位でレースを終えました。

画像: Supercross Round #11 450SX Highlights | Seattle, WA Lumen Field | Mar 23, 2024 youtu.be

Supercross Round #11 450SX Highlights | Seattle, WA Lumen Field | Mar 23, 2024

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