はじめに断っておくが、Off1.jp編集部はCRF250Lファンだ。旧CRF250Lが重いとか、運動性能にかけるとか、そういう話は正直どうでもいいと思っていた。ご存じのとおり、CRF250Lが登場する以前はオフロードバイクの巡航性能たるや、とても低かった。人生のバイク遍歴のほとんどをオフロードバイクで過ごしてきた僕にとって、旧CRF250Lの登場は衝撃的だったのだ。こんなに、高速巡航が安定していて、誰にとっても乗りやすいオフロードは出会ったことが無かった。
加えて、旧CRF250Lは足回りをしっかりさせれば十分にオフロードで性能を発揮できた。この3年ほど、じつはCRF250LはOff1.jp編集部にとって購入候補だったのだ。振り回されるレーサーより、落ちつきのあるマルチなトレールのほうが、いいかも…と思っていた。そんな折りの、新CRF250L登場だ。開発陣は、国内外のレースに多数参戦していて僕らオフフリークの仲間と表現すべき、杉山氏が率いていて「オフ性能を、あげた」と言われれば、飛びつかざるを得ない。
![画像: 新CRF250L読解「思い通りになる、オフロード性能。ホンダオフロードの本気を見た」](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2021/01/18/9246078b331bf5937072ebf62a3607526b011ba7_xlarge.jpg)
低速トルクで存分に発揮されるライダビリティ
Off1.jpでエンデュランサーや、アドベンチャーバイクのインプレを御願いしている和泉拓は、まずエンジンについて切り出した。「低速トルクを相当感じますね。300ccくらいの感触があります。アクセル開度でいうと、5〜30%くらい、回転数でいうと2500〜3000回転くらいがすごくたのしい。その域のツキがすごくいいですね。くねくねした細い舗装路でも、とても楽しめるエンジンだと思います。回さなくちゃ走らないエンジンって、実は面白いシーンが限られてしまうじゃないですか」と言う。舗装路でいけるのだから、林道ではなおさら常用域が楽しいバイクに仕上がっていた。
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