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5月11日(土)、アメリカのユタ州ソルトレイクシティにあるライス・エクルズ・スタジアムにて、AMAスーパークロス選手権の最終戦が開催されました。

画像1: 下田丈はシーズン4位、3人の初チャンプが誕生したAMA SX最終戦ソルトレイクシティ

今シーズンのスーパークロスはチャンピオン争いが白熱し、全クラス最終戦までタイトル争いがもつれ込むことに。特に日本人の下田丈(Team Honda HRC)が参戦する

250SX WESTは、リーヴァイ・キッチンとRJハンプシャーがそれぞれ3勝の同ポイントで、さらにランキング3番手のジョードン・スミス、4番手の下田丈にまでチャンピオンの可能性が残っている状態。下田丈は前戦の優勝によりスミスとわずか2ポイント差にまで近づいたため、ランキング3位も現実的に見えています。

今回の250クラスは250SX WESTと250SX EAST混走のショーダウンのため、250SX EASTもこれが最終戦です。ランキングトップはトム・ビアル。そこから15ポイント差でヘイデン・ディーガンが2番手につけており、ディーガンが逆転するには優勝かつビアルが13位以下、などが条件となります。とはいえ、ショーダウンではポイントもEAST、WEST合わせてつけられるので、可能性はゼロではないと言えるでしょう。

250SXは、まずEAST、WESTそれぞれで6分間+1周のヒートレースを行い、その上位9台ずつとラストチャンスレースの上位4台がショーダウンに進出できます。

250SX EASTのヒートレースは、コティ・ショックがホールショットを獲得するも、そのすぐ後のコーナーを曲がりきれずコース外へ。そこで代わってトップに立ったディーガンが終始レースをリードし優勝しました。ポイントリーダーのビアルは9位でゴールし、ショーダウン直接進出への切符を手にしました。

画像2: 下田丈はシーズン4位、3人の初チャンプが誕生したAMA SX最終戦ソルトレイクシティ

250SX WESTのヒートレースは、ポイントリーダーのキッチンとハンプシャーがほぼ同時にファーストコーナーに飛び込み、キッチン、ハンプシャーの順でレースを開始。一方下田はやや出遅れ、9番手でスタートの混沌を抜け、追い上げを開始します。

トップ2台は早々に抜け出し、ハンプシャーが終始キッチンを追いますが、勝負はメインイベント、と無理にバトルをしなかったように見受けられ、そのままキッチンがトップチェッカー、ハンプシャーが2番手でゴール。下田は5番手まで追い上げチェッカーを受けました。

メインイベントとなるショーダウンは15分+1周。下田は中央のグリッドからスタートし、3番手で最初のコーナーを抜けていきます。ホールショットはディーガンで、そのまま後続を引き離し始めます。下田は1周目のリズムセクション後半でややミスがあったようで5番手に後退。トップ5はディーガン、ニコラス・ロマーノ、スミス、ハンプシャー、下田のオーダーで、キッチンは8番手。EASTランキングトップのビアルは9番手でレースをスタートします。

レース中盤、ディーガンは後続に2秒以上の差をつけトップを走行し、スミス、ハンプシャー、下田が等間隔でそこを追いかけます。下田の後ろでは、6番手を走るキッチンが前のネイト・スラッシャーに苦戦している様子。5分ほど試行錯誤した末ようやくスラッシャーをパスします。

画像3: 下田丈はシーズン4位、3人の初チャンプが誕生したAMA SX最終戦ソルトレイクシティ

レース後半、トップを走るディーガンにスミスが迫ります。チャンピオン獲得のためには何があってもトップを死守する必要があるディーガンを、スミスが攻めの姿勢で追いかけ、ラスト5分ほどのところで2台がバトルを開始。ところが、バトルの最中、スミスがコーナーでディーガンの後輪に突っ込み転倒し、下田の後ろ4番手まで後退します。さらに、そのバトルでトップのペースがやや落ちていたところにハンプシャーが追いつき、計時終了したところでディーガンとのバトルが始まります。一方、下田はスミスの転倒により3番手、表彰台圏内へ。このままの順位の場合ランキング3番のスミスと同ポイントで、2位の獲得回数が多い下田がランキング3位となるため、すぐ後ろに迫るスミスから逃げ切る必要があります。

画像4: 下田丈はシーズン4位、3人の初チャンプが誕生したAMA SX最終戦ソルトレイクシティ

ラスト2周、ディーガンはハンプシャーの猛追を振り切り、一度もコーナーで刺させることなくトップでゴールし、ショーダウン優勝を飾りました。2位のハンプシャーは、優勝こそ逃したものの、WEST勢ではトップチェッカーとなり、250SX WESTのチャンピオンを獲得。下田はラストラップでスミスに先行を許し4位でゴール、ランキングも4位で終わりました。EASTのチャンピオンの座は、8位でゴールしたビアルが手に入れました。

画像5: 下田丈はシーズン4位、3人の初チャンプが誕生したAMA SX最終戦ソルトレイクシティ
画像: Supercross Round #17 250SX Highlights | Salt Lake City, UT Rice-Eccles Stadium | May 11, 2024 youtu.be

Supercross Round #17 250SX Highlights | Salt Lake City, UT Rice-Eccles Stadium | May 11, 2024

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450SXはジェット・ローレンスがランキング2番手のクーパー・ウェブと20ポイント差でトップと、ほぼチャンピオンが確定している状態で最終戦を迎えます。

ヒート1は、ジェット・ローレンス、ジャスティン・バーシア、クーパー・ウェブの順でスタートを抜けると、終始そのままのオーダーで走行しゴール。チャンピオン筆頭候補のジェットが1位でメインイベント進出を決めました。

ヒート2では、ジャスティン・クーパーがホールショットを獲得したものの、1周目でチェイス・セクストンがクーパーをパスしてトップに立って独走を開始。セクストン、クーパー、ハンター・ローレンスがトップ3に入りました。

画像6: 下田丈はシーズン4位、3人の初チャンプが誕生したAMA SX最終戦ソルトレイクシティ

20分+1周のメインイベントでは、セクストンがホールショットを獲得し、そこにクーパー、ハンター・ローレンス、バーシアと続きます。序盤、4番手を走るハンターをパスしようとしたジェイソン・アンダーソンがコーナーでインからぶつかり、ハンターが転倒するアクシデントが発生。ハンターは後退し、その後ろにいた弟ジェットがアンダーソンをパスしていきますが、ジェットにもミスがあり6番手まで下がります。

レース中盤以降はオーダーにあまり変化がなく、セクストンが優勝、クーパーが2位で、3位にはウェブが入りました。ジェット・ローレンスは守りの走りをキープし7位でゴール。これにより、450SXルーキーイヤーながら8勝を挙げてのチャンピオン獲得が決定し、250SX WEST、250SX EAST、アウトドアの250と450、そして450SXと、AMA選手権の全カテゴリー制覇となりました。

画像7: 下田丈はシーズン4位、3人の初チャンプが誕生したAMA SX最終戦ソルトレイクシティ
画像: Supercross Round #17 450SX Highlights | Salt Lake City, UT Rice-Eccles Stadium | May 11, 2024 youtu.be

Supercross Round #17 450SX Highlights | Salt Lake City, UT Rice-Eccles Stadium | May 11, 2024

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ここから2週間のインターバルの後、5月25日(土)にアウトドアのシーズンが始まります。

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