新型エンジンを搭載したVストローム800DEのインプレッションを先にお届けしたが、Vストローム1050もDEになって生まれ変わっている

画像1: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE
画像2: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

SUZUKI
Vストローム1050DE
¥1,716,000(税込)
カラー:チャンピオンイエローNo.2/マットソードシルバーメタリック、ブリリアントホワイト/パールビガーブルー

これまでVストローム1050にはオンロード寄りの無印バージョンとオフロード寄りモデル(スポークホイール装着モデル)のXTがあった。2023年モデルでは無印は変更点なしだが、XTは今年からフロントホイールが19インチ→21インチへと変更、サスペンションのホイールトラベルも延長され、XT→DE(Dual Explorer)に改名、Vストローム1050DEとなった(余談だが800はDEのみの設定)。

画像3: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE
画像4: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

リアサスのプリロード調整が工具不要で簡単にでき、それによっても足つきは変えられる。上の写真は身長173cm、体重74kgのライダーがプリロードを一番弱くした状態で跨っている。リアタイヤが17インチということもあり、1000ccクラスのアドベンチャーモデルの足つき性能としては良い方ではないだろうか。

画像5: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

基本的にエンジン、フレームは旧XTと同様。大きな変更点はフロントホイールとフロントサスペンションのみ、というVストローム1050DEだが、乗り出してすぐに「サスとホイールだけでこんなに乗り手が抱く印象が変わるのか」という驚きがあった。

一瞬フレームも変わったのかと思うほど、XT譲りの高剛性アルミ製ダイヤモンドフレームの硬さが、サスペンションによっていい塩梅で打ち消されており、かつてのXTとはだいぶ印象が変わっている。タイヤサイズが大きくなりサスペンションが長くなっている分、タンクの位置も高くなり、重量バランスはXTよりも不安定になっているはずなのだが、それを感じさせない足回りに仕上がっている。調べてみるとただホイールトラベルを延長しただけでなく、スプリングレート、バルブ、ピストンが最適化されているのだという。

土の上を走ってみた感想は、同時発売のVストローム800DEと比較してしまうともちろん重いし、おっかなびっくりになるのだが、旧XTと比べると格段に走りやすくなっている。フロントサスペンションが変わったおかげか、まるでフロント周りが大幅に軽量化されたかのような錯覚に囚われる。よく止まるブレーキ、スロットル操作にレスポンスよく過敏に反応する車体、そして適度なリアタイヤのスライドをもたらしてくれるトラクションコントロールのGモード。これはフラット林道に持ち込むとかなり遊べるのではないだろうか。

旧1050XTや新型800DEと同様だが、ライドモードがA、B、Cの3モード、トラクションコントロールは1、2、3、OFF、G(グラベル)、ABSが2パターン(リアのABSをカット可能)から選ぶことができるようになっていて、好みやシーンに合わせて特性を変えることができる。エンジンは低回転域からしっかりレスポンスよくパワーが出ており、キビキビした印象。Aモードにすればアグレッシブに元気の良い走りが楽しめ、Cモードでは都市部の渋滞などでも疲れにくいマイルドな特性になる。Bモードはその中間という設定だ。

高速道路ではクルーズコントロール機能を使って快適なクルージングが楽しめるし、旧XTが持っていたツアラーとしての性能はそのままに、ダートの走破力を向上させたモデルになっている。800DEは少しマイルドな出力特性に仕上がっていたので「もう少しパワーが欲しい」という人には1050DEをオススメしたい。

画像6: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE
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タイヤはフロント90/90-21、リア150/70-17で、Vストローム専用にブロックパターンと内部構造をアレンジしたダンロップTRAILMAX MIXTOURを装着。なお、リアタイヤのスポークホイールは同時発売のVストローム800DEとは違い、クロススポークを採用。

画像9: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

エンジンは1,036cc水冷4ストローク90°Vツインエンジン。Vツインが生み出す鼓動感とパワフルなフィーリングが持ち味だ。フレームは旧XTと同じアルミ製。

画像10: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

サイドスタンドだけでなくセンタースタンドを装備しており、不整地での駐車が難なくこなせるだけでなく、リア周りの整備にも重宝する。

画像11: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

アンダーガードはアルミ製のがっしりしたものを標準装備。エンジンを強固に守ってくれる。

画像12: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

車体左側にリアショックのプリロード調整ノズルがあり、工具不要でバイクに跨ったままセッティングが可能。

画像13: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE
画像14: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

KYB製の直径43mmフロントサスペンションは無印のVストローム1050よりもホイールトラベルを延長し、170mmに。左右それぞれのトップキャップには伸側/圧側のダンピングアジャスターを装備している。

画像15: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

標準装備のリアキャリアは荷物を積載するのに十分なサイズ。タンデム用のグラブバーは万が一転倒した際の引き起こし時や、センタースタンドをかける際にも便利だ。

画像16: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE
画像17: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

モニターにはさまざまな情報が見やすく配置されていて、トラクションコントロール、ライドモード、ABSは左手スイッチボックスで変更可能。

画像18: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

シールドは無印のVストローム1050よりも少し低く設定されており、工具を使って3段階の高さ調節が可能。

画像19: 長距離ツアラーにオフロード性能をプラスした、Vストローム1050DE

燃料タンクは20L、ハンドルの切れ角が大きく、取り回しなどはしやすい印象だ。

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