オーストラリアモトクロス選手権「Penrite ProMX Championship(ProMX)」の最終戦が、8月1〜2日の2日間、クイーンズランド・モトパークで開催。シーズンを通してMX2クラスに参戦している日本人ライダー、中島漱也と横山遥希にとっても今季ラストラウンドとなる一戦をOff1.jpが現地取材。決勝日となる2日目の速報をお届けする
1日目は天候が安定していたが、2日目は不安定な空模様で、晴れ間に時折雨がぱらついた。また、モト1とモト2の間の昼休みにはコースに散水も行われ、一時雨が本降りとなったが、コンディションに影響はなかった。
決勝レポート:横山・中島ともにトップ10入りでシーズンを終える
中島と横山が出場するMX2クラスの決勝レースは25分+1周、全33台が出走した。ホールショットを奪ったKayd Kingsfordが序盤からトップを独走。2位以下はDylan Walsh、Reid Taylorらが続く展開となり、Kingsfordはそのままレースを制した。

一方、横山はスタートで2位に飛び出す好スタートを決め、1〜2周目を2位で通過。しかし3周目に5位まで後退。その後は5〜6位のポジションで周回を重ね、6位でチェッカーを受けた。

中島は序盤10位前後で周回。5周目にはSeth Burchellを捉えて9位に浮上し走行する。しかし終盤で再び10位に後退すると、以降は10〜11位を行き来しながら周回を重ね、10位でフィニッシュした。


モト2は、スタートから独走態勢に入ったKingsfordが2位以下を突き放して連勝を飾った。2位争いは終始目まぐるしく、序盤はReid Taylorが2位をキープするが、Alex Larwoodが5位から着実にポジションを上げ、10周目にTaylorをかわして2位へ浮上。3位にTaylorが入賞しレースを終えた。
横山は好スタートを決めたものの、1コーナーでアウト側に押されたこともあり、1周目を7位で通過。その後8位にポジションを下げるが、最後まで粘り強さと安定感のある走りで順位を守りきりゴール。
一方、中島も横山と同様スタートで前に出たが、アウト側に寄せられたことで1周目を14位で通過。追い上げを強いられる展開となる。そこから徐々にポジションを上げて10位まで挽回すると、5周目には9位に浮上。以降は9位をキープする粘り強い走りを見せたが、終盤に順位が変わり、10位でゴールを果たした。

中島漱也コメント
「10位でした。たぶんここが今の自分の定位置というか、実力なのかなと。結果としてそれをちゃんと思い知らされた感じです。マシンセッティングについては、昨日の予選時までに仕上げたものの感触が良かったので、今日は何も触らずにいきました。モト1は、レースの前半に前の集団に食らいついていけました。今まで離されていたライダーについていけて、バトルに絡めてたのは自分の成長ですし、シーズン前半よりスピードがついてきているのかなと思います。ただ、100%出し切ってギリギリ食らいついていけるペースだったので、早めに疲れがきてしまって、周回遅れが間に挟まったタイミングで集中力が切れてしまいました。モト2は最後までしっかり集中して、そのペースで食らいつこうと思っていたんですけど、スタートで横山くんと一緒に外に流されてしまって、その間にインから何台か抜かれてしまいました。そこから追い上げという展開で、早めにトップ10圏内には上がれたんですが、その時点で前の集団が離れていて。スタートが遅れると前の集団に追いつくのはやっぱり難しいし、そういう点も含めて10位くらいというのが自分の今の実力なのかなと思います」

横山遥希コメント
「モト1はスタートで2番手あたりに出れて、前半2〜3周は元気よく走れました。その後4〜5番手に落ちてからは、抜かれたライダーのラインを後ろから見て自分もトライしてみたんですが、それがあまり合わなくて。結局そこで少しタイムを落として、また自分のラインに戻して差を詰めていきました。内容的にはもう少し堪えたかったなという思いもありますが、それでもシーズンの中でも数本に入るくらい、いい走りができた感触はありました。モト2もスタートは出れたんですけど、イン側のライダーに押されて1コーナーをワイドに回ることになってしまいました。2台ほどに抜かれて、単独走行。コースも結構荒れていて、なかなか流れに乗れず、良いラインを探し切れないまま淡々と走って終わってしまった感じでした。ただ、予選で見つけた課題をもとにマシンのセットアップも見直して、仕様を変えて臨みました。良いフィーリングで乗れたと思います」
シーズンを振り返って
中島漱也
「前半戦の目標はまずトップ10に入ることでしたが、実際出場してみると、自分は最初トップ15くらいで、後半にかけてトップ10に入れるようになって、シーズンを終えました。シーズン前半でトップ10に入れるようになったら、後半はトップ5争いに絡んでいって、チャンスがあれば表彰台、というのが理想だったので、上手くいきませんでした。ずっと自分の走りができずに順位が低かったというより、毎戦実力を出し切ってダメだったというレースが続いたシーズンでした。悔しいですが、これが現実なので、向き合うしかないです。ただ、今年1年、初めて海外でフル参戦して、今まで自分がやってきたことが通用しないところもあれば、新しい発見もたくさんあり、すごく良い1年になったと思います。これを次に繋げないと意味がないので、これからも自分の目標が叶うまでやり切りたいと思います」
横山遥希
「今シーズンはカワサキのマシンに乗っています。これまでも長年乗ってきたメーカーではありますが、新型マシンは自分にとって初めてでしたし、メーカーのサポートなしでやってきたので、良し悪しがなかなか見つけにくく、探り探りやってきました。なかなか苦しいシーズンでしたが、中盤の第5戦、6戦あたりからいい仕様を見つけることができて、そこから予選の順位も良くなり、成績も少しずつ上向いてきて、シーズン後半を右肩上がりで終えられたのは良かったと思います。今シーズンは、9月から全日本モトクロス選手権IA1クラスに3戦(最終戦まで)出場します。カワサキの450ccにはまだ乗ったことがないので、これもまた未知の世界なので、日本に帰って早速テストで乗り込んで、名阪に向けて練習を重ねていきます」
2026年シーズンの最終戦を、中島・横山ともに大きな怪我なく終えた。2人にとって理想通りにはいかないシーズンとなったが、長いシーズンを走り抜いたことは確実な成長につながったはずだ。中島は今後9月20日に行われるMXGPオーストラリア大会へ、横山は全日本モトクロス選手権へと、それぞれ新たな舞台に挑む。オーストラリアで積み重ねた経験を糧に、次のステージでどんな走りを見せてくれるのか、引き続き注目していきたい。

