さて、お待たせしてしまったが、全日本モトクロス選手権、最高峰IA1クラス、山本鯨のタイトルについてお届けしよう。HRCが解散したことで今年から山本を取り巻く体制は大きく変わった。同じクラスで戦う小島庸平率いるHonda Dream Racing Bellsから参戦し、これまでとはまた違った一年になったようだ。

しかし12周目だっただろうか。コース中程にあるリズムセクション手前で富田を抜きに出たところでスリップダウン! 大きなトラブルはなく、2台ほどに抜かれただけですぐにレースに復帰したが、ここで山本は冷静になったように見えた。

今年勝ってこそ、本当の「全日本」チャンピオン

画像1: 今年勝ってこそ、本当の「全日本」チャンピオン

すなわち「ライダーとして、前年度チャンピオンとして、このレースに勝ちたい自分」に「一年間支えてくれたスポンサーやファンにチャンピオンを決めて報いたい自分」が打ち勝ったのだ。

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結果、レースを優勝したのは星野。「今年は噛み合わないレースが多くて悩んでいたのですが、最終戦が地元のオフビだったので、ここに照準を合わせてしっかり乗り込んできました。来年は常にトップ争いに加われるように頑張ります」とコメント。

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富田は5位、山本が6位でレースを終え、山本は2020年全日本モトクロスIA1チャンピオンを獲得。2012年のIA2、2017年、2019年に続き4度目のチャンピオンになったのだ。

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今年はMXGPに3年間参戦した山本だけでなく、AMAに参戦していた富田、渡辺祐介。そしてヨーロッパモトクロス選手権に参戦していた能塚。IAでチャンピオンを獲って海外に修行に出ていたライダーが全員、全日本選手権に集結した、近年稀に見る混戦の年だっただけに、このチャンピオンは大きな意味を持つ。

画像5: 今年勝ってこそ、本当の「全日本」チャンピオン

さらに山本はチャンピオンが決まったヒート2では1コーナーからゴールまで圧倒的なスピードでトップを独走。終盤には少し迫ってきた小方を寄せ付けず鉄壁のレース展開でダメ押しの優勝を飾ってみせた。

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