22歳でエンデューロ転向したワトソン

1994年、英国ノッティンガムに生れ、6歳のところからモトクロスに親しんできたネイサン・ワトソンもそうした才能あるライダーの一人だ。ユース時代から英国選手権で活躍、FIMモトクロス世界選手権のメインクラスであるMX1で活躍するライダーに成長するが、22歳の時にKTMエンデューロファクトリーチームに加入し、ENDURO GPに活躍の場を移した。

その後、KTMの方針でチームはENDURO GPを撤退、ハードエンデューロを含むシリーズ戦であるワールドエンデューロスーパーシリーズ(WESS)にスイッチ。ワトソンもチームに従って昨年からWESSにフル参戦している。トライアルの経験がないため、エルズベルグロデオのようなハードエンデューロでは苦戦しているが、WESSにはモトクロスコース中心のクロスカントリーレースや、ビーチレースもあり、そこではワトソンも自らの強味を存分に発揮している。9月22日のWESSホークストンパーク(イギリス)でももちろん優勝した。

画像: Future7Media
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ル・トゥケを余裕で制した実力

ワトソンのモトクロスライダーとしての実力は現在も一線級で、9月27-28日にオランダのアッセンで開催されるモトクロスオブネイションズ(国別対抗戦)には、英国代表チームの一員として出場する。アッセンはタフなサンド路面のコースとして知られるが、実は、ワトソンは「世界最大のビーチレース」として有名なフランスのル・トゥケで今年優勝しただけではなく、フランスのビーチレースシリーズでチャンピオンを獲得。地元イギリスのウエストンビーチレースでももちろん優勝という、サンドを超得意とするライダーでもあり、これも代表選抜の理由になっている。

画像: Hawkstone Park Winner Nathan Watson Full POV | WESS 2019 www.youtube.com

Hawkstone Park Winner Nathan Watson Full POV | WESS 2019

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両刀使いの系譜

2017年には、やはりモトクロス出身のエンデューロライダー、クリストフ・シャルリエが、ISDE(インターナショナルシックスデイズエンデューロ)と、モトクロスオブネイションズの両方に、同じ年にフランス代表として出場し、しかも両方で優勝するという快挙を成し遂げている。「エンデューロライダー」のネイサン・ワトソンが、アッセンでどんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。

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