120年という長い歴史を誇る名門ブランド・インディアンが誇るスカウトシリーズ。今回試乗した「ローグ」は、ブラックアウトされた精悍なスタイリングとミニエイプバー、フロント19インチホイールを採用したスポーティなモデルだが、実は非常に扱いやすく、日本の道に合った一台なのだ!
文:宮崎敬一郎、Ruriko、オートバイ編集部/写真:柴田直行

インディアン「スカウト ローグ」インプレ(宮崎敬一郎)

画像: Indian MOTORCYCLE Scout Rogue 総排気量:1133cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒 シート高:649mm 車両重量:250kg 税込価格:236万8000円~248万6000円

Indian MOTORCYCLE Scout Rogue

総排気量:1133cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒
シート高:649mm
車両重量:250kg

税込価格:236万8000円~248万6000円

スポーティで精悍ながら誰でも楽しい扱いやすさ

パワフルでコンパクトな水冷DOHC・1133ccの60度Vツインに、強靭なアルミ鋳造フレームを組み合わせるスカウトシリーズ。タイヤやホイール、外装パーツなどをアレンジして4モデルをラインアップ、インディアンの中では最も軽量なシリーズだ。

際立つのは取り回のしやすさで、低重心のクルーザーということもあり、その手応えはどれもスペック表にある車重以下に感じる。小柄な車格ともども、女性ライダーでも不安なく操れるのも大きな魅力になっている。

今回試乗した「ローグ」はビキニカウルにミニエイプハンドルを組み合わせ、フロントにスリムな19インチタイヤとキャストホイールを採用、軽快性やスポーティさを強調したテイストのモデルだ。

画像1: インディアン「スカウト ローグ」インプレ(宮崎敬一郎)

車高は低く、リアタイヤのトラベルは兄弟モデルのボバーと同じく51ミリと少ない。そのお陰で足着きは猛烈にいいが、大きな凸凹を越えるとリアから突き上げを喰らう。

これはこのローグに限らず、低さを追求したクルーザーモデルについて回ること。代わりにカスタムモデルのような、精悍なロー&ロングスタイルを手に入れているのだ。

ただ、リアサスの動き自体はすごくよかった。良路を走っている時は、ウネリや小さなギャップを滑らかに、まるで高級ツアラーのように乗り越える。快適に走れるレンジはタイトだが、このサスの上質感は嬉しい。

画像2: インディアン「スカウト ローグ」インプレ(宮崎敬一郎)

ハンドリングはスカウトシリーズらしく、車体のタワミが少なく、とてもダイレクト。峠道、街中、ツーリングでは大型スポーツネイキッドを操る感じで振り回せる。クセがなく非常に扱いやすいが、クルーザーらしく許容バンク角はそれなりに浅いので注意しなくてはならない。

エンジンはまるでスポーツバイク。軽快で滑らかに吹け、5000回転以上に、はっきりとわかるパワーバンドまである。調教の行き届いたエンジンで、スロットルの操作に対して素直で扱いやすい。鼓動感は案外淡白で、控えめな音と3000回転あたりまでのパルスがVツインらしさをアピールするぐらいだが、パワーは強烈。もっと大排気量のクルーザーにも劣らない瞬発力を発揮する。

スカウト・ローグの魅力は、これだけ個性を主張したスタイルでありながら、軽さと低さ、吟味されたドライバビリティによる扱いやすさをあわせ持っていること。スポーティでありながら、エントリークルーザーとしても光るものがある。

インディアン「スカウト ローグ」インプレ(Ruriko)

画像: インディアン「スカウト ローグ」インプレ(Ruriko)

初めてのインディアン、ローグは乗りやすくて楽しい!

インディアンに乗るのは、実はこれが初めて。試乗前はちょっと緊張していたのですが、実際にまたがってみたら両足もべったり着くし、ステップ位置も前すぎず、ヒザの曲がりも自然。ミニエイプバーの高さもちょうどよく、まるでネイキッドに乗っているような感覚で、車重を感じさせないほど取り回しがラクでした。

両足がしっかり着くので、またがったままの移動がこなせるのも嬉しいですね。ハンドリングは想像以上にヒラヒラと軽快で、コーナリングが楽しかったです。

エンジンも不快な振動がなくスムーズだし、シートも肉厚でフカフカ。歴史ある名門ブランドのマシンですが、構えず自然体で楽しめるから、女性ライダーにもオススメです!

