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国別対抗モトクロス戦であるモトクロス・オブ・ネイションズも、いよいよ決勝日。日本代表チームはB決勝へコマを進め、1枠だけの決勝進出権を競うことに

B決勝で勝ち残ることの難しさ

年が変わればネイションズ各国のチームメンバーは入れ替わる。だからこそ各々の実力を把握しづらく、このくらい走れればB決勝を通過できるという予測を立てることはなかなか難しい。

画像1: B決勝で勝ち残ることの難しさ

こちらはレース前に編集部でまとめたB決勝の上位チームデータ。予選のベストラップで仮順位をつけてポイントを割り出した。圧倒的なニュージーランド、そしてアイルランドやリトアニアをいかに退けるかがキーになりそうな気配である。下田の実力はB決勝の顔ぶれの中では突出しているため、順当に走れば結果はついてくるのではないか……。Team Japanは土曜の予選で大倉・鳥谷部に対して「20番付近をキープ、リスクを排除する」走りを指示していたが、このB決勝ではあとがなくなったこと、下田が1位をとっても突破は危ういことを鑑みて、大倉・鳥谷部に全力で走りきることを指示した。

画像2: B決勝で勝ち残ることの難しさ
画像3: B決勝で勝ち残ることの難しさ

下田はAMAでレッドバッドを走っている経験上、様々なノウハウを持っており「雨のたまりやすい場所」「路面がしっかりしているライン」などを入念に二人に伝達する。また練習走行では二人を牽引する走りでラインも見せながらできるだけ上位フィニッシュの可能性を探った。

絶望のクラッシュ

天気予報通りのひどい雨の中、いよいよスタートゲートが降りたB決勝。下田はイン側3つめと好グリッドをチョイス。このさらにイン側へ大倉が入ることで最インのライダーを前に行かせないチームプレイを試みた。大倉はしっかりこのスタートを成功させ1コーナーを3番手ほどでまわる。下田は若干出遅れ、さらに鳥谷部はその後方に。しかし大倉のホールショットデバイスが解除されないトラブルが発生し、大倉はこの隙に順位を落としてしまう。

画像1: 絶望のクラッシュ

下田は2周目に大倉をパス。ここから追い上げてトップに立てば突破が見えてくるところだったが、大倉の目の前で下田は他のライダーとの接触によりクラッシュ。手を痛めて(のちに骨折だったと判明)ペースを落としながらもレースに復帰するが、2度目の転倒を喫してしまう。結果大倉8位、下田11位、鳥谷部13位でポイントは19点。決勝進出の権利を奪取したのはベネズエラであった。

画像2: 絶望のクラッシュ

鳥谷部は「人生の中で一番荒れていたコースでした。どこが難しいと言うより、下りが全部難しかったですね。ギャップがすべて立っていてこなすだけで精一杯でした。どうやって攻めたらいいのか最後までわからなかったですね。世界との差をとても実感したレースでした。レベルアップになったかどうかはわからないけど、経験値は上がったと思います」と3日間を振り返る。なお、鳥谷部はネイションズのために時差ボケなどに気をつかって1週間以上前に渡米していた。

画像3: 絶望のクラッシュ

大倉はB決勝で好結果を残したが、あまり満足はできていないようだ。「練習走行からだいぶ身体が動いていて調子はよかったですね。スタートデバイスのトラブルがなければ、もう少しパスされずに耐えられたと思います。残念です。スタートは丈に少しでも手助けができればと思って、丈の1台イン側に入りました。今自分が戦っているのは全日本モトクロスで、もちろんかなわない先輩もたくさんいるのですが、今回はさらに差を見せつけられて、もっといろんなことがモトクロスでできるんだなと実感できたことがよかったです」

画像4: 絶望のクラッシュ

下田は語る。「練習走行のタイムが2番手でしっかり走れていて……そこからつなげられればよかったんですけど、昨日のスタートグリッド順やぶつけられて転倒したことや、いろいろと不運に見舞われてしまいましたね。僕がしっかりパフォーマンスを出さないと予選は通らないってわかっているんですが、くじ運など自分たちで制御できない部分でうまくプランを組み立てられませんでした。

今回のレースはプロサーキットカワサキが全面協力してくれてスタッフも11人動いてくれたり、今までのネイションズとは比べものにならないくらいのいい体制でレースできたと聞いています。そういった事前の準備は素晴らしいものでした。ただ、ネイションズの前に日本に帰ったりしていてテストや走り込みもできていなかったし、もっと言えばネイションズ前にチームでしっかり走り込むようなことも必要でしょう。来年もしリベンジできるなら、3人で集まって徹底的にスタートからトレーニングしたいですね。プランをうまく組み立てることが大事で、メンタル的にも予選を通って当たり前というくらいまで持って行って、日本としてどこまで戦えるのか真剣勝負がしたいです」

2018年の忘れ物、アメリカがレッドバッドで優勝を奪還
あらためて知れ渡るジェット・ローレンスの実力

画像1: 2018年の忘れ物、アメリカがレッドバッドで優勝を奪還 あらためて知れ渡るジェット・ローレンスの実力
画像2: 2018年の忘れ物、アメリカがレッドバッドで優勝を奪還 あらためて知れ渡るジェット・ローレンスの実力

決勝レースも突然の雨が何度も降り注ぐ中で進行。レース1、MXGP+MX2のレースではイーライ・トマックがベルギーのヤーゴ・ギアーツと接戦を繰り広げて勝利。3位にはフランスのマキシム・ルノーが入りポイントを稼ぐ。

画像3: 2018年の忘れ物、アメリカがレッドバッドで優勝を奪還 あらためて知れ渡るジェット・ローレンスの実力

レース2(MX2+MX OPEN)ではスタートから調子の良かったジェット・ローレンスが、トップを走るマックス・ガダニーニを下して単独勝利。450MXでタイトル争いを演じたチェイス・セクストンを退けた走りで、すでに450クラスで通用することを証明してみせた。続くレース3(MXGP+MX OPEN)でもジェットはセクストンをパスしてトップのルノーを追い詰める快走で2位に。あわやパーフェクトウィンを決めかねない危なげない走りに、あらためてその器の大きさを思い知らされたファンは多かっただろう。

画像4: 2018年の忘れ物、アメリカがレッドバッドで優勝を奪還 あらためて知れ渡るジェット・ローレンスの実力
画像5: 2018年の忘れ物、アメリカがレッドバッドで優勝を奪還 あらためて知れ渡るジェット・ローレンスの実力

アメリカンモトクロスの中心地とも言えるレッドバッドで2018年のネイションズでは、フランスに優勝を奪われてしまった経緯があった。だが今回アメリカは各レースにおいて上位に入賞、レース1ではトマックが優勝を飾っていることもあってネイションズを制覇して雪辱を果たしている。なお、2位にはフランス、3位にオーストラリアが入っている。

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