ルックスは良好! オフロードの対応力は?
ワイルドなルックスとタフな装備により、幅広いライダー層から人気を集めているのがホンダCT125ハンターカブ。このオートバイで林道トレッキングを楽しみたい、未舗装路を踏破して山奥のキャンプ場やフィッシングサイトまで行ってみたい、と夢を膨らませるライダーは多いはずだ。開発陣もそうしたニーズを承知の上で作り込んだとのことだが、カブシリーズの一員だけにオフロードの走破性能よりも普段使いでの快適さが優先事項。それを端的に表しているのがタイヤだ。
CT125に標準装着されているIRCのGP-5は通常のオンロード用タイヤよりも深い溝が刻まれているが、トレッド面は加減速やコーナリングの荷重が掛かっても変形しにくいようにデザインされている。それだけに舗装路でのハンドリングが素直でグリップも充分。硬く締まったダートなら不安なく走れるが、濡れた土の上を走るとトレッドの溝が埋まってグリップが落ちるし、砂利道でスピードを上げると直進性不足も感じる。
そこで試してみたのが同じIRCのデュアルパーパスタイヤ。フロント用のGP-21、リア用のGP-22はCRF250シリーズやCRF450にも標準装着され、世界的に評価の高いタイヤだ。CT125とクロスカブは前後同サイズなので、80/90-17のGP-22が適合品になる。
標準装着でもイイのに…性能バランスも絶妙!
GP-5よりも凸凹のハッキリしたパターンだけに舗装路ではコロコロとした回転フィーリングがあり、路面とタイヤの接地点から発生するロードノイズも耳に入るが、どちらもすぐに慣れて気にならなくなるレベル。コーナリングでブロックが変形してグネグネと動くこともないし、ブレーキ性能の低下も感じなかった。
格段の差を実感したの砂利道、締まった土、草地といったダートでの走破性だ。砂利道ではフロントの落ち着きが良くなって不安のない速度レンジが大幅に上がり、濡れた土も掴んでくれるのでブレーキもしっかりかけられる。
試しに車両指定の空気圧から前後とも50kpaづつ下げてみたところ、安定性もグリップもさらに向上した。個人的にはエアポンプを携行し、ハードめのダートを走る際には一時的に空気圧を下げるという手段もありだと思う。
GPシリーズは耐摩耗性に定評があるのでストリートユースでも履きっぱなしでいいし、ブロックパターンがスタイリング的にもCT125に似合い、タフなイメージを高めてくれることも魅力。舗装路とダートでの性能バランスを考えると、これが標準装着タイヤでいいのに、というのが正直な感想だ。
車両オーナー福山理子の一言感想!
初心者でも楽しめる!なにより「見た目がイイ!」
永遠の初心者ライダーのあたしですが、やっば「見た目が大事よ」。購入したばかりのハンターカブも、林道やオフロードに似合うバイクにしたい!とか考えていたので、これはいい!かなり理想の形に近づいたよ。ダート道は、あたしの走りなんぞ永遠に慣らし運転なんですが、「おおおおお!いけるいける!いけるじゃん!」が感想です。タイヤって、大事だね。(福山理子)
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