こんにちは、林道ママこと松下時子です。電動オフロードバイク「CAOFEN F80 STREETロングレンジ」とオグショートランポで遊ぶ林道ツーリング『ミライ・リンドウ』、第7回目は、伊豆の韮山から中伊豆を巡り、河津桜に華やぐひと足早い春を楽しみました!

Photo / SUNA

待ち焦がれていた春に包まれて
歴史ある旅情を胸に林道をつなぎ、天城峠を目指す

画像: ミライ・リンドウ vol.07「伊豆 林道中線~林道小杉原線~年川林道~旧国道414号」絵日記

ミライ・リンドウ vol.07「伊豆 林道中線~林道小杉原線~年川林道~旧国道414号」絵日記

潮騒が聞こえる海岸線や、山々が織りなす風光明媚な伊豆。今回は河津桜の開花を待って、静岡の林道を庭とする友人のGENさんにアテンドしていただきました!

画像: 「林道中線」の入口に立つ林道標識。

「林道中線」の入口に立つ林道標識。

画像: 笹鳴りの微かな音色が心地いい、竹林の道。

笹鳴りの微かな音色が心地いい、竹林の道。

画像: 2015年、世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産・韮山反射炉」。大砲製造を実現させた日本で唯一現存する反射炉です。幕末期、欧米列強の圧力に対抗するため近代化を迫られた日本は、西洋の知識や技術を導入して50年の短期間で重工業の産業化を成し遂げました。

2015年、世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産・韮山反射炉」。大砲製造を実現させた日本で唯一現存する反射炉です。幕末期、欧米列強の圧力に対抗するため近代化を迫られた日本は、西洋の知識や技術を導入して50年の短期間で重工業の産業化を成し遂げました。

旅の1本目は「林道中線」です。韮山反射炉の駐車場入口から約2.5㎞で到着します。この林道は、さらさらと揺れる竹林からはじまります。電動バイクの静かな走りは自然にとけ込んで、笹鳴りに癒されながら奥へと入っていきました。

画像1: 待ち焦がれていた春に包まれて 歴史ある旅情を胸に林道をつなぎ、天城峠を目指す
画像: 林間の木漏れ日が気持ちよく、空が明るい道でした。

林間の木漏れ日が気持ちよく、空が明るい道でした。

画像: 「林道中線」をしばらく走ると、T字路に突き当たります。ここで、本線から離れ右折して「林道小杉原線」に入ります。

「林道中線」をしばらく走ると、T字路に突き当たります。ここで、本線から離れ右折して「林道小杉原線」に入ります。

画像: 「林道小杉原線」の標識

「林道小杉原線」の標識

「林道中線」は、次第に杉を中心とした雑木林へと飽きることなく風景を変えていきます。途中で本線から離れて、分岐する「林道小杉原線」に進みます。そしてさらに分岐する、枯れ葉に覆われた道を上がって行きました。

画像2: 待ち焦がれていた春に包まれて 歴史ある旅情を胸に林道をつなぎ、天城峠を目指す
画像: すり鉢状のこの道は楽しくて、思わず笑い声をあげました。

すり鉢状のこの道は楽しくて、思わず笑い声をあげました。

画像3: 待ち焦がれていた春に包まれて 歴史ある旅情を胸に林道をつなぎ、天城峠を目指す
画像: 上りでもだいたいの道は、アクセルを捻るだけでラクに再発進できるのも、電動モーターのいいところです。

上りでもだいたいの道は、アクセルを捻るだけでラクに再発進できるのも、電動モーターのいいところです。

大きな枝や木が転がっているすり鉢状の道を、フロントタイヤが枯れ葉のカサカサという音を立てながら、どんどん奥へと進んで行きます。エンジン音のない世界は、まるで自然の中を散歩してるようで新鮮でした。やがて道は舗装路になり、3本目の「年川林道」に向かいます。この林道の目印は、伊豆キャンプ場モビリティーパーク。絵日記に描いた19号線から入る分岐には、モビリティーパークの大きな案内板があります。この分岐から1.8㎞進んだところでダートに入ります。

画像: ダートは約4.2㎞。落葉樹が葉を落としている季節で見通しが良く。何よりでした(笑)