画像: Ruriko(ルリコ) 2019年にモトブロガーとして活動を開始。自身のYouTubeチャンネルの登録者数は約16.6万人(2023年3月現在)。バイクにまつわることなら、ツーリングもカスタムもレースも大好き。

Ruriko(ルリコ) 

2019年にモトブロガーとして活動を開始。自身のYouTubeチャンネルの登録者数は約16.6万人(2023年3月現在)。バイクにまつわることなら、ツーリングもカスタムもレースも大好き。

インディアン「スカウト ローグ」カラーバリエーション・人気カラー投票

「スカウト ローグ」はカラーバリエーションが豊富。日本では全7色が販売されている。

画像: ブラックメタリック

ブラックメタリック

画像: ストームブルー

ストームブルー

画像: セージブラッシュスモーク

セージブラッシュスモーク

画像: ブラックスモーク

ブラックスモーク

画像: ステルスグレー

ステルスグレー

画像: ブラックアジュールクリスタル

ブラックアジュールクリスタル

画像: カッパーメタリック

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インディアン「スカウト ローグ」足つき性・ライディングポジション

シート高:649mm
ライダーの身長:161cm

画像1: インディアン「スカウト ローグ」足つき性・ライディングポジション

649mmという低いシートのおかげで足つきの不安はない。セミエイプバーハンドルは程よい高さのアップハンドル。ポジションも自然なものだ。少し上半身を前傾させると、左右のバーエンドミラーもより見やすくなる。

画像2: インディアン「スカウト ローグ」足つき性・ライディングポジション

インディアン「スカウト ローグ」各部装備・ディテール解説

画像: クオーターフェアリングと呼ばれる、極小のビキニカウルを装着し、フロントマスクを引き締めている。バーエンドミラーを標準装備。

クオーターフェアリングと呼ばれる、極小のビキニカウルを装着し、フロントマスクを引き締めている。バーエンドミラーを標準装備。

画像: シンプルなデザインのアナログスピードメーターだが、下部の液晶モニターはギアポジション表示や平均燃費計も備える多機能ぶり。

シンプルなデザインのアナログスピードメーターだが、下部の液晶モニターはギアポジション表示や平均燃費計も備える多機能ぶり。

画像: ヘッド部の切削加工が美しい水冷の1133ccのDOHC・Vツインユニットは95馬力を発揮。スカウトのコンパクトな車体を力強く加速させる。

ヘッド部の切削加工が美しい水冷の1133ccのDOHC・Vツインユニットは95馬力を発揮。スカウトのコンパクトな車体を力強く加速させる。

画像: リアサスのホイールトラベルは51mm。マットブラック仕上げのサイレンサーはストレートなデザインの右2本出しを採用。

リアサスのホイールトラベルは51mm。マットブラック仕上げのサイレンサーはストレートなデザインの右2本出しを採用。

画像: 高い走破性とハンドリングのバランスの取れたフロント19インチを採用。タイヤは130サイズのメッツラー・クルーズテック。

高い走破性とハンドリングのバランスの取れたフロント19インチを採用。タイヤは130サイズのメッツラー・クルーズテック。

画像: 649mmというシート高のおかげで、足つきに困るライダーは少なそう。ホールド性に優れたシートは肉厚で座り心地も上々。

649mmというシート高のおかげで、足つきに困るライダーは少なそう。ホールド性に優れたシートは肉厚で座り心地も上々。

インディアン「スカウト ローグ」主なスペック・価格

全長×全幅×全高2274×995×1181mm
ホイールベース1576mm
最低地上高129mm
シート高649mm
車両重量250kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒
総排気量1133cc
ボア×ストローク99×73.6mm
圧縮比10.7
最高出力95PS
最大トルク97N・m(9.9kgf・m)/5600rpm
燃料タンク容量12.5L
変速機形式6速リターン
キャスター角29゜
トレール量120mm
タイヤサイズ(前・後)130/60B19 61H・150/80B16 77H
ブレーキ形式(前・後)Φ298mmシングルディスク・Φ298mmシングルディスク
メーカー希望小売価格236万8000円~248万6000円(消費税10%込)

インディアン「スカウト ローグ」公式動画

画像: Introducing The New 2022 Indian Scout Rogue www.youtube.com

Introducing The New 2022 Indian Scout Rogue

www.youtube.com
画像: The New 2022 Indian Scout Rogue | Drone FPV www.youtube.com

The New 2022 Indian Scout Rogue | Drone FPV

www.youtube.com

インディアン「スカウト ローグ」公式サイト

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