KTMの2020モデル試乗会において、2009年JECチャンピオン池田智泰が特にお気に召したのが250EXC-Fだ。2020年モデルではフルモデルチェンジ、初心者から上級者まで幅広いレベルのライダーを寛大な包容力で受け入れてくれるマシンに仕上がっている。上級者…というところが、本稿のキモだ。
画像3: 軽量化が進み、ハンドリング性能が向上した250EXC-F

池田は言う。「今回、色々なマシンに試乗させてもらいましたが、なんと言っても一番気に入ったのは250EXC-Fです。本当に完璧なマシンでした。エンジンがとにかくマイルドで乗りやすいのに、回せば回しただけ伸びてくれて、上級者が乗っても不足を感じさせないだけのパワーがあり、それを支える足回りも備えています。フレーム剛性の見直しなどでハンドリング性能が向上しているとのことで、轍の深いコーナーでもハンドルが取られてしまうことはありませんでした。

低回転トルクがしっかりとあって2ストロークよりも扱いやすいですし、エンスト耐性がすごく高いので難所でもスタックしづらいです。かつ高回転でのパワーも十分。今回はマディのモトクロスコースでもテストしているのですが、そこでも不足を感じることはありませんでした。

350EXC-Fはさらにパワーアップされていてより上位を目指すライダーには350の方が良いのでしょうが、現役を引退した僕なんかは250のパワーで十分だし、疲れずに乗れますね。もしレースに出るなら250の方が安定して速く走ることができると思います。

一番感動したのはやはりサスペンションです。エンデューロで特に初中級に求められる口元から中間までの動きがまず秀逸です。振動はしっかりと吸収してくれるのに、手に伝わってほしい路面インフォメーションは伝えてくれます。また、一般的にエンデューロレーサーはジャンプを飛ぶことを想定しないで作られているため、奥の粘りがチープなことがあるのですが、KTMで使われているWPはジャンプで少しミスしてショートしてしまってもフォローしてくれる懐の深さがありました。

KTMがエンデューロマシンにリンクレスを採用した昔のモデルには違和感を覚えていたのですが、今回はそれをあまり感じませんでした。リアショックの性能が向上することで、リンクレス特有の凹凸で突き上げられるような感覚を最小限に抑えることに成功しているんだと思います」

画像4: 軽量化が進み、ハンドリング性能が向上した250EXC-F

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