ダートは約4.2㎞。落葉樹が葉を落としている季節で見通しが良く。何よりでした(笑)

画像: ビューポイントはありませんが、水も綺麗だったので大きな橋がある水辺で休憩をしました。

ビューポイントはありませんが、水も綺麗だったので大きな橋がある水辺で休憩をしました。

画像4: 待ち焦がれていた春に包まれて 歴史ある旅情を胸に林道をつなぎ、天城峠を目指す

この林道は、スタートからゴールまでを年川と並行して蛇行しつつ、高度160mほどを徐々に下って行きます。大きな橋がある辺りまでは、風光る春らしい景色の中を走りました。石ころを弾きながら走っていた道は土道になり、杉林に入るとやがて終点を迎えます。

画像5: 待ち焦がれていた春に包まれて 歴史ある旅情を胸に林道をつなぎ、天城峠を目指す

伊豆市は、世界農業遺産としても注目されているわさび棚田の畳石式栽培発祥の地です。そうそう、以前来た際に林道を抜けた所で、収穫したてのわさびを抱えたおじいさんに声をかけられて、わさびをいただいたことがあります。丹精込めて栽培されたわさびは、ツンとくる辛みと風味で、清流がもたらす恵みをありがたくいただきました。

「年川林道」を抜けると、国道414号を南下し、小説や歌謡曲の舞台にもなっている天城峠を目指します。かつて、下田街道の最大の難所であった天城峠を整えるために、近隣住民1000人以上が駆り出され、大勢の人の手によって天城トンネルは開通しました。そういう時代に出来た道を、ありがたく走りに向かいます!

画像: 伊豆市側の「旧国道414号」の入口です。「旧道」って表記された文字にキュンとして、カオフェンを通行の邪魔にならない所に止めて、思わず写真を撮りました!

伊豆市側の「旧国道414号」の入口です。「旧道」って表記された文字にキュンとして、カオフェンを通行の邪魔にならない所に止めて、思わず写真を撮りました!

画像: この道が「旧国道414号」です。欄干は6角形の石柱のてっぺんにまん丸のデザインで、それぞれがクサリで繋がっています。情緒漂う道でしょ。

この道が「旧国道414号」です。欄干は6角形の石柱のてっぺんにまん丸のデザインで、それぞれがクサリで繋がっています。情緒漂う道でしょ。

画像: 1905年、国の重要文化財に指定された「旧天城トンネル」。現存する石造りのトンネルとしては国内最長で、全長445.5m。アーチ型の石積みの技が素晴らしく、苔むした姿に歴史とかっこよさを感じます。

1905年、国の重要文化財に指定された「旧天城トンネル」。現存する石造りのトンネルとしては国内最長で、全長445.5m。アーチ型の石積みの技が素晴らしく、苔むした姿に歴史とかっこよさを感じます。

「旧国道414号」にやって来ました。位置的には伊豆半島の真ん中で、北東方面には天城連山がそびえています。走り出しは殺風景な雑木林だけど、すぐに天城の原生林がいきづく景観へと変わります。楽しくてキョロキョロしながら走っちゃいました。

これまでに数回バイクで旧天城トンネルを走ったことがあります。でもカオフェンとは、初めて。真っ暗な石のアーチに囲まれて、モーター音と、ひんやりとした空気の奥から、古の旅人の声が聞こえてきそうでした。

旧道のダートは約6㎞。フラットなので走り応えはありませんが、人の心を掴む要素はたっぷりあります。

画像: 桜に華やぐ春ですね。移動中、所々に咲いていました。

桜に華やぐ春ですね。移動中、所々に咲いていました。

画像: 地を桃色に染める河津桜と、直径80メートルの2重のループ橋「河津七滝ループ橋」

地を桃色に染める河津桜と、直径80メートルの2重のループ橋「河津七滝ループ橋」

旧道を抜け、トランポに戻る途中で河津桜を沢山見ました。空に舞い上がる無数の花びらは、夢幻の美しさでした。私にとって伊豆は、年間を通して爽やかな林道を楽しめる大好きなエリアです。伊豆近海の海の幸や、良質の温泉と共に林道ツーリングを楽しんでみてはいかがでしょうか!

This article is a sponsored article by
''.